天野純希のレビュー一覧

  • 雑賀のいくさ姫
     ジョアンはマルコ・ポーロの『東方見聞録』を読み、かつて十字軍に参加した先祖のようになりたいと願い、下働きなどで金を稼ぎ、イスパニアのフィリピン総督府で会計官の募集に飛びついた。四か月の航海に耐えてたどり着いたものの、目指すハポン(日本)は遠い。

     だが、そんなある日、彼はようやく憧れのジパングへ...続きを読む
  • 戊辰繚乱
    新選組と会津を好きな人には、ぜひ読んで欲しい作品。
    山浦鉄四郎と中野竹子の2人が幕末の江戸で出会い、京都の動乱、会津戦争に至り、鶴ヶ城降伏まで。
    波乱に満ちた会津の物語を、天野先生が史実とフィクションを織り交ぜながら、描いてくれてます。
    会津戦争を会津視点で描く作品は少なく、NHK「八重の桜」から注...続きを読む
  • 北天に楽土あり 最上義光伝
    最上義光の小説は初めて読んだが、よく描かれがちな謀の多い梟雄としての姿ではなく、自分の周りの人々を護ろうとする慈悲深い人物として描かれており、とても新鮮な印象を持った。
  • 南海の翼 長宗我部元親正伝
    後輩との語らいの中で「長宗我部を書いてみたいけど『夏草の賦』を超えるのは大変だろうな」という話題が出たことがあります。超えてきた作品がここにあった、というのが一読しての感想でした。
  • 戦国 番狂わせ七番勝負
    新進気鋭の作家さんが番狂わせとしてそこそこ有名な戦いを書いている(弥助だけ少し毛色が違うが)。地図が分かりやすく、非常に助かる。テーマ上、若い時期のストーリーが多いが、描き方は色々で興味深い。
    海ノ口は大河でも見たが、季節は考えたこと無かったな。政宗と長政の2作がお気に入り。
  • 決戦!関ヶ原
    『決戦!関ヶ原』

    誰もが知る関ヶ原の戦い。
    4時間で決着がつき、そして最後の西軍 島津が退陣するまでが8時間。

    ●読みどころ
    1.関ヶ原
    家康と三成。
    戦い前に密談あり。
    互いの狙いは何か?

    2.戦終えての三成
    「勝者はいない。
     徳川も豊臣もそして毛利も、さらに私三成も全員   
     敗者なり...続きを読む
  • 桃山ビート・トライブ
    舞台、観たかったなぁ。
    あのラストシーンは最高!
    天野先生の作品はこれだから、読まずにはいられないのよ。
  • 紅蓮浄土 石山合戦記
    あーもう、切ない!
    知世ちゃんがいじらしい(T_T)
    信長との戦で父親が、幼い弟妹が目の前で殺されたために、忍になるしかなかった少女の物語。
    織田信長の比叡山のなで斬りは有名だけど、何の意図で行われたのかはいまだにわかってはいない。

    その中で本願寺で阿弥陀仏と唱えれば、死んだ家族の元へ行くことがで...続きを読む
  • 有楽斎の戦
    これは本能寺の変を生き延びた織田信長の弟の物語。

    誰々の弟だから、とか嫌でたまらない有楽斎の気持ち、分かるなぁ。

    しかも身内は面倒くさいのばかり、茶の湯に逃避する気持ちは痛いほどにわかる(^◇^;)

    現代にもいるよぬ、こーいう人……。

    別な視点から見ると歴史は変わる。
    今回もお見事です、天野...続きを読む
  • 信長嫌い(新潮文庫)
    『信長嫌い』の“信長”は、言うまでもなく、かの戦国の世に覇を唱えようとした織田信長だ…本作では、この信長との何らかの関りで「人生が変わった?」、「不本意な方向になってしまった?」という感の人達7人が取上げられ、彼らの物語が積み重ねられている。各話各々に主人公が据えられて、主人公自体や周囲の作中人物達...続きを読む
  • 決戦!本能寺
    いやぁー、面白かった!
    お勧めは伊東潤先生、天野純希先生、木下昌輝先生ですね。
    「麒麟が来る」が更に面白くなる1冊です。
  • 北天に楽土あり 最上義光伝
    最上義光の一代記。父、娘、息子を亡くしても、家を、そして、領土とその民たちを守る。戦国末期と令和、時代は違えどしていることはそう変わらない。前を向いて生きていくことは、なかなかに大変なことだ。
  • 蝮の孫
    蝮こと斎藤道三の孫、龍興の話。龍興と竹中半兵衛の人間的成長も、よく描けている。
    半兵衛、けっこうやな奴w
  • 蝮の孫
    戦国時代の沼は深い(笑)

    今年は多くの戦国時代の小説を読んだおかげで、関係者が整理され、楽しい読書ができて嬉しい
  • 回天の剣 島津義弘伝(下)
    同じ作者が先に送り出した『破天の剣』の「続き」のような作品だ。四兄弟の活躍で九州制覇を目前にした島津家が豊臣秀吉の軍門に下った後の時代が上下巻を通して描かれる。この下巻は、豊臣秀吉が世を去った後の状況を背景にした物語だ。
    島津家の四兄弟としては、結局は長兄の義久―本作では「龍伯」という号を名乗るよう...続きを読む
  • 戦国 番狂わせ七番勝負
    歴史上の有名な戦いや、大大名の合戦の話ではないが、英雄の若き日の活躍や小が大を制する小気味好い物語がとても面白い。島津義弘、織田信長、真田昌幸などの想定外、裏話、想像を掻き立てるフィクションなどが、短編なのでさくっと読める。物語の面白さもさることながら、この作者がこんな話を書くのかという楽しみ方もあ...続きを読む
  • 衝天の剣 島津義弘伝(上)
    同じ作者が先に送り出した『破天の剣』の「続き」のような作品だ。四兄弟の活躍で九州制覇を目前にした島津家が豊臣秀吉の軍門に下った後の時代が描かれる。上下巻になっている。
    上巻は″朝鮮出兵”での凄惨な戦いを強いられるという時期が中心となる…
  • 桃山ビート・トライブ
    めちゃめちゃ面白かった。読み終えたくないと思うほど。これがデビュー作でしかも20代のときに書いたのが本当凄いと思う。スピード感や躍動感がすごかった。著者の他の作品も読んでみようと思った。
  • 北天に楽土あり 最上義光伝
    「北天に楽土あり〔最上義光伝〕」(天野純希)を読んだ。
    読み終わって暫し言葉を失うくらいに素晴らしい作品でした。
    関ヶ原合戦の陰にこんな戦もあったのか!
    読む前に妻と息子に「もがみよしあき」って知ってる?と話を振ったら蘊蓄を散々聞かされて、『知らないのは私だけかよ!』状態でした。
  • 決戦!関ヶ原2
    関ヶ原、2である。2であるからには、やはり1を超えねばならない。作家さんたちのそんな意気込みが感じられる。誰もどれも素晴らしい!
    少々マンネリ化しだしていた決戦!シリーズ。今一度注目したいと思わせてくれた1冊。