小説・文芸の高評価レビュー
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めちゃくちゃよかった。
世之介はやっぱり二千花ちゃんのことが忘れられなくって、
下巻は2人の話が多かった。
礼二さんの志村けんさんの話しがよかった。
最近知ったんだけど、実際志村けん、吉祥寺に住んでたんだよね。
武蔵野市のフリーペーパーか何かで知ったきがする。
印象に残ってたのは、自閉症の子に対し、大きくなったら暴れ出したりしたらどうすれば良いかと相談を受けた世之介の対応が、
最近で言う、人生何回目ですかと思った。
清志兄ちゃんは偏見とかではないけど、人と違うことでどう接して良いかわならないときがある。
そう言うときは、相手の目を見て、自分と一緒だと認識して、もし暴れ出したら、ぐっと抱き -
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ネタバレ歴史を題材とした物語というよりは、8割方が歴史書のような感じで、物語性を求めると少々物足りなく感じる人もいるだろう。個人的にはもう少し登場人物の性格を表現したり人間関係を詳細に記してくれた方がのめり込みやすいし、特に途中でオルシーニがアニトニオに滔々と説く場面はあまりにも劇画らしくわざとらしさを感じたものである。
しかし、物語調になればなるほど、史実に作者の恣意は反映されて事実と乖離する可能性も高くなる。そう言う点から考えると非常に良書である。
と、まあここまで書いておいてなんだが、私の推しはオルシーニである。
そこまで人間性を書き込んだ表現を詳細にしているわけでもないのに、何故この人はここ -
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ネタバレ殺し屋シリーズ最新作777を読むために再読。
殺し屋なのに妻を世界で一番恐れている男の物語。
ずっと主人公である兜の視点で話が進むが、途中あまりにもあっさりと兜は死んでしまう。たった一行で描かれたその死は兜が今まで殺してきた人間と変わらない物と同じだと思った。そのあっさりした描写から息子に視点が引き継がれて少しづつ真相が見えてくる様子が、「関係ない誰かの死」から「大切な人の死」になるようでとても良かった。
兜が妻子に伝えない事を選んだ「いつだってお前たちを見守っている」という言葉が実際どうなったのかはわからない。兜は幽霊となって家族の近くにいるのか成仏したのか、そもそも幽霊が存在している世界な -
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ネタバレ【オバサンから学ぶことがたくさんあると思う】
21年前に出版された本でしたが、
きちんと読んでおりませんでした。
養老先生が当時から懸念していた社会の在り方は、
さらに顕在化しているようで、
まったく今読んでもうなずける、どころか、 それ以上でした。
先日読んだ、C.W.ニコルさんとの対談『#身体を忘れた日本人』も、
実はこの中のお話の一部からとったタイトルのようで、
もっと直截何を話されているかがこの本を読んで分かりました。
・人間共通の方向性を失ったお話。
__戦後、我々が理想としてきた、働かないでも食えるということイコール理想の状態ではないというととが歴然と見えてき