黄金旅程

黄金旅程

1,980円 (税込)

9pt

装蹄師の平野敬は北海道の浦河で養老牧場を営んでいる。牧場は幼馴染の和泉亮介の両親が所有していたものだったが、騎手だった亮介が覚せい剤所持で刑務所に入ったこともあり譲り受けた。敬が注目するのは栗木牧場生産の尾花栗毛馬・エゴンウレア。以前装蹄したことがあり、その筋肉に触れた瞬間、超一流の資質を秘めた馬だと確信していた。だが気性が荒く、プライドも高い馬で調教に手を焼いていて、今まで勝ち鞍がない。その馬主と競馬場で会った際、レースで突然馬が興奮するという不自然な現象に遭遇する。また、敬は出所して無職だった亮介に、本来の力を取り戻すべくエゴンの乗り役になるよう勧める。その後、レースでの不自然な現象は厩務員の一人が犬笛を使って八百長に加担していたためだと分かり…。馳星周、直木賞受賞第一作。

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黄金旅程 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年07月02日

    競馬を見る視点が確実に変わり競馬を愛する人々の気持ちが凄く伝わった
    実力はあるのに気性が荒く人間の言う通りにはならないエゴンが引退して生き残るためにはGⅠで優勝し種牡馬になるしかない
    引退が決まっているラストランの香港GⅠの優勝は感動と興奮
    そしてエゴンの血は受け継がれてゆく

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    Posted by ブクログ 2022年12月04日

    一気に読まされて、やっぱりすごいな、と。競馬は興味ないし、モデルとなった馬も当然知らないんだけれど、サラブレッドが走っているところは美しいなと思う。お約束のようにヤクザとかチンピラとか出てきても、登場人物のほとんどが馬を愛するいい人たちで、そこがいいなと思った。ラスト近くエゴンウレアのレースシーンで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年08月26日

    間違わない、傷のない人なんて多分いないよ
    丁寧に真面目にもがくのが人間♪

    読み終えた時、この歌詞が浮かんだ。

    競馬産地で関係者のそれぞれの思いを乗せて、駆け抜けるサクセスストーリー
    みんなの馬を愛する気持ちとドキドキ感が伝わってきて、気がついたら一気読みしていた。

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    Posted by ブクログ 2022年07月08日

    かつて、サラブレッドの生産地として名を馳せた日高地方だが、近年は、胆振地方の大規模牧場に押され、中央で活躍する競走馬が少なくなっている。そんな中、日高・浦河で、装蹄師をしながら、引退した競走馬の養老牧場を営む平野敬、騎手として、GIレースで何度も勝ったが、覚醒剤で逮捕、出所後、浦河に帰ってきた和泉亮...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月18日

    読物としても壮大だが、競馬会が抱える問題にも一石を投じている。ノンフィクションかと思うくらいリアル。飛行機で読んでいて窓から日高の牧場地帯が見えた時は運命的なものを感じた。

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    Posted by ブクログ 2022年07月06日

    競馬の世界をひとつも知らなかったけど、馬の性質、競馬と育成牧場のビジネス構造、馬主をはじめとする関係者の馬にかける思い、なによりサラブレッドについて知れた。
    競馬、馬術と、スポーツとして人間以外で競って広く成り立ってるのはおそらく馬だけ。勝つために交配され、調教され、ただし勝てなければ待ってるのは安...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月19日

    競馬に関心は無いが、その魅力は充分伝わった。馬への興味も。最高のレース見せるため、多くの人たちが長い時間をかけて調教してるんだ。今度、府中競馬場に足を運んでみよう。「競馬はただの博打ではない。多くのファンが投じる金で人間が作り出したサラブレッドという生き物を生かし続けるという側面がある」浦河生まれの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年04月20日


    競馬の表の部分しか見ていなかったが、確生産者・馬主や装蹄師等が携わっている業界の大変さを感じた。
    また栄光を浴びた馬の陰には多くのサラブレッドが消えていっている事も理解した。ある情報番組でスナネコの赤ちゃんのエサが馬肉である事が伝えられた時に、陰に散った馬の末路を想像し、人間の娯楽の為に生まれ、殺...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月12日

    男前な物語でした。ハードボイルドな緊張感と夢を追う浦河の人々と孤高のエゴン。馳星周らしいハードボイルドな敬だけでなく、デスペラードだけど、浦河の人たちとエゴンの黄金旅程に寄り添う亮介も魅力的だ。

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    Posted by ブクログ 2022年02月18日

    競馬ファンでなくても問題なし。
    北海道の競馬関係者たちの日常、
    ダービー制覇を狙える競走馬の出現により思いが一体化!

    まだまだ馳ノワールから抜け出せない私。
    前科持ちの元花形ジョッキー、悪さするヤクザ、
    彼らは全然暴れません!

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