宇江佐真理のレビュー一覧

  • 口入れ屋おふく 昨日みた夢
    シリーズ化前提だったのだろうな。

    で、この本の最終話が次巻の1話目だったりしたのだろうな。

    続きはどんな展開になったのだろうか。
    いろんな伏線もあるっぽいし。なんとも惜しい。
    良質な市井ものシリーズのひとつになっただろうに。

    返す返すもなんとも寂しい。
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話
    2015年に「オール讀物」に掲載され絶筆となった3話に、2014年の文庫書き下ろし「月は誰のもの」、2014年のシリーズ10作目の文庫化に当たっての所感を追加した単行本化で、シリーズ15作目の最終巻。

    表題作の第2話「擬宝珠のある橋」はいかにも宇江佐さんらしい、人情味あふれる話。
    伊三次が得意...続きを読む
  • 心に吹く風 髪結い伊三次捕物余話
    髪結い伊佐次捕物余話もシリーズ10作目。
    今回は、伊三次の息子の伊予太が戻ってきたのを発端に、さまざまな出来事が絡み合います。

    伊予太は絵師の見習いとなっていましたが、兄弟子とけんかになり飛び出してしまう。
    詳しいことを話さない息子に、親の伊三次とお文はまずは見守るのみ。

    不破の息子・龍之進は前...続きを読む
  • 月は誰のもの 髪結い伊三次捕物余話
    今までは「オール讀物」に1年半くらいにわたって掲載してから単行本化していたのだが、病床で書いたためか、デビュー作のシリーズの気になる事柄に決着をつけておきたかったからなのか、初の文庫書き下ろし。

    シリーズ最初から見守ってきた読み手へのありがたいメッセージとして受け止めた。

    章立てはないが、4つの...続きを読む
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話
    「月は誰のもの」他短篇3編。「月夜の蟹」「青もみじ」「擬宝珠のある橋」。亭主は出て行ったが優しくしてくれた舅を見捨てられない、昔親切にしてくれた年上の友達の不幸を放っておけない、など今だったら考えにくい人々のつながり。情といってしまうとひとくくり過ぎてありふれたものに聞こえるけど、市井のちっぽけな人...続きを読む
  • 我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話
    2016.8.2
    シリーズが面白くなってきた。
    龍之進やいよたが好ましい。
    かのじの〔姫)あれこれや袖の下をいっさい受け付けないその理由など興味深かった。
    先が知りたいとどんどん読めた。
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話
    亡くなられた宇江佐先生の最後の一冊。読み終わるのが寂しくてゆっくりゆっくり噛み締めながら読んだのにとうとう終わってしまった。また伊三次たちに会いたくなったら、これからどうすればいいんだろうと途方に暮れるばかり。
  • 今日を刻む時計 髪結い伊三次捕物余話
    人気シリーズ。
    大火の10年後、無事に暮らしている人々に起きている変化は‥?

    髪結いの伊三次と妻のお文は大火事で家を失ったものの、家族は無事。
    その後に生まれた娘のお吉もすくすく育って、明るさを振りまいています。
    伊三次は義兄が倒れたために、義兄の店を半ば継いだ状態で働き、お吉もその店に通っていま...続きを読む
  • 古手屋喜十 為事覚え
    残ってる分しか読めないと思うと、これから読む宇江佐さんの作品は全部星5つでもエエんちゃうかと思うとこもあるんだけど。このシリーズも残ってる分しか読めないと思うと、非常に残念で哀しいもんなぁ。
    隠密同心上遠野平蔵のチンケな人間っぷり、腹立たしく感じるとこなんだろうけど「このキャラ使って宇江佐さんはどん...続きを読む
  • 名もなき日々を 髪結い伊三次捕物余話
    余話です
    伊三次かぞくの生末がほのぼの、少し心配な気分で見守ってます
    絵師の修行も中断されそうな伊与太
    松前藩の争いに巻き込まれそうな茜
    うっかりシクジリをした龍之進
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話
    この巻で本当に最終なのですね・・。

    伊三次や、その家族、不破家の方々等、彼らの日々をずっと見守ってきたような感があるだけに、寂しい思いでいっぱいです。
    江戸情緒あふれる、このシリーズが大好きでした。
    宇江佐さんに感謝いたします。
  • 我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話
    髪結い伊三次捕物余話、8作目。
    2011年には出ていたんですね。

    主人公はシリーズ名どおり、廻り髪結いの伊三次。
    町方同心不破友之進の手伝いもしているのですが、息子の龍之進の力になる機会も増えています。
    じつは‥若い世代の話ばかりで、伊三次以上にごひいきだった妻で芸者でもあるお文の出番が少ないので...続きを読む
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話
    本当のホントに終わってしまった。
    なんとも寂しい。
    (お話自体も、なんとも寂しい感じで終わってるし)

    過去作とのニコイチ的な本の作り方は賛否両論あるところだと思いますが、どんな形でも世に出してもらったことを、とりあえず感謝かな。
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話
    「月夜の蟹」「擬宝珠のある橋」「青もみじ」が収められている、髪結い伊三次シリーズ最後の最後の本。久し振りに伊三次が沢山出てきて嬉しかったが、「青もみじ」で終わってしまったのかと思うと悲しくてたまらない。
  • 斬られ権佐
    泣けます。
    妻の愛、夫の愛、父の愛。
    心地よい涙をながせました。
    宇江佐さんの作品の中でもダントツで好きです。
  • 心に吹く風 髪結い伊三次捕物余話
    伊佐次シリーズ第10弾。今回は息子の伊予太の周りで起こる 出来事が中心。 不破の息子、龍之進ときいの祝言。 きいちゃんのキャラクターがとっても魅力的。 きっと今後大活躍しそうな気配。 このシリーズのよさは、日々の些細な会話のなかに 琴線に触れる言葉がたくさんちりばめられていて、胸がきゅんきゅん す...続きを読む
  • 古手屋喜十 為事覚え
    宇江佐さん時代小説は本当によい。
    喜十の人となりもよく、周りの人たちも心意気があってほっとする。
    まだまだ読んでいたいと思わせる作品。
  • 心に吹く風 髪結い伊三次捕物余話
    「やあ、久しぶり!元気にしてた?」ってな感じの、仲良しの旧友と、再会でもしたような気分で読んだ、お気に入りのシリーズ。

    本編は、今回も読んでいて、とても楽しい時間を過ごせたし、読み終わって、優しい気持ちになりました。
    それだけに、後書きの衝撃が・・・

    純粋にこの本の評価だけでいうと、4つ星ですが...続きを読む
  • 余寒の雪
    しっとりした美しい作品が多く、ほろりとしました。
    女性たちが、身の振りを自分で選べないながらも、芯を持ってうまくその場に収まっていく強さ、しなやかさが感じられました。
    「紫陽花」と「余寒の雪」が好きです。
  • 心に吹く風 髪結い伊三次捕物余話
    第2世代が立派な大人になり、活躍しています。
    ニューメンバーも加わったりなんかして。

    でもって、本来の主役であるはずの伊三次たち第1世代は、ジブく脇を固める立場になっております。

    ますます今後の展開が楽しみではありますが、あとがきによれば、宇江佐センセは癌の闘病しながら執筆をつづけているとのこと...続きを読む