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すべての親子は、気持ちワルイ。親が子の幸せを願う思いは無償なのか!? 子が親を慕う気持ちに偽りはないのか!? 「家族よ、ありがとう」「ビバ!親子」というメッセージが増加する日本社会。誰もが切実に悩み、求める「幸福な親子関係」はあるのか。親子の病理の根源を探り、処方箋を提言する。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
親子関係に悩んでるときにとにかく読んでみた。 そういうのに悩んでる人には、結構オススメの本です。 自分もこれを読んで今の親子関係に考えさせられたし、 救われたとも思う。 少しでも肩の荷が軽くなった。 あと、家族関係への疑問と、イエ制度について個人的に興味がある。 とても読みやすい本。
家族や母性愛を全肯定しようとする 現代の風潮に違和感を抱いている人には、 おすすめの一冊です。 親子である以前に、 他人であることを認識したほうが 心地よいと思います。 やっさんさん 29歳男性 団体職員
息子は母への幻想を抱き、娘は母に支配される。だから娘にとっては、「母がしんどい」ことが起こる。とても納得できた。 また、母という存在は、子供を無条件に愛するものという〝幻想〟が、多くの母子を苦しめてきたのだと感じた。親子であろうと、愛せないことはある。その事実を知ると、心が楽になって、親とも肩の...続きを読む力を抜いて過ごせそうだと思う。 最後に、速く自立したいと本書を読んで心より思った。
身近にも母娘依存の例が何件もいるので共感しきり。 共通してるのは父の存在感が薄い(多忙、性格的に)。 主婦のパワー(余暇)が子どもに向きすぎるのかしら?とも考えた時期があったけれど、きっとそんな単純なことでは無い。 いちばん身近な例は叔母と従妹なのだけれども、長年見て来て最近強く思うのは、叔母の「認...続きを読むめてもらいたい!」という気持ちの強さ。特に自分の母(私にとっての祖母)に。三人姉弟(私の母、叔母、叔父)で三人の中で一番社交的で活動的だから、気付きづらかったけれど。母は長子、叔父は長男なので微妙に扱いが違うらしい。 家族、難しい・・・。
親子の依存と支配と反抗と。 P43 自殺の危険の高い人は、家族の中で「取り替えのきく子ども」という役割を与えられている、というのだ。 P66 親にとっては子どもの難しい時期に苦しむ中での一瞬のうさ晴らしとなり、子どもの側にとっても親が受け入れられない時期に「本当の親じゃないのだから」と自分に言い聞か...続きを読むせることで、なんとか難局を乗りきれる、というのが西田氏の考えだ。 P94 しかしそもそも、息子は母のあふる愛を疑うことすら、ないように見える。だからこそ彼らは、「それを失えば私の存在根拠もなくなる」といった恐怖からも、「愛されない私」という罪悪感からも自由でいられるのだ。 P129 母親の娘に対する過剰な愛は、ときとして「支配ー被支配」というはっきりした力の関係を取りがちだ。それは、息子への過剰な愛が「包み込むー包まれる」という力とは異なる関係を取るのとは、ある意味で対照的といえよう。
たくさんの著書をもっている香山リカさんの書。 親を殺す子ども達や、なぜ生まれたかを問い続ける子ども達、母娘の依存関係、母性愛は幻想であることなど、近代以降の家族の仕組みが変化したために、かつてよりも柔軟性がなくなっている家族関係、親子関係に焦点を当てている。 結論は、親子関係は健全なものはなくす...続きを読むべて病的であると判断していることが興味深い。このような形で親子関係を認めることも、時には必要ではないだろうか?
