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兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
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読み終えたくなかった
誰かに勧めたい! でも、興味を持ってくれる人を見定めたい! だって、平凡な感想は聞きたくないから…
キレイな感じ
展開が遅く感じたけど終わりに近づくにつれてすごくハマった。こういうテーマのものって終わりが気持ち悪いけど、スゴくきれいに終わってスッキリした。
Posted by ブクログ
最初の一文で全て心が持っていかれた。 兄弟が仲良いというか、絆が良かった。 昔読んで再読したが、呼んだ時と環境やら、自分の受け取り方やら色んなことが変わっているからなのか、前よりも響いた。
めちゃよかったー˙ᴥ˙ 「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」 重たいテーマなのにどこか明るい。 知的なユーモアや、全てが繋がる後半での伏線回収、読み止まらなかったです。 父親が素敵すぎる 「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」 救いのある結末でよかった
「楽しそうに生きてれば、地球の重力なんてなくなる」 「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」 「ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ」 かなり重厚な小説で、素敵なフレーズがたくさん出てきましたが、その中でも特に好きな考えのセリフを書き出しました。 陽気に振る舞...続きを読むい、自分の思いを伝える。 そんな生き方も美しいなと感じる作品でした。
春が二階から落ちてきた。冒頭でこの作品は面白いと思った。読書を趣味としてまだ1ヶ月程度の私にはこんなに斬新で読者の心を揺るがす1文を人間がかけるのかとひどく関心した。内容は遺伝子・放火・重力をキーワードとした小説。放火現場の予想を登場人物の「私」と読者である「私」二人で推理しているような錯覚を起こし...続きを読む大変楽しく読むことが出来た。また放火犯の全貌が露になるのと同時に読者である「私」もひどく絶望し、ページをめくるのが億劫になった。最後はほんのり涙しそうになる内容。読書初心者の私でも十分に楽しめた内容でした。
何回目かの再読。最近いろいろな作家さんの本を読むようにしているけど、やっぱり自分は伊坂作品の世界観が好きだし、この本が好きだなとしみじみ感じた。 ジャンルとしてはいろんな犯罪が出てくるし、ミステリーに分類されるのかもしれない。けれど、この本は家族の話であり兄弟の話というほうがしっくりとくる。 初め...続きを読むて読んだのは大学生のころだったが、それから何年も経って改めて読むとお父さんの優しさと強さが胸にグッとくる。 「俺たちは最強の家族だ」 「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」 深刻な状況でこんなことをさらっといえる大人っていいなと思った。 個人的にはお母さんの「気休め」と競馬場のエピソードも好きだ。 まだ伊坂作品を読んだことのない人に、最初の一冊として何を贈るかは伊坂ファンの悩みの種だと思う。久々に再読して思ったが、やっぱりこの本だと思った。
春の悲しい生い立ちと人格形成に思いを馳せると胸が痛くなるが、兄や両親との絆に救われる。家族っていいな、と気付かされた。 ガンジーや文豪の含蓄のある言葉が登場するたび考えさせられ、深い教養を得られる良書だと思った。ミステリー要素もあり、知的好奇心も刺激され、引き込まれた。
兄の泉水と弟の春のやり取りがとても軽快で面白く、作品のテーマも父親とは何か、兄弟の苦悩とその家族の背景などを考えると悲しい物語である。
読み終わって、不思議な感覚になった。 正解ってこの世にはないと感じた。 強姦されて、産まれてきたことが幸せなのか不幸なのか、それも分からないが、春の苦しみはとても奥が深いものだと感じた。
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