馳星周のレビュー一覧

  • 煉獄の使徒(上)(新潮文庫)
    オウム真理教の一連の事件をモチーフとした作品。
    登場人物を実在の信者だった人達に置き換えて読むと面白い。
  • 沈黙の森
    かつて「五人殺しの健」と新宿で恐れられていた男が、今は軽井沢で別荘管理人に。
    20年の歳月が流れたにも関わらず、再び抗争に巻き込まれてしまう。
    暴力に対する爽快感と生々しさの入り交じった文章。さすが馳さん。
  • 9・11倶楽部
    馳さんの作品の中でも時に切ないラスト。
    最悪な環境で寄り添い合いながら共に暮らす少年、少女達…
    そして友情…

    そんな子供達を助けでくれるひとりの大人…

    大満足の作品です。
  • 煉獄の使徒(下)(新潮文庫)
    欲望に突き動かされ、暗闘を繰り広げる警察キャリアや、それに結び付く政界の面々…狂気、或いは妄想が無制限に膨らみ、暴走する教団…こうした中で、3人の“主役”を軸に、壮大な群像劇が展開する…

    蠢く、御し難い大きなものの中、劇中の群像は「余りにも普通な人々」なのかもしれない。その“普通さ”と、御し難い大...続きを読む
  • やつらを高く吊せ
    これでこそ馳 星周。

    この世で一番怖いのは人間の欲望ですよ、っていうメッセージ(?)が逆に爽快感を生む。

    珍しくハッピーエンド。続編が読みたい。
  • 鎮魂歌 不夜城II
    推理小説大賞はだてではない。次から次へと展開が早く進み大変面白い。中国人マフィアとやくざ及び元刑事を手玉にとり自分の描いたシナリオ通りにストーリーを進める。ハードボイルドかつ推理小説か。この作家はよくこんな作品がかけるな。感心。完結作品も是非読もう!
  • 鎮魂歌 不夜城II
    誰も救われない。主人公に都合のいい展開にならないのがいい。皆ただそこで生きようと足掻いているだけ。滝沢→秋生に萌えた。
  • 生誕祭(下)
    馳星周の作品は読み進めば進むほど主人公たちが泥沼へと嵌っていく。その嵌り方が読者を惹きつけてはなさない。『生誕祭』においても、金、名誉を巡り彰洋、美千隆、麻美それぞれの思惑が錯綜しあっという間に読めてしまう。馳星周のノワール作風とバブル経済を舞台設定は絶好のコラボレーション。馳星周の中でも最高級の作...続きを読む
  • マンゴー・レイン
    いやあ、疲れましたねえ、この本は。

    馳星周なる人物の作品を読むのはかなりしんどい作業になる。

    なぜか?それは、彼の作品は、人間の黒い部分を抉り出すようなモノだからだ。

    人は、必ずしも正義だけでは生きていない。人格者といわれる人物も、一つ後ろを振り返ると、悪い部分が必ず存在する。イヤ、人格者だか...続きを読む
  • 夜光虫
    正義を押しつけて人の気持ちを踏みにじる俊郎が嫌い。夫が殺されたのにその友人にさっさと乗り換えて被害者づらする麗芬が嫌い。
    善人に見えてもどいつもこいつも身勝手。悪人に見えるやつはさらに深い業を抱えていて救われない。
    結局だれ一人、主人公の味方はいなかった。
    だれもが主人公を騙し、利用しようと思って近...続きを読む
  • マンゴー・レイン
    馳星周作品は割と好きで読んでいるが、なかなか面白い!登場人物があまり多くなくしかし裏切りの連続だったり…話がバンコクという自分が行ったことのある場所のせいか、割と話の背景が想像できてスピード感がありとても楽しく読めた作品。
  • 鎮魂歌 不夜城II
    不夜城シリーズ三部作での最高傑作!
    ふつうシリーズものって1が結局一番面白いって思うんだけど、これは違ったなー。
    ぐじゃぐじゃのどろどろで、わけわかんなくなってしまいそうなどす黒さ。
    空洞と悲しみと憎しみと、まぜまぜになって真っ黒な新宿。
    すばらしかったです。
  • 夜光虫
    主人公の末路が何とも。。。
    馳星周の描く世界は現実の自分が置かれている環境とは180°違う世界。
    それゆえに惹かれる(没頭できる)のだろうか?
  • 生誕祭(上)
    スキだね。
    すごいスキだと久々にさけびたいくらい。


    舞台はバブル期なんだけれども、そこで繰り広げられる
    土地をめぐる命とかお金とか女とかプライドとかすべてを
    ひっくるめた感じで、時代の切迫感がたまらなく酔えた。
    馳星周のお決まりのパターンでアンダーグラウンドな人間が
    わんさかでてくるのかと思いき...続きを読む
  • 不夜城
    アジア屈指の歓楽街・新宿歌舞伎町の中国黒社会を器用に生き抜く劉健一。
    だが、かつての相棒・呉富春が町に戻り、事態は変わった。
    生き残るために嘘と裏切りを重ねる人間たちの危険な物語。


    第18回吉川英治文学新人賞
    第15回日本冒険小説協会大賞
    第116回直木賞候補
  • 生誕祭(上)
    馳星周、初挑戦の小説。

    いやもうこれはすごい。

    読んでいてどんどんその世界にひきこまれていく、
    やめられない。
    やっぱり、「上」「下」は嬉しい。
  • 虚(うつろ)の王
    主人公“隆弘”の数日間が、文字通り駆け抜けるように描かれている…ページを繰り始めると止まらなくなり、一気に通読してしまった…
  • 鎮魂歌 不夜城II
    名作・不夜城の続編。
    前作を遥かに凌ぐ極悪なストーリー。
    個人的には、馳作品の中でも屈指の完成度だとおもた。
  • 夜光虫
    展開の速さ、文体の歯切れの良さ、余分な描写のなさ、そして物語の構成の緻密さ。どれをとっても素晴らしい。
  • 鎮魂歌 不夜城II
    不夜城の続編。本作では前作の主人公である健一は主演ではなく助演といった役どころである。しかし話はやはり健一を中心に回る。歌舞伎町の暗部を描いた第二作目。