伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • アイネクライネナハトムジーク
    伊坂幸太郎作品、ほっこりしててめちゃ好き。
    それでいてウィットにも人生訓にも富んでいる。

    男女の恋愛もカラッとしていて、重い話題は他人に語らせるなどして軽くする。

    だから読んでいて重たい気分にはならない。

    ただ人物相関が複雑で、それぞれ複数人の主観で短編連作集になってるんだけど、それらが絡まり...続きを読む
  • 逆ソクラテス
    それぞれの短編ごとでも十分に面白い話だったが、この本ではオムニバス的な書き方が特に良かった。時系列を変えて、登場人物が再登場している場面もあり、それぞれの短編での繋がりを示唆する伏線が散りばめられていた。そういった驚きを与えてくれる面白さをありつつ、短編はどれも心に訴えかける内容で面白かった。
  • 重力ピエロ
    とにかく良かった。家族は、他のどの関係性とも違うのか、私は良くわかる気がした。
    ただ謎を解いている感じではない、心に残る文章がたくさんあったのと、この伊坂幸太郎先生という人の書く文章が本当に好きだと思った。
    同郷だからかな、今は仙台に住んでいないから、広瀬川、青葉山のあの橋、それだけで涙が出る。

    ...続きを読む
  • チルドレン
     伊坂幸太郎、アンソロジー以外でちゃんと読んだのは『グラスホッパー』以来。
     これは温まる話だった。陣内さんが周りの人を翻弄(まったく嫌な感じはしない)していく様がワクワクする。5つの短篇だけどどこか繋がっていて伏線が回収されていくのが気持ちよかった。

     陣内さん再登場の『サブマリン』も読みたい!
  • 砂漠
    クリスマスのエピソードがすごく暖かかった。
    友達に恵まれてよかったと誇らしげに東堂に話す西嶋ほんとすき
  • マリアビートル
    うわ〜〜!うわ〜!!すごいわくわくしながら頁をめくった1冊だった!
    前作『グラスホッパー』もさすが伊坂幸太郎な1冊だったけど今作はもうなんかレベちにおもしろかった…(相変わらずの語彙力)
    続編めちゃめちゃおもしろ〜!となったのは中山七里の御子柴弁護士シリーズ以来。
    殺し屋シリーズ、シリーズものとは言...続きを読む
  • チルドレン
    時間軸設定としてはおそらく、1990年・2002年の二つの世界を行き来しつつ、
    キーパーソンである『陣内』の周囲に起こる出来事を、
    異なる4つの目で観測された物語。

    陣内はどこか通常の人とは違う一種独特な倫理・道徳観を持っていて、
    突飛な行動の数々でいつも周りの人間を驚かせています。
    これは恐らく...続きを読む
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)
    再読。犯人にされた青柳の逃走劇。久しぶりに読みました。これは、映画を先に見てるのでそっちの印象が強い。結末を知っていてもドキドキ、ハラハラの展開は面白い。最後もとてもいい。
  • フーガはユーガ
    伊坂作品の定番の様な、胸糞の悪くなる悪役に翻弄され、ささやかに抵抗する双子が主人公の物語。
    途中で、この先の展開が読めなくなってきたが、そこからが本筋といえる。一つずつ伏線を回収しながら、少年ジャンプの様な?バトルシーンを経て完結。
    シーソーモンスターを読んだ次にこの作品を読んだ感じ、こっちの方が伊...続きを読む
  • 火星に住むつもりかい?
    視点が移り変わるたびに様々な事実が明らかになっていき、後半は息を吐く暇もなく一気に読んでしまいました
    多田君と佐藤君が良い関係に戻れていたら嬉しいなあ

    あと文庫版の解説が非常に良かったです
    「たしかに!」と思って自分で自分が怖くなりました
  • 死神の精度
    誰しもに必ず訪れる死という現実に切なさもあり、暖かさも感じた。短編集だけど繋がりもあって、千葉さんと人間の程よい距離感が文から読み取れて、改めて伊坂さんの良さを感じた。
  • 777 トリプルセブン
    この世界観の虜になります。そして、自分のことが好き(大事)になれる小説。

    正直、めちゃくちゃ面白かったです。
    この架空の世界がクセになりそうです。また、個性豊かな殺し屋が出てきてハマりました。特に主人公の七尾(天道虫)の不幸体質がいい味を出しています。

    色々なキャラ視点での物語が進む感じ、カメラ...続きを読む
  • オーデュボンの祈り
    「デビュー作がカカシの話!?」と初めは驚いたがとても面白かった。勧善懲悪モノで、変なモヤモヤも残らず、最後は「優午は生きてたんだね」と多くを語らずとも安心を残してくれた。伊坂幸太郎先生恐るべし。
  • AX アックス
    面白かった!
    最後にはほろっと来るものがありました。伊坂さんらしい伏線がたくさん散りばめられていて楽しく読めました。
  • アヒルと鴨のコインロッカー
    個人的おすすめNo.1

    ごく平凡な大学生活を送るハズだった主人公が、アパートの隣人とその不思議な仲間たちの物語に巻き込まれていくストーリー。

    2人の目線で交互に進んでいく展開。交互に訪れるのんびり感と緊迫感の緩急が巧みで、どんどん引き込まれていった。

    主人公が発する感情や言葉の比喩がとにかくお...続きを読む
  • マイクロスパイ・アンサンブル
    ビンゴは正解が一つじゃないのがいいですよね。
    時間とヒトの気分はコントロール不能になった。
    でもそれ以外は。
    プライドがなんだ。
    プとラとイとドだ!
    大概のことはまた元に戻る。やり直せるんだからな。
    伊坂さんが作り出す、こういったセリフが本当に好きです。
    門倉課長の、寄付したお金で助かった子供と会っ...続きを読む
  • ラッシュライフ
    全く関わらなそうな人物たちの5つの視点の物語が同時に進行していく。
    それぞれが何か大きなものを抱え生きている。
    そんな中登場人物たちによる少しの関わりから、やがて大きな変化が訪れ5つの視点が混ざり合う。

    読み始めのときから、みんなが関わるのかなあと予想はしていたが想像をはるかに超える伏線の数々にも...続きを読む
  • AX アックス
    面白かった。好き。
    大絶賛の感想を書かねばならない。

    槿が仕事してない。
    克巳にボウガン刺しといた方が面白いのに。

    ボルダリングで急に三宅さん。

    この手のキャラの人は、
    看板に書かれた文言に引き寄せられてボルダリングジムには通わない。

    あの手の場所は、
    壁を登ると称し欲求不満の男女がどうにか...続きを読む
  • AX アックス
    医者がそれほどまでに隠したかった秘密はなんだろうと思ったけど、兜だって知らなかったわけだし、読者が知る必要もないなと思った。
    コミカルな会話と最後のシーンがお気に入り。
  • AX アックス


    "カマキリの斧を甘く見てるなよ"
    "いつか、がつんと"

    「凄腕の殺し屋だが恐妻家」の兜の物語
    伊坂さんの殺し屋シリーズの中でも、殺し屋の面以外の日常が絡んだ場面や家族との会話が多く、その分兜に感情移入しやすかった。
    もちろん戦闘シーンもあって安定の面白さ!

    奥さん攻略ノート、キッズパ...続きを読む