吉本隆明のレビュー一覧
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非常に面白く読むことが出来ました。
なぜなら私も吉本氏と同じく、「ひきこもり傾向が極めて強い人間」だからです。
今日も一日、ずっと本を読んで過ごしました。
仕事以外では人と会う事はほとんどないです。
1人暮らしなので、仕事以外ではほとんど誰とも話しません。
休日に友人と会う事も極めて少ないです。
そ...続きを読むPosted by ブクログ -
画期的な言語論。
言語をウィットゲンシュタインのように本質的な起源から構想したというよりは言語を意味論的なものとし、表現形式としての単語を解体し、それを文法表現から自己表出(最も自己表出性を帯びたのは感嘆詞)と指示表出(前略 名詞)に分けている。また、彼の美意識によって日本文学から引用しながら作られ...続きを読むPosted by ブクログ -
stayhomeも在宅勤務も、コロナ禍ではひきこもざるを得い状況になったからこそわかること…。ポジティブなひきこもりは、むしろ、人生には必要で。ひとり時間をもつことも必要で。このタイミングでであえてよかった本。Posted by ブクログ
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ひきこもりがち気質の自分には、こういう考え方でもいいんだ!という安堵が得られる内容でした。非常に共感できる内容が多かったです。
自分なりの社会との付き合い方を考えるきっかけになりました。Posted by ブクログ -
ひきこもっていることを悪いことだとみなして、そういった人を表に無理にひっぱりだそうとする行いを、たとえば吉本さんがテレビで見たといいます。それは、スーパーの店長がひきこもり傾向の人々を集めて、その気質を矯正しようとする行いでした。そして番組では、それを善いことだ、とする文脈で語っていたそうで。著者は...続きを読むPosted by ブクログ
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関係性の絶対性、不可避なそれは、体制に反逆することが、体制に加担している逆転、体制のなかにあることが、反体制である逆転、個の逆立を見事に分析した。もちろんその反対の現象も起こるという、一見、自由な選択に対して、関係の絶対性が先立つ人間のありかたは、真実をついている。Posted by ブクログ
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思想界の巨人と呼ばれるだけに、とっつけないでいたけれど、これならとっかかるのに良さげだと、ついにチャレンジ吉本隆明氏。
•沈黙も言葉。
•生きるとは、かわいそうなこと。
深々と沁み入りました。
ほんとうだ。Posted by ブクログ -
『言語にとって美とはなにか』によって、文学の政治による抑圧から解放された。この著作に至る前に、日本共産党批判、社会主義リアリズム批判を著者は成し遂げている。「政治と文学」論争を通じて、「文学」の「自立性」を追求し、時枝誠記の言語理論、三浦つとむの言語理論を援用し、古代から、近代までの文学作品の評価軸...続きを読むPosted by ブクログ
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「文学の作品や、そのほかの言葉で表現された文章や音声による語りは、一口にいえば指示表出と自己表出で織り出された織物だと言っていい」。
『言語にとって美とはなにか』という命題は、
長年、詩や文学に対峙してきた吉本が、
これらを原理として上昇させようとした意気込みとある種の確信を表している。
彼は、...続きを読むPosted by ブクログ