三浦綾子のレビュー一覧
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読んだのは中学生ぶりくらいだった気がする。当時受けた衝撃よりも今年改めて受けた衝撃の方が大きい。ある程度歳をとった今、この作品を通して「ゆるす」ということの難しさと尊さを感じることができて良かった。このタイミングで出会うべき本だったように思う。Posted by ブクログ
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50年以上前の作品。
それでも現在でも難なく読めた作品。
舞台は戦後四、五年後の若き女子高校生達(女学校から高校生に変わる頃)の、男女間のもつれなお話。
どなたかが感想に“コンパクトな氷点”と表現していたが、確かにそんな感じがしました。
テーマは“愛”と“赦し”。
とは言え、氷点よりドロっと...続きを読むPosted by ブクログ -
夫、啓造の嫉妬心。浮気した妻、夏枝への怒りと、復讐からとはいえ、実娘を殺した犯人の女の赤ちゃんを夏枝には、そのことは教えず育てさせる異常さ、設定が面白い。啓造も苦しむことになるのに。歪んでいる。最後、まさかの展開に。
下巻が楽しみです。Posted by ブクログ -
夫、啓造の嫉妬心。浮気した妻、夏枝への怒りと、復讐からとはいえ、実娘を殺した犯人の女の赤ちゃんを夏枝には、そのことは教えず育てさせる異常さ、設定が面白い。啓造も苦しむことになるのに。歪んでいる。最後、まさかの展開に。
下巻が楽しみです。Posted by ブクログ -
三浦作品のおもしろさにハマってるらしい
人間の中にあるずるくて自己中心的な一面を
むき出してくるあの人間臭さがたまらない!
個性的で嫌悪さえおぼえる人物がなぜか愛おしい
そして作品の舞台が地元だったりするのもリアルPosted by ブクログ -
三浦綾子さんの作品、氷点に続いて2作目をこの順で読んで正解でした。
母親として健気に生きる貴乃を応援しながら人生を歩んだ。
昔の時代、身も心も綺麗でも苦労する。
あき子のような孤独からの奔放も自分を苦しめる。
今の時代の俳優で映像で観てみたいです。Posted by ブクログ -
久しぶりに三浦綾子さんの本を読みました。
塩狩峠が本当に好きで、それを超えるものはないかと思ってましたが、並ぶかそれ以上でした。
塩狩峠も好きなのですが、こちらの方が二人の兄弟がいることで正しいだけでなく人間的な耕作と、彼が憧れる正しくありたい姿としての拓一と二人を描くことでより共感が得やすい作品...続きを読むPosted by ブクログ -
もう、何と言うか…圧巻でした。
拓一、耕作兄弟こそ在るべき兄弟の姿なのでしょう。
そう育ったのも父母や祖父母の教えや優しさが、きちんと伝わった証。
自分に厳しく、人に優しく。
これができる人間もそうはいないだろう。
何を言われようとも、されようとも、挫けず未来を見据え前進する素晴らしさ、しかも逆...続きを読むPosted by ブクログ -
304ページ以降の玉子の凛とした佇まいと最期には、思わず私も電車で鳥肌が立ち、ひとりマフラーに顔を埋めながら涙しておりました。
一方でキリスト教や、神を信じることって、こうゆうことなの?と言葉にできない矛盾を感じて、この本を勧めてくれたクリスチャンの友人に聞いてみたら、やはりその時代によって信仰の在...続きを読むPosted by ブクログ -
星5個では足りない。感動した。犠牲がテーマの作品ではあったが、願わくば実直に生きた信夫とふじ子には幸せに暮らしてほしかった、最後読み進めるのが辛かった。利己的な現代で、自分含めて失われつつある人のためにという価値観が、綺麗に輝いているように思った。Posted by ブクログ
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星5個では足りない。感動した。犠牲がテーマの作品ではあったが、願わくば実直に生きた信夫とふじ子には幸せに暮らしてほしかった、最後読み進めるのが辛かった。利己的な現代で、自分含めて失われつつある人のためにという価値観が、綺麗に輝いているように思った。Posted by ブクログ
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もっと早く読めば私の頭の中、思考が変わっていたかも、と後悔しつつ、三浦綾子さんが43歳の時に書かれた氷点を同じ年齢で読むこの奇跡も不思議に感じた。
人の感情で1番不要な『嫉妬』『妬み』からの歪んだ心持ち。
誰もが自己中心で親の愛情を受けるべき子どもたちの苦悩。
啓三が上巻最後で命拾いし心改める、あぁ...続きを読むPosted by ブクログ -
幼なくとも健気に気丈に生きてきた陽子が自分の存在を
悲しく思う切なさと従順さ。
夏枝の被害者意識に重なる自己愛の表現下手さ。
啓三の父親として挽回しようと改心がみれる行動。
透と北原の思春期をこえた愛。
各々が上手く調和できず、苦しい。
信頼できる安心の環境が早く整って欲しい。Posted by ブクログ -
幼なくとも健気に気丈に生きてきた陽子が自分の存在を
悲しく思う切なさと従順さ。
夏枝の被害者意識に重なる自己愛の表現下手さ。
啓三の父親として挽回しようと改心がみれる行動。
透と北原の思春期をこえた愛。
各々が上手く調和できず、苦しい。
信頼できる安心の環境が早く整って欲しい。Posted by ブクログ -
戦国時代初心者の私でもとても分かりやすく、且つどちらかと言えば女性目線で書かれたお話なので、とても読みやすく、現在下巻を読んでおりまする。当時も大変ではあるけれど、明智光秀をはじめ、素直で優しい心と豊かな考えに触れ、人々のまっすぐな生き方に心が洗われました。Posted by ブクログ
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生まれや育ちが貧しく貧困でも、真っ当に生きる姿に惹かれました。
四人兄妹(富、拓一、耕作、良子)育ての祖父母の言葉こそ、脈々と後世に語り継がされていくべきものですね。
愚直にも真っ直ぐ真っ当に、真面目に生きていくことの大切さ、今の世では死語とも言われても刷り込ませるべき内容だと思いました。
天災...続きを読むPosted by ブクログ -
何度も読んだが、まだ読みたい気持ち。
あらすじは、自らを犠牲にして多くの乗客を救った永野信夫の生涯。
もともと実母や妹のキリスト信仰をよく思っていなかったが、親友のいる北海道に渡り、そこで自分も洗礼を受ける。親友の妹のふじ子は肺病だったが永野の熱心なアドバイスや食に気をつけることにより安定してくる。...続きを読むPosted by ブクログ