丸山正樹のレビュー一覧

  • 刑事何森 逃走の行先
    51/100
    丸山正樹著
    「逃女」
    ベトナム人技能実習生による傷害事件
    何森は、女性の逃亡を手助けする組織の存在を知り…
    「永遠(エターナル)」
    ラブホテルでの殺人事件の重要参考人は、パパ活をしていた若い女性だった…
    「小火」
    公園トイレの放火事件に、容疑者として浮かび上がったのは高齢者ホームレスだ...続きを読む
  • 慟哭は聴こえない
    自分が知らない世界が広がっている。

    静かな男
    の、親には心配かけまいと取り繕ってしまう優しさが泣けてしまう。
    それでも報われないのが泣けてしまう。


    ハンディキャップを持ってる人って、
    生活か大変なんだ、
    平等に生きやすくなるといいと思いつつ、
    自分に余裕がない時に歩み寄ることがてきるのかと葛藤...続きを読む
  • 漂う子
    児童虐待や戸籍がない子供達の話、読んでて苦しかった。でも知らなくては何も始まらないし、子供達も救えない。読んで良かった。
  • わたしのいないテーブルで
    知らなかった世界を教えてくれる貴重な小説。今後も荒井家や取り巻く環境がどんな風に成長していくのか楽しみ。是非続編を。
  • 慟哭は聴こえない
    3作目なのでだいぶん手話やろう者のことなど理解できるようになった。各章ごとに話が纏まっているので読みやすいが、問題点が最終章で全て解決しているのでとても読後感が良い。聴こえる者も聴こえない者も障害者もそうでないものも互いに歩み寄り支え合う、という言葉が胸に響いた。
  • 刑事何森 逃走の行先
    法律は正義は全て正しいものなのか?弱者たる技能実習生、外国人、シングルマザー、高齢単身女性…罪を犯さざるをえない彼女たちの逃走の行方は。それにしても技能実習生や難民のことは知らなさすぎた。現実は相当厳しいようだ。正義とはなにかを考えさせられる。
  • 龍の耳を君に
    ろう者の世界を教えてくれる貴重な小説。ストーリー的にも全体的に人間味が溢れてて素晴らしいシリーズだなと思う。
  • 慟哭は聴こえない
    シリーズ三作目、四編の連作集。医療、エンタメ、方言手話、障害者雇用について。
    娘の誕生、思春期かつSODAとなった娘の美和、甥の司の進学問題と非行など、子どもをめぐるあれこれも描かれて奥行きが深い。
    ミステリ要素はほぼなく、差別や苦悩、葛藤がズームアップされているので読んでいて苦しい。
    ドラマ「サイ...続きを読む
  • 慟哭は聴こえない
    社会に出た後の聴覚しょう害者がぶつかる現実を知った。いち聴者として生活を送る中で情報が入ってくることがなく、第1弾から今回の第3弾をきっかけで知る機会を得た。

    自分の生きている世界は狭い。知らない世界がある。自分はどの立場で何ができるか、もっと知る必要がある。

    話の内容も重い内容も含まれているが...続きを読む
  • キッズ・アー・オールライト The Kids Are Alright
    92子供が安心して暮らせるには、親の自覚と周囲の関心とが同じくらい必要。分断の世界を結合と融合のある世界に変える努力を続けないと子供は育たない。幸福も育たない。一部の奇特な方達だけが困難を背負う社会を先ず変えないと。
  • 龍の耳を君に
    面白かった。前作と比べて、主人公の人間性が磨かれている。手話も言語の一つであり、登場人物の感情が揺さぶられている場面が見えた。楽しみながら読めた。
  • 刑事何森 逃走の行先
    埼玉県警、ベトナム人技能実習生の女性が社員をナイフで刺した事件。ラブホテルで男性殺害される事件。公衆トイレの放火事件と難民認定。3つの事件の短編集。

    丸山正樹はやはりいい。「デフ・ヴォイス」シリーズも素晴らしいけど何森刑事もいい。徹底してるのは弱者への優しい目線。宮部みゆきの時代物にも共通する。自...続きを読む
  • 刑事何森 逃走の行先
    「逃女」「永遠」「小火」の三編収録。
    埼玉県警・何森稔が相棒の荒井みゆきと共に事件を追う。

    外国人技能実習生を取り上げた第一話から心を持っていかれる。
    会社の上司を刺し、姿をくらましたベトナム人女性はどこへ逃げたのか、そしてその背景にあるものは。

    私の暮らす街でも外国人技能実習生の姿を頻繁に見掛...続きを読む
  • 慟哭は聴こえない
    シリーズ3作目で荒井ファミリーの中でも時が経過し、知り合いの子の成長を見る感覚。もし自分が聴こえない子の親になったら、医師の説明にすがって装着しそうな人工内耳について、色々な選択があることを知って考えさせられました。
    また、聴こえない人が忙しい職場で孤立していく過程などは身につまされます。ストーリー...続きを読む
  • 水まきジイサンと図書館の王女さま
    児童書とあなどっちゃいけない内容

    こんな風に子どもの頃から手話に触れる機会があればとてもいい
    私の周りにも、気づいていないだけで聴こえない人は存在している
    盲導犬はそれなりに見るんだけど、それはきっと目立つからだ
    やっぱり手話勉強しようかな
  • 慟哭は聴こえない
    今回も安定した面白さ

    最初の慟哭は聴こえないで、うっかり泣き、ろう者との大きな壁を改めて感じます

    聴こえない、というハンデはあまりにも大きい
    それは見た目にはわからないものだし
    見た目でわからないと、理解しにくい
    でも見た目でそれとわかると、近寄りにくい

    世の中って不合理で不条理

    たとえ障害...続きを読む
  • 龍の耳を君に
    今回はろう者を取り巻く環境だけではなく、発達障害、母子家庭、離婚など、社会的課題が随所に盛り込まれていて、「デフヴォイス」同様、一気に読み進められる。
  • 慟哭は聴こえない
    デフ・ヴォイス第三作。今回は聴覚障害者の生活面での困難を描いていました。
    ろう者は119番を呼べない。日常生活はなんとかなっても、緊急時にはなすすべもなくなってしまう。今まで気づかなかった世界を教えてくれました。
    誰しも色んな特性を持って生まれてきて、それらによって幸福を感じることもあれば苦悩を抱く...続きを読む
  • 龍の耳を君に
    1作目を読み終えて、2作目。
    主人公の荒井がおせっかいオジさんで、こんなキャラだったっけ?と思いましたが、楽しく読みました。
    1話「弁護側の証人」では、ろう者が、口語でのコミュニケーションを取れないことで、知能まで低いような偏見を受けてしまうことが描かれていました。よくある誤解だと思うので、ハッとし...続きを読む
  • 慟哭は聴こえない
    シリーズ第三弾。

    ろう者の方々が抱える事情と手話通訳士の関わりを描く、連作四話(+エピローグ+)が収録されています。

    本作で主人公・荒井は、みゆきさんと入籍して、瞳美ちゃんという娘を授かります。
    “聴こえない子”であることが判明した瞳美ちゃんと、多感な時期を迎えたみゆきさんの連れ子・美和ちゃん。...続きを読む