筒井康隆のレビュー一覧
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いつどこで買ったか全く記憶にないけど、たぶん御書印もらうときにテキトーに買った本のひとつだろうな。
筒井康隆作品を読むのはめちゃめちゃ久しぶりなので感覚を忘れていて、最初にバラバラ死体が出てきて、パン屋で発見された部位と同じ形のバゲットが流行るという謎めいた展開になり、さあ誰が犯人なんだろう…とド...続きを読むPosted by ブクログ -
ファンタジーの中にあるリアルさがすごく良かったです。
人との別れは悲しいものだし、逆に出会いはかけがえのないもの。 旅の醍醐味がよく描かれていて面白かったです。
また、ラゴスは途中で前時代の人間の文明を本によって知ることになり、それを現在の文明の遅れた世界にもたらそうと考えますが、新しい情報を出す...続きを読むPosted by ブクログ -
ラゴスという男の旅の物語。
1980年代に連載された作品にも関わらず、とても読みやすく唯一無二の世界観。
読む手が止まらなかった。
登場キャラクターの特別な能力も物語にごく自然に取り入れられていてすっと読み込める。
筒井康隆さんは『残像に口紅を』の作者でもあると知り、今作を含め好きな作家上位...続きを読むPosted by ブクログ -
20年以上ぶりで再読。『家族八景』とはまた違ったアクティブな作品。『家族八景』でも思ったけれど、文学的エロ表現が筒井康隆ならではという感じ。ラストは七瀬も思えば遠くまで来ちゃったなあと思ったかもしれない。このあとどう続ける?Posted by ブクログ
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摩訶不思議。滅茶苦茶やん。
そう思って、はじめの方は読み進めた。
さすが奇書と言われるだけある。
小説界のラーメン二郎と誰かが書いていたが、言い得て妙。それくらい濃厚。
心して読んで欲しい。
単なる読書ではなく、筒井康隆への挑戦となる。
執筆に6年をかけたらしく、終盤では他の創作の依頼は断ったら...続きを読むPosted by ブクログ -
ほぼ10年ぶり三読目。気づけば10年に1回読んでいる。今さら言うまでもないことだけど、文章がうますぎる。変化をもたせた最小限の文の連なりで、正確に内容が伝わるように書かれている。{}を使った、同時複数の感情表現方法は、50年後の現在も見かけないような斬新な表現。内容的には、ヒヤヒヤはするものの、いず...続きを読むPosted by ブクログ
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筒井康隆の作品はナンセンス加減で割と個人的な評価が分かれてしまう。
本作はとても面白い。
今でこそテレパシーモノに新鮮みはないが、作者のブラックなアイデアと表題通りの面白い構造でページが進んだ。
テレパシーを持つ人間から浮き彫りにされる人間の汚さ、誇張こそあれ真実味のある内容だった。Posted by ブクログ -
テレパスを持つ少女がお手伝いとして、8つの家族を渡り歩く話。
人間の生々しい感情、肉欲、恨み、嫉妬を主人公を通してべったりと張り付くような感情を体験できる良本。
主人公も決して善人ではなく、主人公の行動によって次々と家族は崩壊していくが、悪人にも見えない不思議。Posted by ブクログ -
表と裏の顔を他人に見透かされてたとしたら。
ぞっとするシチュレーションである。
登場する家族はそれぞれ問題を抱えているが、倫理に反すると建前では言ってしまえるが、ある程度想像に難くない範囲にあるとも言える。
それぞれ個人的な秘密をして抱えるべきものが七瀬の視点によって白日のもとに晒されているだけで...続きを読むPosted by ブクログ -
哲学を学んでいないので、理解できない部分も多かったけど、それでも、こんな感じなのかな?と想像して読み進めるのが楽しかった。
最初に登場する「女性の腕」について、「川端康成は好きじゃなさそうな腕、谷崎潤一郎が好きそうな腕」というくだりが妙に腑に落ちて、読む間ずっと私の頭の中に腕のイメージが存在していた...続きを読むPosted by ブクログ