親子という関係を改めて考えさせられる本です。よく考えると親子って不思議な関係なんだというのが分かります。 目次 第1章 親を殺す子どもたち 第2章「なぜ生まれたのか」と問い続ける子どもたち 第3章 母に依存する娘、娘を支配する母親 第4章 母の愛は無償なのか 第5章 母性が加害性を持つとき 第6章...続きを読む 理想の家族にひそむワナ 第7章 「親子という致命的な病」への処方箋 第8章 親子という病のために「まだできること」 親から子へ、子から親へ、それぞれの思いは様々である。誰でも、親子関係で悩むことはあるはずです。著者もあとがきで、親の期待に答えられなかった自分に対して、自責の念をずっと抱いていたようです。 親子って、関係が近過ぎて、ギクシャクしてしまいがちです。友人のような、もう少し距離が離れていると、他人だからって割り切れるが、親子だとそうはいきません。自分の血が流れているということもあり、過剰に関わろうとして、それが相手にとってはしんどい時もあります。 それが、極端な例では、子供が親を殺害したりという悲劇を生んでしまうと著者は指摘しています。親としては、良かれと思って、子供に塾に行かせたり、いい学校に入学させたりしているのに、子供が応えきれずに、ストレスを溜めて、ついには爆発してしまうというのは、まさに悲劇的です。どちらが被害者なのか分かりません。 著者は、「親子という病」の処方せんは無いと断言しています。それくらい親子関係は奥が深く、著者も「親子という病」に苦しんでいる状況なので、克服するのが難しいと感じているのだと思います。 ただし、一歩踏み出すとして、まずは、親子関係から外に目を向けて、互いに独立した関係を構築するというアドバイスをしています。内に内に目を向けると、どうしても空気が濃くなりしんどくなります。 成人した親子の場合、それぞれが独立した世界を持ち、そこで経済的にも生活的にも自立した環境を持っていれば、お互い干渉する必要もなくなってきます。親しき仲にも礼儀ありというように、親子でもある程度の「距離」が必要な気がします。親子という前に、それぞれが、一人の独立した人間という意識を持って、親子関係を築いていければと思います。 思えば自分も家族に関してはいろいろとありました。なので、著書の内容が深く心に響きました。誰でも家族関係に悩みはあると思います。親子というのは、切っても切れない関係です。だからこそ、時にはしんどい存在になってしまいます。自分の場合は、親戚のおじおばの存在に救われました。 ちょうど大学生の時、下宿先としておじおば家族の家で生活をしていました。おじとおばは、1年に1回たまに会うぐらいの関係でしたが、小さい頃からとても可愛がってもらっていました。おじは面白い人で、サラリーマンでありながら別の顔として小説を書いていました。歴史上の人物や政治家等の話をおじから聞くのが楽しみでした。照れくさくて自分の父親とは話せないような内容をなぜかおじには素直に話ができて、時には数時間お酒を交わしながら議論していました。おじとおばは非常に仲が良くて、とても温かい雰囲気の漂う家庭でした。おじとおばは我が子のように扱ってくれて、居心地はとても良かったです。 おじとおばと生活するようになって、これまで主観的にしか見れなかった自分の家族を客観的に見ることができるようになり、自分に余裕ができました。今の家族はそれはそれとして、将来自分は新しく自分自身の家族を築いていけばいいのだと。ある意味、この時期に家族からの精神的な自立が果たせた気がします。 悲しいことにおじは大学4回生の時にこの世を去りました。研究室生活が忙しくなり、その頃は大学近くで一人暮らしを始めていましたが、一報を聞いた時は頭が真っ白になりました。おじの家に駆けつけて抑えきれず涙したのを思い出します。 おじがこの世を去って10年近くになります。先月に大阪出張のついでにおばの家に寄り、久しぶりにおばに会いました。今年生まれた第2子の写真を見せると、とても喜んでいました。帰りの新幹線の中で、おじとの生活を思い出し、なぜか感傷的になり涙が出てしまいました。あの時過ごした温かい家庭が、自分の家庭像の理想なのかもしれません。 今、一人ブログを書きながらおじとおばとの生活を思い出しました。自分は高校生から一人暮らしをしていたので、おばとスーパーに買い物に行ったり、毎日夕食を家で一家団らんで食べるという日常生活が新鮮でした。そんな何でもない日常生活が、実はかけがえの無い大事なものと気付かせてくれたおじとおばには、感謝してもしきれないです。これからもっと恩返しができるよう、がんばろうと思います。
日本において家族という存在はなんと尊いものとされてきたんだろう。知らず知らずのうちに環境や社会通念の中で親子の意義を定義づけられていることを痛感させられる1冊。生きづらいなーなんて思っている方に一度読んでいただきたいかな
読みやすい。 なかなかの名著です。 「病」という表現が強烈なので びっくりするが、 内容は、精神科医からみた実例がたくさん。 説得力がある。
ゼミの課題に使うために読みました。 それ以前から買っていたので読んだのですが、 著者なりに客観視しているつもりなのでしょうが、その客観に固定観念が入っていたりで、私にはあまり納得のいく内容ではなかったように思います。 いつだったか学校の教科書で著者の作品を見たので買ったのですが、ちょっとズレていまし...続きを読むた。 あまり相性のいい作家さんではないのかもなと思いました。
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親子という病
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