伊藤典夫のレビュー一覧

  • 猫のゆりかご
    広島の原爆…ボコノン教…世界の終わり…
    最後のほうはハチャメチャです。わたしは前半のほうがおもしろかった。いや、しかしシニカル。でもユーモラスティック。
  • 猫のゆりかご
    読み進めるにつれ、独特の表現や登場人物に不思議と引き込まれる作品だった。世界の終末…いつか来てしまうのだろうか。
  • 無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン
    SFマガジン700収録の一遍がいいな、と思ったので。
    まずは短編集から。
    数々の賞を取られた作家さんなのに、ちゃんと読むのは初。

    SFマガジン700収録の『ホール・マン』はこちらにも収録。
    結果、この一冊の中で一番好きなのは『ホール・マン』だった。
    静かで、クールで、ちゃんとSF。
    ファンタジーじ...続きを読む
  • スローターハウス5
    不思議な世界。凄く惹き込まれて、あっという間に読み終えた。
    戦争の悲劇が不思議な描写で描かれてる。なぜかぐいぐい食い込んでるくる、不思議な本。別の著書も読んでみよう。
  • スローターハウス5
    そういうものだ。で完結させられる主人公の周りで起こる時代も場所も超えた様々な出来事。行ったり来たりして混乱するかなと思いながら、読みきれた
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕
    昔、日曜洋画劇場か何かで映画を観た本作。初めて原作を読みました。新版には本人による回想記も附録され、そちらにも書かれている通り、原作と言うよりも映画と相互に影響を与え合い作られた作品。そして、映画では表情でしか語られない(そしてHALには表情がない)内面も描かれ、多くの人を悩ましたモノリス接触後の出...続きを読む
  • 猫のゆりかご
    筒井康隆の名短編「あるいは酒でいっぱいの海」(1977年)を思い出したが、「猫のゆりかご」(1963年)の方が元祖なのか。

    書かれて50年を経過した作品とはにわかに信じがたい。半世紀経とうが、1世紀経とうが、ヴォネガットの人を食った作風を凌駕する書き方は、そうそう生まれるわけがない、か。
  • 3001年終局への旅
    オデッセイ4部作の最終作。

    2001年宇宙の旅から1000年後の第4ミレニアムが始まった時代が舞台となる。2061年の最後の章が3001年となっているので、2061年の続編かとも思われるが、作者のクラーク氏としては独立した作品だということだ。
    登場人物や、内容の描写に関しては、オデッセイ前3作を引...続きを読む
  • 猫のゆりかご
    さー、久々にハードSFでも読んでみるか!と手に取ってみたら全然違った、という本。

    むかしSFはよく読んだけど、この著者は初めて読む。

    なぜハードSFだと思ったかというと、別件で調べものをしていて「アイス・ナイン」という物理学方面の単語に出合ったからだ。

    9番目の氷? なんか素敵じゃん。と。

    ...続きを読む
  • たんぽぽ娘
    青春SFを書かせたら世界一のヤング先生による名短編集。こういう心温まるどんでん返しが得意な作家は、たまにシリアスなの書いてくるからギャップがまた素晴らしい。

    生死観を交えた話もあれば、「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」のようにディックっぽい話も収録されているのでバラエティ豊かな一冊だと思う。
  • 2010年宇宙の旅〔新版〕
    ストーリーが映画の続きだったので、ちょっと混乱しながら読み進めた。
    全体的にもうちょっとすっきりしててもいいかなと思わなくもなかった。
    映画も観たけど、まぁなんというか観なくても別に良かった。

    2010: Odyssey Two(1982年)
  • スローターハウス5
    SF。戦争。
    タイムトラベルや異星人やらが出てくるSF作品であることは間違いないが、非常にリアルで生々しい。
    残酷な描写も多いが、なぜか感動的。
    なんとも不思議な魅力に溢れた名作。
  • 2010年宇宙の旅〔新版〕
    これも、結構前に購入したのだが、なぜかそのまま積ん読になっていた。2001年宇宙の旅を読んでから10年以上経っており、内容も忘れていたので、最近また2001年を再読してから読んでみた。
    続編だと聞いていたのだが、(新販)ということもあってか、色々と手直しをしたと書かれていた。旧版の方は読んだことはな...続きを読む
  • 猫のゆりかご
    19のときに読んだ思い出のボコノン。
    久々に再読して、楽しめました。
    代表作かつ、思い出の一冊。
  • スローターハウス5
    時空を縦横無尽に駆けめぐる
    不思議なストーリー。
    小説というメディアならではの仕掛け。
    悲惨な現実へのシニカルな視線も印象的。

    戦争映画の逆回しのシーンが
    有名だが、やはり独創的だった。
  • バゴンボの嗅ぎタバコ入れ
    どれもいかにも寓意富む作者らしい短編集
    ただ作者作品の愛好家でもなければ
    あらためて開く価値あるような発見は感じなかった
    出自やSFとつく文庫だからといって内容に関係なくSFとレッテル貼られるのは
    作者が亡くなろうがいつまでもたぶんどこまでも変わらない
  • たんぽぽ娘
    SF成分の摂取。飯田橋の書店のフェアで見つけたのだっけな。
    初めての著者だったけど表題「たんぽぽ娘」「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」「ジャンヌの弓」あたりが好きだったな。ロマンスの方がうまくまとまってる気がするんだよなぁ。いやオチがつきやすいからすっと入ってくるという話かもしれない。...続きを読む
  • 無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン
    SF。短編集。
    同タイトルの古い方の短編集とは収録作が違い、同じ作品はは2作だけ。
    「無常の月」「ホール・マン」「終末も遠くない」は既読。
    〈ノウンスペース〉シリーズの3作品がとても面白い。本格宇宙SFプラス適度なユーモアという感じ。パペッティア人が印象的。
    他作品は、終末、コメディタッチのタイムト...続きを読む
  • 2001年宇宙の旅〔決定版〕
    2001年はとうに過ぎたんだけど、我々は未だ宇宙へ旅する方法を見出していない。
    モノリスという謎の物体によって類人猿は飛躍的に発達し、月面でのモノリスの発見、宇宙船を制御するHAL9000の反乱を経て、人類はついにモノリスの生まれ故郷土星へとたどり着く。そして人智を超えた(不条理な)技術によって、人...続きを読む
  • あまたの星、宝冠のごとく
    J•ティプトリーの宇宙人は相変わらず可愛らしく魅力的で、お話は少しブラック。
    いや、自殺する少し前の作品らしいからブラック度はだいぶ増している。
    それにしても各短篇のテーマは同じ人が書いたと思えないほどバラエティに富んでいて、宮部みゆきさんを思い出す