酒井順子のレビュー一覧

  • 容姿の時代
    すっごく読み応えがあり面白いエッセイでした。「何もそこまで他人の目を気にしなくても…」と思うほどに分析に分析を重ねて重箱の隅をつつくのが酒井さん一流の個性でしょう。酒井さんのいろんなエッセイを読んでみて、何故そこまでナチュラルストッキングを憎むのかだけがちょっと理解できません…しかし笑いながら楽しく...続きを読む
  • この年齢だった!
    平成最後の日の読書がこちら。古今東西の有名女性27人にフォーカスしたエッセイ集。評伝のようにも読める。個人的に印象に残ったのは山口百恵さん、向田邦子、松田聖子、マーガレット・サッチャー、市川房枝だ。山口百恵さんの項は古くて新しい毅然とした女の生き方が切りとられており、さわやかに胸に響いた。どの女性た...続きを読む
  • 紫式部の欲望
    もう何度読んだかわかりませんが、再読。
    源氏物語読んだけど難しかった、という人も、源氏物語って古くて難しそう、という人もぜひ読んでほしい本です。
    全然難しくないじゃん、今と悩みは同じじゃんと思うはずです。
    平安の時代と違って、人生を自分で選択できる時代に生きる私たちは、選択できる辛さも感じながら、選...続きを読む
  • 男尊女子
    最近読んだフェミニズム関連書籍ではダントツでおもしろかったです。各トピックに分かれていてわかりやすい。「男尊女子」という造語で女性たちの中にも根付く男女差別意識をじわじわとユーモアを交えながら語る様は正に酒井さんの真骨頂。九州女子の私には九州男女の項目が興味深かったです。フェミニズムには興味あるけれ...続きを読む
  • 男尊女子
    「負け犬の遠吠え」以来、
    なぜ、この方のセンサーは1ミリも劣化がないのか、本当にすごい。

    こんな風に年を重ねていきたいと思う。
    そして、少しでも男女の格差がなくなるように、
    小さくてもあがいていきたいと思う。
  • 裏が、幸せ。
    裏日本という言葉は差別用語のように言われ、姿を消した。しかし、著者は「裏」という言葉に秘められた、また醸し出す日本的な美しさがあること、またそれが「裏」に人たちにとっても受入れられていることを主張している。「内裏」「裏千家」など、情緒のある言葉が多いことは事実である。文学にも詳しく泉鏡花,室生犀星、...続きを読む
  • 自意識過剰!
    人気エッセイストの酒井順子先生の著書。自意識過剰でついつい相手をマウンティングして買った負けたと考えてしまう、他人にどう思われているのかを過度に気にしてしまう、わかるわかると思いながらあっという間に読み終えてしまいました。日本人は自意識過剰な集団なのかも。
  • 女流阿房列車(新潮文庫)
    タイトルからも判るとおり内田百閒にインスパイアされた、馬鹿馬鹿しくも羨ましい鉄旅。根底に流れるのは著者の宮脇俊三氏に対するリスペクト。これはもう自分にとっても最高の本だ。この中のどれをやるにしても、お金と時間と体力を要し、二の足を踏むものばかり。時刻表の上で旅を楽しむように、本書で疑似体験をするしか...続きを読む
  • 快楽は重箱のスミに
    鉄道エッセイで好感をいだいた著者。タイトルを見ただけで即購入したが、読んでみて刺激的な内容に驚いた。「地下旅!」では受け身な姿が飄々として良かったが、本書ではエロティックなまでの赤裸々な快楽の求め方を語る著者の、また別の面を見た思いがしてたいへん宜しい。男の作家が書いたようにも感じたりするのだが、女...続きを読む
  • 鉄道旅へ行ってきます
    鉄道好きでない方も読んで楽しいと思います。まして鉄道好きの人ならば(^-^) 男2人と女1人の組合せによる鉄道旅行、共通点は列車に乗るのが好きなこと。そのお三方は、関川夏央、原武史、酒井順子諸氏です(^-^) とにかく面白いです。原さんの「大宮、鉄道博物館、総本山、伊勢神宮みたいなもの」は大宮に住ん...続きを読む
  • 「来ちゃった」
    確実に旅に出たくなります。何かとお休み、旅行、となるとなんとなく海外に意識が向いてしまうけれど、あらためて日本を味わう旅も良いものだと感じました。加計呂麻、秋田の後生掛温泉のオンドル部屋、隠岐なんかにも行ってみたい、いや近いうちに行こうと思った次第です。あと、マハラジャエキスプレスもとんでもなく高い...続きを読む
  • 少子
    もう今から15年以上も前に、同じような考えをもった女性が居たのだなと、感激。
    産みたくない理由は、自分の考えとシンクロするものが多く、その漠然とした考えを著者が勢いのある言葉でズバズバと書いていて、非常に面白かった!
    著者なりの少子化対策の案として子育ての機械化(!)、女性に教育を与えない、男性でも...続きを読む
  • 枕草子/方丈記/徒然草
    高橋源一郎のスーパー「方丈記」の凄さで星5つ。それにしても。人間って千年経っても考えることは余り変わらないんだねえ。
    枕草子はいわば殿上人の世界であり、わかりにくい。
    徒然草は教訓集として大変価値があるのではないかと感じた。
  • ユーミンの罪
     タイトルの「ユーミンの罪」とは何か?あとがきまで読めば判明するが,松任谷由実さん本人はおそらく,「私,何か悪いことしたかしら?」と苦笑するだろう。
     著者のように,ユーミンに「救われてきた」人も,そこまでとは言わずとも,多少なりユーミンの曲を知っている人にも,読みやすい新書である。著者自身は,19...続きを読む
  • 枕草子/方丈記/徒然草
    古典は原文の古語の美しさやリズムを味わえば良いのでしょうが、素養が無いものには理解できないので、このような現代語訳は非常にありがたい。原文と照らし合わせて読めば良かったと思いました。枕草子では雅な感じが伝わってきました。方丈記は堀田善衛の『方丈記私記』を面白く読んだことを想いだしました。徒然草は「教...続きを読む
  • 紫式部の欲望
    源氏物語をいろんな観点でみるのは、とても興味深いです。

    紫式部の人生を辿ると、源氏物語がもっと奥行きのある作品になります。
  • この年齢だった!
    2016/08/05
    自分の年と重ねたり比較したりしてしまう。
    その人に関する本や映像をみたくなる。
  • 都と京(新潮文庫)
    以下、へーっと思ったこと。備忘録。
    京都は薄味のイメージあるが普段飯はそんなことはない→天下一品、力餅食堂。普段はユニクロ着てても礼服持っているのが京都人。「東京資本」の店への嫌悪感。贈答文化、セックスと同じ面倒さ。東京には山がない、高いタワーは山の代替物?国道367号で日曜午前にある大原朝市。京都...続きを読む
  • 制服概論
    これは面白かった!世の中、様々な制服があるけど、制服と言って思い浮かぶのは「看護師」「キャビンアテンダント」「学生服」「セーラー服」。。。でも、それぞれに作者の主観があって、それが新鮮で面白く読めちゃう作品です。自分を殺して制約のある立場での制服がいいと言う発想は言われてみたらそうなのかもしれません...続きを読む
  • おばあさんの魂
    素敵なおばあちゃんの見本帳。
    ふだん、「あの人(大体有名な人)、けっこうなお歳なのに、どうしてあんなに素敵なんだろう?どうしてあんなに精力的なんだろう?」と気になっている人たちを、酒井さんがタイプ別に分類し、その魅力を解き(説き)明かして行く本。
    とでも言いましょうか。
    とても大切な事がたくさん書い...続きを読む