加藤千恵のレビュー一覧
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高校生らしいストレートさが魅力です。
言葉遣いに美しさはないのですが、どこか切れ味のある言い回しで、所々でドキッとしました。
思春期の危うさや、ふわふわした精神状態がうまいこと表現されていました。Posted by ブクログ -
ルームシェアの相手と自分の共通点は、同じ男性の愛人であること。
と設定だけ見るとどれほどの修羅場を想像するかというところですが、実際は静かすぎるくらいに静かな物語。
けどその静かさは穏やかさを装っていながらもとてもぴりりとしたものだと感じました。
主人公たちひとりひとりの感情や行動の理由がすべて...続きを読むPosted by ブクログ -
何話か共感しすぎてどうしようかと思った。悩んでも仕方ないのに悩んでいる姿とか、リアルなんだよね。単行本で持ってるんだけど解説が高橋久美子さんだったので購入。Posted by ブクログ
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新古今和歌集に納められた短歌を元に出会い・別れ・恋・友情を綴った22篇。
甘くて、苦くて、せつなくて・・・刺さります。
昔から人の思いは変わらないのだと実感。
~おのづからいはぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行法師)~
~きのふまで逢ふにしかえばと思ひしをけふは命の惜しくもあるか...続きを読むPosted by ブクログ -
新古今和歌集の和歌から生まれた現代の恋の短編集。
どの短編も切なくて苦い。
こんな思いを千年前の人もしていたのかと思うと、和歌がぐっと自分たちに引き寄せられて感じる。
わたしはもともと和歌や古典や歴史が好きだけど、そうではない人でも和歌をもっと身近に感じる事ができるんじゃないかと思います。
それぞれ...続きを読むPosted by ブクログ -
桃がすきなのと(笑)、女性が静かに狂っていくはなしが結構すきなので読んでみました。
ジャケットのかんじが、最近の軽い本みたいで、あまり期待せず読んだのですが、そのせいか意外に楽しく読めました。静かに淡々と進んでいくかんじが、まひるの静かに狂っていく不気味なかんじとうまく溶け合っていて面白かった〜...続きを読むPosted by ブクログ -
まひるに憧れるような愛しく想ってしまうような。ウィスキーを出されたときに悪酔いしている様な、気付かないふりをしたい時の様な感覚の後味の本。読んでる時の味は薄いビールの様にもっとすっきりしているけど。不思議な小説です。
個人的に後書きは好みに合いませんでした。Posted by ブクログ -
食べることは、生きることだとわたしは思っている。
実際、誰かが家に一緒にいるときは三食の心配をするけど、ひとりだと何かを作ったり支度をしたり、あまりしない。
だからひとり暮らしは向かないと、心底思っている。
この小説は、ひとりの男性が付き合っているふたりの「愛人」という立場の女の子がメインだ。
男...続きを読むPosted by ブクログ -
大学2年生の時の冬、片想いが失恋で終わった日、その顛末を知る友達がメールで送ってくれた短歌があって、すっかりその事を忘れてしまった8年後の今日再会し加藤千恵さんの短歌であったことを知りました。
加藤千恵さんの本はかなり読んでいたのだけどこれは初読。17歳の時に書いたという短歌も、それらをモチーフに...続きを読むPosted by ブクログ -
短編小説は、あまり好きではない。
でも、加藤千恵さんの作品を読んでいたので。
彼女が高校生(17歳)のときに書いた短歌を
使って?短編小説を05つ書いてある作品で。
どれも、高校生が主人公になっていて
何だかわかるような気がするのだけど
もう高校生じゃないから
考え方も変わったのかなーとか
わた...続きを読むPosted by ブクログ