穂村弘のレビュー一覧
-
歌人穂村弘による短歌の創作論集。実作演習など詩や小説を書く時にも役立つ要素がいっぱいある。
<印象的な箇所のまとめ>
・愛情や善意だけでは、詩として見た時、物足りない。世界には明らかにもう半分があって、そこには不吉な暗いものが充ちているんだっていうことを同時に感じさせる詩がやはり本物。
・オートマ...続きを読むPosted by ブクログ -
紛れもなく天才だ。ほむほむ(親愛をこめて)は、言葉を操る天才だ。短歌という、マゾヒズムとしか思えないような制約を設けて「表現」をする「歌人」という肩書きを持つ人間というのは、かくも変態でないとなり得ないのか。そうにちがいない。絶対そうだ。
ボウリングでストライクを出してもガッツポーズできない姿。...続きを読むPosted by ブクログ -
『短歌ください』の続編です。
どの歌も参考になる歌ばかりで頭が下がります。
穂村さんのコメントも実にいいものばかりです。
印象に残った歌はP168「背中さする手の美しさを咳き込むわたくしは見ることができない」、P78「あなたのこと見てるとキスをしたくなるキスとつねるは同じでつねる」、
でしょうか。
...続きを読むPosted by ブクログ -
短歌を始めたい人のための本です。
いろいろな短歌を勉強させてもらいました。
プロに見ていただける幸せがあふれています。
私もこれで短歌の面白さを知りました。Posted by ブクログ -
卵産む海亀の背に飛び乗って手榴弾のピン抜けば朝焼け 穂村弘
白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ 若山牧水
その川の赤や青その川の既視感そのことを考えていて死にそこなった 早坂類
うつくしい午前五時半ころころと小石のように散歩をします 〃
さみだれにみだるるみどり原子力発電所は首都...続きを読むPosted by ブクログ -
不安や衝動を歌にして爆弾とするための、方法ときっかけの話。
方法のところは多彩な歌人の作とともに熱心な解説がよめて初心者にもやさしい。
きっかけの話となる「終章 世界を覆す呪文を求めて」が一番印象的だった。人は何か熱狂的になるものを探して、そうと気付かずはまり込んで行くものなのかもしれない。いや、そ...続きを読むPosted by ブクログ -
面白い。友達になりたい。
慣れ親しんだ劣等感と生きづらさのなかに、見えていなかったものを発見させてくれて、ああ、あるある、そうそう!と頷きたくなる。Posted by ブクログ