香山リカのレビュー一覧

  • きびしい時代を生きぬく力
    いい本だった。香山さんと江川さん。意外なのか珍しくないのかどんなとり合わせなんだろう。香山さんの精神医学者としてのまなざしには共感をいだく。
  • 〈不安な時代〉の精神病理
    彼女の過去の著作は彼女自身のぼやき?的意見も多かったと感じていたが、本書は精神科医としての豊富な知識、大量の参考文献などを駆使し''精神医学の「経済と心」''を理論的に説いている。とても興味深かった!今回の震災直後の出版。震災にも少し触れている。
  • 〈不安な時代〉の精神病理
    日本は「国家的うつ病」にかかっている。誰も信頼できず、「自己の矮小化」「自己の砂粒化」し、人と人とのつながりが希薄になっている。つながりがあったとしても、ものすごく狭い世界に、もしくは自己の中に完結していて、モンスター○○なるものが登場しているのではないかという話や、精神医学と経済の関係の話がなるほ...続きを読む
  • いのち問答 ――最後の頼みは医療か、宗教か?
    やっぱり香山先生は好きだなと思った。正直なところが。あと、「できるところまでは『ふつうの医学』のメガネで追い詰めていき、それでもどうしても語れないところを、例外的に超越的次元、宗教的次元でとらえるようにしたい」っていうスタンスにすごく共感。
  • 親子という病
    自分の性格は家庭環境に影響されたところが大きいと感じたので読んでみた。また親子について考えたり、これから親になる方にお勧めしたい。自己分析の参考にもできると思います。薄いのでサラっとよめますよ。
  • 「私はうつ」と言いたがる人たち
    私の嫌いなタイプの人間がきっちり記されていてスッキリした。すぐ、「鬱だわ〜」とか「病む〜」と言う人、迷惑です。ちゃんとしっかり悩みなさい!・・・と自分にも戒める。
  • しがみつかない死に方 ――孤独死時代を豊かに生きるヒント
    幸いにも健康である今、どのような死に方をするかは実際なってみないと分からない。それは30年後かもしれないし、もしかしたら明日訪れるかもしれない。
    死ぬことへの恐怖に慄きながら限られた人生を過ごしてしまうのではもったいない。死を恐れず逃げようとせず、それでいて心豊かに生きるためには?死への不安を和らげ...続きを読む
  • 〈じぶん〉を愛するということ 私探しと自己愛
     なぜ「じぶん」を探さねばならないのか。
     著者が自分の過去を振り返りながら、時代と自分とのかかわりを紐解いていく一冊。
  • いまどきの「常識」
    常識とは何でしょう。
    お金、コミュニケーションなど、いくつかのテーマで、著者の思いが語られます。それに感心させられたり、共感したり、反論したくなったり。
    自分の思いが頭をよぎり、読むのには時間がかかりました。
    いろいろ考えるきっかけになり、満足な一冊でした。
  • 「私はうつ」と言いたがる人たち
    うつだといえば、ある程度なんでも許されてしまう世の中になりつつある日本、ほんとうにうつなのか、うつという表現をすることで、楽な立場に立とうとしていないか、最近の傾向について警鐘をならしていますまあ、精神科の医師がそんなことを言っていいのか、など自分で書いていますが、最近の傾向としてその通りかもしれな...続きを読む
  • しがみつかない死に方 ――孤独死時代を豊かに生きるヒント
     教養や実用書ではなく「孤独死」を恐れる人々について、また、自分の死について著者の思うところを生き生きと描いたエッセイ(なんじゃないかな)。

     今までの著者の本が「言ってることはわかるんだけど」という感じだったのに比べると、この本はずいぶんと実用的で生々しい、著者が、「他者」ではなく「自分」のこと...続きを読む
  • 〈私〉の愛国心
    ◎外の環境は変えられないので、それならばと、自分のきわめて私的な世界を限りなく拡張使用との無意識の欲望から出てくる行為か。-清水真砂子


    ◎身の回りにしか関心が無いという、ある種の新しいリアリズムに急激にかたむきつつある。


    ◎自分に起きたことをすべて認め、その上で自分の特になることだけに関心を...続きを読む
  • 親子という病
    親子という関係を改めて考えさせられる本です。よく考えると親子って不思議な関係なんだというのが分かります。

    目次
    第1章 親を殺す子どもたち
    第2章「なぜ生まれたのか」と問い続ける子どもたち
    第3章 母に依存する娘、娘を支配する母親
    第4章 母の愛は無償なのか
    第5章 母性が加害性を持つとき
    第6章...続きを読む
  • 「私はうつ」と言いたがる人たち
    この本で言いたいことはとってもよくわかる。
    なんでもかんでも精神の領域に持ち込んでいいのかい?って話だよな。
    でも本当に辛い人もいるのもわかる。
    ある人が言ってたけど、本当にいい精神科医っていうのは、
    「私って心の病なのかも…」
    って思った人が病院に行った時に
    「あ、私って病気じゃなかったんだ」
    ...続きを読む
  • 〈じぶん〉を愛するということ 私探しと自己愛
    精神医学とサブカルに精通している、香山さんならではの視点。やっぱ、深く掘り下げて興味を持てる分野が複数あると、ユニークでいいな。全然本の主旨と関係ない考察だけど。
  • なぜ日本人は劣化したか
    なぜ日本人は劣化したか。活字,モラルなどの角度から書かれていたり、劣化していないものを挙げてあったりします。劣化したと考えられている例を挙げながらも、劣化ではなく「深化」したのではないか?と書かれてある部分もあり印象的でした。
  • なぜ日本人は劣化したか
    香山リカのなぜ日本人は劣化したかを読みました。現在の日本人は劣化している。変化などと言うあいまいな言葉に逃げるのではなく、日本人が劣化していることを直視しよう、という主張の本でした。日本語の読解力の劣化:日本語の文章を読んで、その内容を理解することができない。考える力が劣化:情報を集めることはできる...続きを読む
  • 悪いのは私じゃない症候群
    仕事柄よく経験する内容が多く,マイ「あるある本」だった。
    具体的な対処法がほしいところだが,現状ではやはり難しいか?
  • しがみつかない死に方 ――孤独死時代を豊かに生きるヒント
    「生き方」の方は読んでない。読もうと思ってるうちにベストセラーになって、そうなると読みたくなくなるという全く天の邪鬼としか言いようのない悪癖が出て未読なのであった。これは二番煎じ?(一番は知らんけどさ)と思いながら何となく読み始めたら、いやあこれが面白くって一気読み。

    最近話題になった「孤独死」に...続きを読む
  • 悪いのは私じゃない症候群
     香山リカの本が好きなのは、わかりやすい文体とか、材料と説明のバランスがいいことにくわえ、その本に1カ所かそれ以上、実はものすごくちゃんと調べたり読んだりしたものの説明が入っていることだ。今回は信田さよ子のスピリチュアル・ブームの分析や、荻上チキのサイバーカスケードやネット言説についての分析がかなり...続きを読む