丸山正樹のレビュー一覧

  • 龍の耳を君に
    場面緘黙症や自閉スペクトラム症は自分にとって身近なことなので、その分どんな取り上げられ方をするのか気になりながら読んだ。
    意思表示のためのカードや自分のだけのスペースが書かれたり、自閉スペクトラム症の人は人の顔を覚えるのが苦手という特性はあるものの英知くんには当てはまらないということが書かれていたり...続きを読む
  • ワンダフル・ライフ
    障害、介護と重い内容ではあったが自身の考えを改めるキッカケをくれた良い本だった。当方の周りにはそういった方々はいない為、感情移入はそれほどできなかったが想像しただけで苦労が絶えない生活なんだと想像できた。それも著者自身が経験してる故の描写、考え、語彙力なんだと頭が下がる思いである。いつ自身が障害を持...続きを読む
  • 龍の耳を君に
    デフ・ヴォイスの続編。今作も聾者の問題に視点を当てつつも、ミステリとしても楽しめる良作。
    ちょっと荒井さんの行動が気になるところで⭐️⭐️⭐️⭐️
  • 龍の耳を君に
    思わず夜更かししてしまった

    自分の知っている世界の小ささを
    思い知らされる

    未知が一番怖いと思い、いろいろ
    アンテナをまわしてきたつもりでも
    やっぱり出会わないと知らないこともある

    日本手話 日本語対応手話
    場面緘黙症

    言葉を得た彼は今強く生きていてほしい
    と物語の登場人物なのに強く願ってし...続きを読む
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    NHKのドラマがとても良かったので読んでみた。
    終始漂う静かな空気感がとても心地よく、ミステリー仕立てなのにも関わらず穏やかな気持ちになる。ドラマはよくこの雰囲気を再現できたなと思った。

    いろいろ学ぶことが多かったが一番の衝撃は手話には2種類あるという事と読唇や筆記は必ずしもろう者に通じる訳ではな...続きを読む
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    色んな難しい事は抜きにして、単純にその人の【声】が聞きたい。
    俺は聞きたい側。
    と、いうか、聞く、ね。

    汚い罵りを耳にしない人もいれば、残虐な光景を目にしない人もいて、手が動かないから恋人にあーんして貰えてる人もいりゃ、歩けないから好きな人におんぶされてラッキー!みたいな人もいるんじゃない?

    ...続きを読む
  • ワンダフル・ライフ
    妻を介護する夫、家族設計について話し合う夫婦、上司の不倫に悩むOL、ネットの世界に居場所を見出す障害者の男性。4つのストーリーが、交互に展開されていく。
    何が柱となっている小説なのか、一体どこで、すべてが繋がっていくのか。少し困惑しながらも、それぞれの物語が魅力的で引き込まれていった。
    ラストを読み...続きを読む
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    静かに読み始めて、静かに読み終わる


    そんな作品

    手話にはいろんな種類があることなんて知らなかった
    ましてやcodaという立場の人がいること、その方たちの大変さや苦悩を少しでも理解できたら、と思いながら読み進める

    「ピアノや英会話ができたら」
    という感覚で
    「手話ができたら」
    と言ってしまうの...続きを読む
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    サスペンスとして、グロテスクさがないのが嬉しかった。
    知らない世界の方がはるかに多いし、知らないことすら知らないこともたくさんあるんだと思う。こうやって、小説にしてくれてわかりやすく読ませてもらえることの幸せを感じた。
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    NHKのドラマがとても良くて、原作も。
    ドラマではなぜ?と思うところがこちらを読むとすっきりした。

    話がよかったのはもちろんのこと細かなろう者の文化をいろいろと知ることができてよかった。
    聴覚障害者ではなく、ろう者として生きること。そのことの意味がより分かった。

    ドラマにはなかったと思うけれど、...続きを読む
  • ワンダフル・ライフ
    4つの物語が交互に語られていき、最後の最後に繋がりが解る、上質のミステリ。ミステリでありながら、障害者福祉など社会問題も丁寧に描かれていて良かった。書店で「読書メーター総合ランキング1位(2021)」という帯の宣伝に釣られて読みました。初めて読んだ作家ですが、感動しました。
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    面白くて一気読み。
    日本手話っていう独自に言語があること知らなかった… バイリンガルカルチャーの話は、勉強になったな。障害じゃなくて、二つのカルチャーと共に生きている人たち。
    映画のCodaと似てるなと思ったけど、CodaってそもそもChildren of deaf adultsなんだね。
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    NHKのドラマを見てから読んだけど、若干違うこちらの本の筋も良かった。手話が文字でどう表現されているのかと、思ったけど違和感なく伝わってきた。手話言語としてひとつの言語であることがよくわかった。
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    ある事件、家族、特定の社会を通して、自分とは何者か?を模索し自然と受け容れていく。
    すごく良い本だった。
    否定したい自分の環境や、生い立ちを、ストーリーを追うごとに自然と受容していく姿は、とても自然でなかなか書けないと思った。

    私も昔、身近に手話があった。
    私も手話通訳奉仕員だったことを思い出した...続きを読む
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    手話通訳士という職業、障害者の犯罪、手話を言語としている人達の様々な文化や考え方を垣間見ることができるミステリー。奥深い内容。

    さっき知ったけど、なんと明日、ドラマ化されたのNHKでやるらしい!
  • 夫よ、死んでくれないか

    けっこんとは。

    面白かったけど、なんだか物足りなくて、最後も麻矢と光博がどうなったか気になり過ぎるしもやもやーーー!!世の中の妻帯者を誑かす女たちって本当にこんなに身近にいるものなのかしら。改めて、所詮は赤の他人である異性と結婚を決めて同じ屋根の下で生活するのは口で言うほど簡単なことじゃないと思った。一度結婚してし...続きを読む
  • 水まきジイサンと図書館の王女さま
    わけあって手話で会話をしている美和と英知。
    日常のなかで起こった小さな事件がミステリー要素を含んでいて、ワクワクしながら読みました。

    美和の中の正義感や自然に出る優しさ、対象的にまわりの子どもたちの子どもらしい小さな残酷さ。場面かん黙という症状を生活の一部としてまわりの子どもたちも自然に受け入れつ...続きを読む
  • 夫よ、死んでくれないか
    麻矢、璃子、友里香の3人は学生時代からの友人で、たまに集まって話している。その中の話題の一つが、タイトルにもある『夫』のこと。友里香は結婚を機に仕事を辞め主婦ではあるが、夫は協力的ではなく、かなり不満が溜まっていて、集まった時は夫のことをガーベ(garbage生ゴミの意味)と呼んで愚痴っている。

    ...続きを読む
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
    差別を深く考えさせられる作品だった。
    手話といえばアーティストの楽曲や、保育園の発表会でも目にするようになって、てっきり身近になったと勝手に勘違いしていた。
    手話が2種類あると知らなかったし、聾唖と聾の切り分けにも心を打たれた。当事者の方々の思いが結実し、音声言語と同じように手話も言語だと国際法で認...続きを読む
  • 夫よ、死んでくれないか
    夫が見たら震えそうなタイトルなのでカバーをかけて読みました(笑)

    大学時代の同級生で今も仲良しの麻矢、璃子、友里香の3人は夫への不満を抱え、集まるたびに愚痴を言い合い「ほんと死んでほしいんですけど」というセリフがお決まりのように飛び出てくる。確かに「こんなはずじゃなかった」と思うことありますよね。...続きを読む