東日本大震災で飼い主を亡くしてしまった犬「多聞」の長い旅を描いた連作短編集。
愛犬家の馳星周さんらしい一冊。犬への愛情と尊敬があふれている気がします。
賢くて従順で、凛とした佇まいの多聞が愛おしくてたまらなくなりました。
そんな多聞が何度もボロボロになりながらも目指し続けたものとは…
最終章では涙
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犬と人間の触れ合いを描いていますが、単なるハートフルな物語とはならず、ノワール感が漂うというのも馳星周さんならでは。
やっぱり犬はいい。
優しく気高い多聞のような犬と暮らせたら幸せだろうなと思いました。