吉本隆明のレビュー一覧

  • ひきこもれ~ひとりの時間をもつということ
    ひきこもりは悪い。いじめは当事者の問題だ。自殺する人は自分勝手。
    そんな固定観念、やめにしましょう。
  • 改訂新版 心的現象論序説
    心がひきおこすさまざまな現象に、適切な理解線をみつけだし、統一的に、心の動きをつかまえようとして書かれた本である。

    あの人はなぜあんなことをしたのだろうか?
    この人はどうしてそんなことを言うのだろうか?
    わたしが悲しいのはどういうわけか?

    人に心があることはどうにも否定し難い事のように思われ、心...続きを読む
  • 真贋
    善悪二元論批判等、物事の見極めについての氏の持論を展開。エッセイ風で読み易い内容。何か特別印象に残ったものがあるかといえば、そうでもないんですが…。
  • 真贋
    思想界の巨人吉本氏の語り。とっつきやすい形でまとめられており読みやすい。この人は自分の体験したことを元に考えたり、自分が得た情報から考えたりとはっきりしているのが良い。
  • ひきこもれ~ひとりの時間をもつということ
    「3年寝太郎」とか「ものぐさ太郎」とか、日本には昔から民話として
    引きこもりが語られてきたのではないか?
    と感じることがある。
    そこには、やはりイレギュラーな人ではあるが、それを
    認めないということは感じられないおおらかさがある
    と思う。

    本書は、引きこもっていて何が悪いのか、
    という現在の世の風...続きを読む
  • 真贋
    追悼で一読。吉本にしては、読みやすい。解りやすいなかで、吉本思想にふれることができる。本格的に読んでみたくなる。
  • 超恋愛論
    吉本隆明、読んだことないと思って読んでみた、恋愛論。めずらしい。内容は、夏目漱石や芥川龍之介の文学に含まれる日本社会の特殊性、後進性の話が中心かな。ネタとしては面白い。それにしても、吉本隆明って、東工大出身だったんだ。知らなかった。
  • 超恋愛論
    完全に読書の秋である。薄くて一気に読めるのがいい。
    なかなか色々参考になる。
    誰かが宗教と政治の繋がりに興味を持っていると言っていた気がするが、結婚制度について書かれている、宗教→法律→近代国家みたいな流れは、そんな気がすると思わされた。
  • 超恋愛論
    単純に、恋愛の話もしているが、あとの方にいくにつれて文学と絡めても書いてある。
    結論、吉本隆明を読むにはまだまだ遠すぎる。日本を、歴史や文学から見るほどの知識がない。
    その中で自分でもわかる話として、恋愛は、遺伝子同士が惹かれ合うこと、という主張には吉本さん特有の大きさを感じました。
    追いつきたいな...続きを読む
  • 日本語のゆくえ
    「日本語における芸術的価値とは何か」というテーマ自体を日本語として理解できない自分がいる。「における」はどう意味なのか、言葉が分解してしまう。「日本語にとっての」なのか?詩人が用いる言葉の意味の厳格さが新鮮であり、興味深くある。
  • 真贋
    世の中のすべてには、善悪二面性がある。 どちらか一方にしか目を向けずに判断、理解する事の危険性を知る。清濁飲み込み、自分の毒と向き合い続ける。 やがてその生き様は顔に現れる

    いいことしか言わないのは、世に中に悪いことがたくさん現れて来たため。釈迦、親鸞、キリスト、孔子。 確かに、いずれも乱世に登場...続きを読む
  • 「すべてを引き受ける」という思想
     6年前に行われた対談。両者がともに小林秀雄賞を受賞しているということもあって、この対談が企画されたのだろうか? 
     フーコーに関する吉本の言及を引き出しているのが、この対談の白眉だと感じられた。フーコーはマルクスを「19世紀の風景の中に埋まってしまう」と言ってのけてあっさりと相対化した上で、人間の...続きを読む
  • 読書の方法~なにを、どう読むか~
    偶然、古書店で見つけ購入。出逢い方もいかにもな感じ。


    書物に含まれている世界。

    吉本隆明はそれを
    「書き手が幾度も反復して立ちどまり、また戻り、また歩き出し、
    そして思い煩った場所」
    と捉える。

    そこに迷い込んだり、
    佇んだりすることが読書の楽しみである。


    「実際は広場のようなものではな...続きを読む
  • ひきこもれ~ひとりの時間をもつということ
    思想以前に、戦中戦後を生きた方の話は、その考え方の違いを触れられるという意味でも面白い。
    とても易しい文書で書かれているので、おそらく深い示唆があろう内容であっても今の私にはあまり読み取れなかったのは残念。もっとこの方の文章を読んでみようと思う。
  • ひきこもれ~ひとりの時間をもつということ
    概ね共感したが、昔の人だなぁ、という感じは拭えなかった。
    心の病気の人とそうでない人ときっぱりと二分したり、
    家族を持てば働く気にもなるだろうというような楽観視、
    これらの発想はやはり昔の人のもので、
    現代は、もっともっと複雑に入り組んで繊細で、
    昔ほど単純ではないと反発したくなってしまった。
  • ひきこもれ~ひとりの時間をもつということ
    ぐっとくる言葉もあれば、けっきょく何をおっしゃりたいのか…?
    という部分もチラホラ。
    読む前の期待が多過ぎたのだろうか…
  • カール・マルクス
    著者はやや他者を煽りながら、マルクスの「疎外」の概念が彼の経済学からではなく自然哲学から発生したものだと述べる。

    メモ:p61最終行からがよくまとまっている。
  • 「すべてを引き受ける」という思想
    吉本隆明さんと茂木健一郎さんの過去の対談をまとめたものです。
    正直、理解できて、その上で自分の実になったのは四割、ぐらいな気がしました。むずかしかったです。
    吉本さんの思想については、けっこう昔から理解したいとは思っているのだけど、いかんせんむずかしくてついていけない。いろんな著作にあたってみて、感...続きを読む
  • ひきこもれ~ひとりの時間をもつということ
    よかった!ところ。

    「ひきこもりが生み出すもの。
    他人とコミュニケートするための言葉ではなく、自分が発して自分自身に価値をもたらすような言葉。感覚を刺激するのではなく、内臓に響いてくるような言葉。ひきこもることによってそんな言葉を持つことができる。」

    「ひきこもって、何かを考えて、そこで得たもの...続きを読む
  • 読書の方法~なにを、どう読むか~
    いろんな本が紹介されていた。
    でも、それらの本の中で「ぜひ読んでみよう」と思わせられた本はなかった。