亀山郁夫のレビュー一覧

  • 罪と罰 3
    最高だった。
    人生のうちで何度でも読み返したくなるであろう一冊。
    正直作者が描いた世界が深すぎて、一読では理解しきれてない部分、把握しきれてない部分はあると思うんだけどそれでも十分面白かった。
    なにより亀山郁夫さんの訳が素晴らしい。
    ここまで読み切れたのも読みやすい訳があったからこそだと思う。この「...続きを読む
  • 罪と罰 3
    面白かったなー!

    分からないところもあった
    率直に言ってたくさんあった
    でも面白かった、かなり面白かった
    どうせ難しいだろう、理解できないだろうという思い込みで世界を閉じずに、これからも色んな古典に挑戦していきたいと思いました
    改めて目を見開かせられた転機の一冊になりそうですね
    日本の古典も読み直...続きを読む
  • 罪と罰 1
    なにこれ。すごい。面白すぎる。

    ドストエフスキーは、高校時代にカラマーゾフの兄弟を少し齧ったっきり。
    難解な話の展開(と、当時は感じた)と登場人物の多さに挫折したのを覚えている。
    そこからはドストエフスキー文学とはちょっと気まずくて(?)、正直言って避けてた。
    でも、今回たまたまこの「罪と罰」を手...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻
    日本列島が最強寒波におおわれている頃、この凍てついたロシアの地で繰り広げられる物語もまた、クライマックスへーー。
    昨秋から4か月におよんだ読書の旅も、ついに完結。
    いやあ、それにしても長かった。
    まずはおつかれ、私!!

    3巻から徐々にスピードアップしていた展開は、4巻でさらに凄みをまして、5巻のエ...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻
    エピローグそのものは短いが、その後に訳者による年譜と外題があるため、1冊分になっている。それが理解のためにとても役に立つ。
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉
    狂乱と喧騒の第3巻。

    途中まで、ミーチャの魅力がまったくわからん……と思いつつ読んでました。
    思い込みで突っ走るし、浪費家でお金にだらしがないし。
    なんで、作者から「高潔な」と人物描写されるのか、他の登場人物からなんだかんだ言いつつ好意をもたれているのか、理解できん、と。
    でも、終盤で彼が絞り出し...続きを読む
  • 罪と罰 3
    再読
    エピローグでのソーニャの存在が際立っている
    エンディングもとても良くて、訳の良さなのか全体を通じて小難しい文学という感じではなく、物語にしっかり入り込めた
    自分としては、罪と罰は、この光文社版が一番好き
  • 罪と罰 3
    ドゥーニヤのスヴィドリガイロフへの発砲を最後のクライマックスとして、物語は徐々に終焉へと向かう。エピローグが感動的である。
  • 罪と罰 2
    殺人の動機が徐々に明されていく第2巻。ラスコーリニコフが語るその主たる動機の根拠となる思想は、先般ウクライナを侵略したロシアの大統領も、同様に持っているのではなかろうか。
  • 罪と罰 3
    圧巻の最終巻。真実が次第に漏れていく中、愛する者たちに困難が降りかかる。犯罪者の苦悩と決断に感動は必至!

    分厚いが一気に読める500ページ。ヒロインふたりに襲いかかる危機に白熱。ドラマチックな展開に夢中になるあまり、ラスコーリニコフの心理的な変化を見落としがちだった。なし崩し的にあの結末に向かうが...続きを読む
  • 罪と罰 2
    母と妹の登場、予審判事や妹の婚約者との対決、そして明らかになっていく犯罪の理由。福音書が彼に寄り添う。

    加速感のある第3部と第4部を収録。追い詰められていくラスコーリニコフ。愛する母と妹に再会しても喜ぶ余裕もない彼の横で展開する家族ドラマ。超絶美人な妹の、傲慢な婚約者やストーカーとのすったもんだ、...続きを読む
  • 罪と罰 1
    命の価値によって殺人は許されるか?普遍のテーマに切り込む永遠の名作。あちこちで使われてしまうタイトル……元ネタはこちら。椎名林檎でもNintendo64でもないぞ!

    これは面白い。難解な内容を想像していたが、犯行前後のサスペンスと犯人が心理的に追い詰められていく過程、深みのある人間関係のドラマに夢...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉
    圧巻の読み応えの2巻。
    めちゃくちゃひきこまれました!

    有名な大審問官のパートはつきささったし、それ以外にも印象的なくだりが盛りだくさん。
    スネギリョフとイリューシャの、貧しさと闘うなかでの鬱屈とプライド、それから親子愛。
    若かりし日のゾシマ長老を訪ねる謎の訪問者も面白かったなあ。
    あと意外だった...続きを読む
  • ドストエフスキー 父殺しの文学 (下)
    ドストエフスキーの癲癇と父殺し  -2006.03.27記

    以下、フロイトの孫引きになるが、
    「少年フョードルは、ライバルでありかつ支配者である父親を憎み、その反面、強者である父親を賛美し、模範にしたいというアンビバレントな感情に苦しめられていた。しかし、ライバルたる父親を亡き者にしたいという願い...続きを読む
  • ドストエフスキー 父殺しの文学 (上)
    ドストエフスキーの癲癇と父殺し  -2006.03.27記

    「罪と罰」や「カラマーゾフの兄弟」の文豪ドストエフスキーが、癲癇性気質だったことはよく知られた話だろうが、
    本書によれば、フロイトが1928年に「ドストエフスキーと父殺し」と題する論文で、ドストエフスキーの生涯を悩ました癲癇の発作について...続きを読む
  • 罪と罰 3

    おもしろかった

    半分も理解できてないだろうけど
    ともかく読み終わった。おもしろかった。
    なぜそうなったのかと思うところもあるが
    世の中理屈で割り切れるものではないということからすると
    とても現実的な物語なのかもしれない。
    気力があれば読み返してみたいところだが
    今はちょっと無理。
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻
    最終巻はエピローグが数十ページ。残りの大部分は解説となり、ドストエフスキーの生涯、解題、訳者あとがき。

    エピローグのみ別巻とする配分は初めてらしい。気になる登場人物たちのその後は、アリョーシャと少年たちの未来を予感させて終わる。続編が予定されていた本作だが、刊行直後に作者が亡くなってしまい執筆され...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉
    長老の遺体による腐臭騒ぎで、迷いが生じるアレクセイ。一方、ドミートリイは愛人のため金策に走り回っていた。

    グルーシェニカの人柄と背景がよくわかる深掘りと、アリョーシャ(アレクセイ)の信仰が新生する第7編。第8編ではミーチャ(ドミートリイ)が奔走するなか、ついに事件が起こってしまう。続く第9編では、...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉
    さらに泥沼化するかに思える複雑な人間模様のなか、兄イワンと高僧ゾシマ長老がそれぞれに神学的テーマを展開。

    キリストにケンカをふっかけるイワンの創作叙事詩『大審問官』の衝撃と、ゾシマ長老の愛に満ちた談話・説教のコントラストが印象深い。いずれも難解で普遍的なテーマを含んでいるため、ざっと一読では消化不...続きを読む
  • 悪霊 3
    一、二巻は展開が冗長でまどろっこしい印象を抱いたが、この三巻で『悪霊』の筆舌に尽くしがたい面白さが一気に畳み掛けてきた。この面白さを味わう資格のある者は一、二巻を辛抱強く読み終えた者達だけである。『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』に散りばめられた“救い”の部分がこの作品からは殆ど感じられないぐらい陰...続きを読む