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『不夜城』『夜光虫』の衝撃から20年
究極のクライムノベル誕生!
台湾のプロ野球で八百長に手を染め、罪から逃れるために次々と殺しを重ねた加倉昭彦。居場所を失い、顔も名前も変えて過去を抹消、逃れ着いたのはサッカーの地イタリアだった――。イタリアの黒社会では、殺し以外の仕事なら何でも請け負い、いつしか「暗手」――暗闇から伸びてくる手――と呼ばれるようになっていた。そんなある日、サッカー賭博の帝王・王天から、ロッコに所属する日本人ゴールキーパー・大森怜央に八百長をさせろとの依頼が舞い込む。計画実行に向けて着実に準備を進めていく加倉だったが、大森の姉の写真を目にしてから過去の記憶がよみがえり、計画の歯車が狂い始める……。
Posted by ブクログ 2020年05月29日
刮目せよ!
これこそが馳星周だ。
暴力と嘘に塗れただけのノワール小説ではない。
嘘に嘘を重ねて築き上げた人間関係、愛を求める男と女の恋情。
心を深く抉られる。
決して気持ちの良い読後感では無いが、それがかえって気持ちを揺さぶる。
デビュー当時のような作品だが、流石に年月を重ねて表現も重さを増した。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月20日
細かい評価は3.6ってところで、四捨五入して4.0にしました。馳星周さんの作品を読むのは2020年に直木賞を受賞した「少年と犬」以来。「少年と犬」は自分の中では結構好きだったので、そういう意味では安心して読めました。
だけど「少年と犬」とは全く違った作品の雰囲気にびっくり。裏社会を舞台にしたかなりダ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月17日
あの女を手に入れろ、とささやく頭の中のもうひとりの自分自身。これもまた「夜光虫」でおなじみのシークエンス。最高だ。
どんどん逃げ場がなくなり愛するものからも憎悪の目で追い詰められる暗手に、感情移入しつつ、最後のページまであっという間に読んでしまった。
まさに馳ワールド、素晴らしい。
やはり馳先生はノ...続きを読む
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