馳星周のレビュー一覧

  • 暗闇で踊れ
    姉弟の壊れていく様が、リアルで怖い。子供の頃のトラウマとはこんなに大変なものなんだと思い知らされる作品でした。あんなに固執ていた神埼さえも殺してあっさり引き上げる事ができるということは、一生足を洗えないんだろうなぁ。
  • ソウルメイト【電子特別版】
    犬を飼うならちゃんと個々の個性をしっかり把握していることが大事だと改めて気づかされた一冊。
    馳さんのブログも欠かさず見ているので、最後のお話は涙なしでは読めませんでした。
  • 美ら海、血の海
    戦時中の沖縄の状況が手につかむようにわかる作品。描写が生々しくてぞっとするけど、そこがまたいいんだよな。
  • ソウルメイト【電子特別版】
    わんこ好きによるわんこへの愛に満ちた小説。こういうのを読むと、いいなあ犬を飼いたいなあと思ってしまう。
  • 淡雪記
    内容(「BOOK」データベースより)

    北海道の自然豊かなリゾート地、大沼。義父の別荘で暮らし、写真を勉強している敦史は、森を抜けたところで妖精が倒れているのを見つけた。黒髪に白い肌の美少女、有紀。知的障害のある彼女は、著名な画家の伯父とともに洋館に住んでいた。純粋な美しさに魅かれた敦史は、彼女をモ...続きを読む
  • 不夜城

    再読。僕的には怖い位に「読ませてくれる」作品です。
    言うなれば鯛焼きの薄皮一枚剥がしたら鯛の形をしたあんこが出てきたというような…とにかく最初から最後まで退屈な部分がない一冊です。
    小説が実生活では得られない体験をさせてくれると言うのなら、僕がまず踏み入れたいと望むのがこのワルの世界という奴でし...続きを読む
  • ソウルメイト【電子特別版】
    犬を通じて、家族の絆や子供の成長などを描いた7つの短編集です。
    実は、馳さんが飼っているワンコと我が家のワンコは出身犬舎が一緒で、犬舎が主催する集まりやドッグショーで馳さんご夫妻とはご一緒したことがあります。
    他の皆さんがおっしゃっているとおり、不夜城の馳さんのイメージとはかけ離れたかなりの愛犬家さ...続きを読む
  • ソウルメイト【電子特別版】
    ソウルメイト。いい言葉だなあ。動物と共に人生を過ごすという事は、まさにそういう事なのかもしれない。言葉で通じあう事の出来ないもの同士が心で通じ合うのだから。私もいつか訪れるわが家の犬との別れの瞬間を思うと今から胸が締めつけられる。でもその最期をきちんと看取ってあげたいと切に願う。この本には色んな犬種...続きを読む
  • 弥勒世 上
    不夜城・鎮魂歌以来の傑作。痛くてヒリヒリと焦燥感をあぶる1969年、返還前の沖縄を舞台に、いつもの馳星周の世界が展開される。
    「いつもの馳星周の世界」ではあるんだけど、沖縄の中の差別や戦果アギャーなどの裏面史を背景に彩ることで重層的な世界が広がって、重厚感に昇華されている。
    この本を読む前に佐野真一...続きを読む
  • ソウルメイト【電子特別版】
    テレビで紹介されていて気になっていました。

    見た目で選んではいけないこと、特に最初の詩には考えさせられた。

    今は「飼う」より「買う」ことが多いのかな・・・
  • 弥勒世 下
    残酷なラストだなと思う。主人公の葛藤弱さ、話がうまくいきすぎなど多少気になるところはあるが、話に引き込まれて一気に読んでしまった。
    返還前の沖縄の様子がこうだったのだろうなと驚き、発見も交えて読む。出来事の返還は知っていたつもりだが、様子をありありと見え重い歴史を抱えていることを再認識。また沖縄の方...続きを読む
  • 鎮魂歌 不夜城II
    「10ページに一度脳漿が飛び散り、主要人物にゲイ含有率が異常に高く、ラストシーンまでにほとんど全ての登場人物がお亡くなりになる」でお馴染み、馳作品の最高傑作。
  • ソウルメイト【電子特別版】
    犬の不思議な力。また久しぶりに犬を飼いたくなった。犬好きの人にオススメ。
    犬種の異なる短編になっていて、読みやすい。
  • ソウルメイト【電子特別版】
    ペットロスを経験された方にとって見るに耐えない物語やドキュメント番組などが多数ある昨今、こういったジャンルを敬遠される方も多いかもしれません。
    経験者の私もそうでしたが、勇気をふり絞り手にとって見ました。

     「これは大丈夫!!馳インチャ(ファン)ならば絶対読んでほしい。」

    311以降原発に関する...続きを読む
  • 美ら海、血の海
    戦争の悲惨さが伝わる。戦争も震災も、忘れてはならない大事な記憶。忘れないように生きようと、何度目かの決意。
  • ソウルメイト【電子特別版】
    イヌとヒトの関わりの深さを改めて考えさせられた。
    とはいえ、決して小難しいわけでなく、心にすーっと入ってくる。
    言葉が交わせないから、“相手”を深く考える、想う。
    純粋で強い絆に心が揺さぶられた。
    魂のふれあいの小説。
  • 虚(うつろ)の王
    この作品はネーミングがすごく好き。登場人物の性格がよく表れている。売春クラブを仕切る高校生エージが、母親を折檻するシーンが印象的だった。あと一度も登場しないけど、主人公・新田がいつも思い出す少年院の千春。回想でしか描かれていないので、かえって読者の想像をかきたてる。忘れられない、千春の薄い唇。忘れら...続きを読む
  • 煉獄の使徒(下)(新潮文庫)
    公安警察とカルト教団。二つの閉鎖された組織の中で、エゴと欲に暴走させられていく主人公達の生き様が凄まじい。

    各々の欲望に突き動かされ生きていく登場人物達と、その欲望が連鎖し、さらに過酷な状況へ登場人物達を追い詰め破滅へと続いていく流れが最高です。

    手に汗握りました。
  • 煉獄の使徒(上)(新潮文庫)
    オウム真理教の一連の事件にインスパイアを受けた小説。

    ちょっと古いがキャッチーすぎる。

    また、話が無駄に下品で暴力的な感じではなく、墜ちていく人の葛藤と、加速する堕落感がたまらなく面白いです。
  • 夜光虫
    疾走感のある文体に、吐き気を催すほどの恐怖と、愛情に対する切なる渇望とが、見事に融け合った作品でした。