三浦綾子のレビュー一覧

  • 銃口 上
    80年以上も前の事件、それに巻き込まれる羽目に陥った人物という題材を軸とした物語で、30年も以前に発表された小説ではある。が、そういう「何十年前」という変な旧さは微塵も無い。現在の時点でも考えさせられる内容を大いに含む小説だ。
    美瑛を訪ねた際に、十勝岳噴火の災害に纏わる話題として小説『泥流地帯』が知...続きを読む
  • 続 氷点(上)
    小説を愉しんだ後に思う場合が在る。作中の最終盤辺りの経過の後、「如何いうようになってしまう?」ということが凄く気になる場合が在って、「こういうように?」と勝手に考えを巡らせてしまう場合も在る。
    『氷点』という小説を読んだ。不幸な事件が契機で、一家は重大な秘密を密かに抱え込んでしまう。その秘密に関るヒ...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)
    小説を愉しんだ後に思う場合が在る。作中の最終盤辺りの経過の後、「如何いうようになってしまう?」ということが凄く気になる場合が在って、「こういうように?」と勝手に考えを巡らせてしまう場合も在る。
    『氷点』という小説を読んだ。不幸な事件が契機で、一家は重大な秘密を密かに抱え込んでしまう。その秘密に関るヒ...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 氷点(下)
    すごい、すごすぎる作品だった
    自覚すらしなかったかもしれない心理のすべて
    事件によって人間の内なる憎悪が具現化していく
    罪の根源について問う哲学的な結末に驚愕した
  • 氷点(下)
    すごい、すごすぎる作品だった
    自覚すらしなかったかもしれない心理のすべて
    事件によって人間の内なる憎悪が具現化していく
    罪の根源について問う哲学的な結末に驚愕した
  • 氷点(上)
    いつかは読みたいと思っていた作品
    聖人であろうとする思いと家族への憎悪との間の
    生々しい葛藤がありのままに描かれている
    善と偽善で揺れ動く心理描写が秀逸
  • 三浦綾子 電子全集 氷点(上)
    いつかは読みたいと思っていた作品
    聖人であろうとする思いと家族への憎悪との間の
    生々しい葛藤がありのままに描かれている
    善と偽善で揺れ動く心理描写が秀逸
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(下)
    愛憎劇と社会や戦争がもたらす人生の不条理が
    人間の本質的な部分を浮き彫りにしていって
    生とは、死とは何かを考えさせられる内容でした。

    「氷点」に近いスキャンダラスな愛憎劇だけど、
    生も死も、善も悪も肯定するような
    壮大なスケールの精神性を感じました。

    全体を通して、展開もテンションも結末も
    常に...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 氷点(上)
    出逢った小説が気に入って「同じ作者の別作品?」という興味が湧く場合が在る。最近はそういう具合に三浦綾子作品を少し読んでいる。読んでいる小説は何れも何十年か以前に初めて登場している作品ということになる。が、自身にとっては「今月の新刊」というようなモノと同列に愉しむことが出来る。と言うよりも、「読者に迫...続きを読む
  • 氷点(上)
    出逢った小説が気に入って「同じ作者の別作品?」という興味が湧く場合が在る。最近はそういう具合に三浦綾子作品を少し読んでいる。読んでいる小説は何れも何十年か以前に初めて登場している作品ということになる。が、自身にとっては「今月の新刊」というようなモノと同列に愉しむことが出来る。と言うよりも、「読者に迫...続きを読む
  • 氷点(下)
    展開する物語は、啓造、夏枝、徹、陽子と適宜視点を変えて綴られる。啓造が抱え込んだ重大な秘密、密かにそれを知ってしまった夏枝が互いに牽制し、やがてぶつかる様、仲良しの兄と妹という感情を踏み出したモノを陽子に感じる徹、両親や兄と実は血が繋がっていないということに少しずつ気付きながら成長する陽子と、各々の...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 氷点(下)
    展開する物語は、啓造、夏枝、徹、陽子と適宜視点を変えて綴られる。啓造が抱え込んだ重大な秘密、密かにそれを知ってしまった夏枝が互いに牽制し、やがてぶつかる様、仲良しの兄と妹という感情を踏み出したモノを陽子に感じる徹、両親や兄と実は血が繋がっていないということに少しずつ気付きながら成長する陽子と、各々の...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(上)
    愛憎劇と社会や戦争がもたらす不条理が
    人間の本質的な部分を浮き彫りにしていって
    生とは、死とは何かを考えさせられる内容でした。

    「氷点」に近いスキャンダラスな愛憎劇だけど、
    生も死も、善も悪も肯定するような
    壮大なスケールの精神性を感じました。

    全体を通して、展開もテンションも結末も
    常に程よい...続きを読む
  • 旧約聖書入門~光と愛を求めて~
    聖書は過去数千年にわたって読み継がれてきた世界的なベストセラーであるといわれている。
    それを、クリスチャンではない人にも感覚的に分かりやすく解説されていると思った。もともとは全く神様を信じていなかった作者だからこそ、より分かりやすく書けるのだと思う。
  • 三浦綾子 電子全集 旧約聖書入門 ―光と愛を求めて
    聖書は過去数千年にわたって読み継がれてきた世界的なベストセラーであるといわれている。
    それを、クリスチャンではない人にも感覚的に分かりやすく解説されていると思った。もともとは全く神様を信じていなかった作者だからこそ、より分かりやすく書けるのだと思う。
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(下)
    1974(昭和49)年から1976(昭和51)年に雑誌連載として登場した作品だという。1976(昭和51)年に単行本となった。後に文庫本にもなっていて、幾つかの版が出たと見受けられるが、今般入手したモノの初版は1985(昭和60)年ということだ。
    上巻では1923(大正12)年頃から1938(昭和1...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(上)
    或る小説を興味深く読んで愉しんだという経過が在ると、「同じ作者による別作品?」という興味が沸き起こる。
    その種の興味に駆られて入手するに及んだのだが、紐解き始めてみると頁を繰る手が停まらない、また「停められない」という様相を呈し、なかなかに愉しんだ。
    題名の「天北」である。明治の初め頃、現在の北海道...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 石の森
    人間の弱さを理解していることが強く優しく生きるためには大事、みたいなテーマ。いつもの三浦綾子さんらしさを感じる。

    親しい友達も家族でもお互いの気持ちを完璧に理解することはできないという点で自分以外はみな他人であり、だから人は孤独。自分も他人のことを心から思ったり理解することはなかなかできなくて、親...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯
    誰かが話題にした本が記憶に残り、気になって入手して紐解き、その本との出会いが善かったと思える場合というものが在ると思う。本作はそういう、話しを聞いて気になったという切っ掛けで出会った。そして読後に、本との出会いが善かったと余韻に浸っている。
    少し長く読み継がれていて、これからも読み継がれていくであろ...続きを読む
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯
    素晴らしかった。重厚で読み応えがあって、示唆に富む。久々にいい本に出会えた。こういう本をまた読みたい。