グーテンベルク21作品一覧

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  • 一万一千本の鞭
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    1巻550円 (税込)
    ホモ、レズ、糞尿譚、獣姦、サド、マゾ、殺人など、ありとあらゆるエロスの極致がないあわされた驚天動地の奇書。

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  • ソドムの百二十日
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    「最大の快楽はもっとも醜悪な源から生まれる」という倒錯した悪徳の哲学を追及したサドの、ひとつの見本をしめす作品。4人の男が若い美男美女をかき集めて、どことも知れぬ山ふかくの城砦を舞台に、想像を絶した饗宴を…

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  • 腰ぬけ連盟
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    チャピンは暴力をテーマにした新進作家として成功するが、彼に援助の手をさしのべてきた善意の人びと「贖罪連盟」のメンバーには、変死や行方不明という事件がつぎつぎと襲いかかる。厚みのある展開、意外性、ウルフとアーチーの絶妙のコンビ……シリーズ最高傑作のひとつに数えられる名編。

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  • 素晴らしき犯罪
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    たまたまニューヨークを訪れていた弁護士マローンとジャスタス夫妻は、ある晩、ぐでんぐでんに酔っ払った青年デニス・モリスンを保護した。翌朝話を聞いてみるとデニスは新婚ほやほやで、花嫁をホテルに残したままだとわかった。そこへ警官が訪れ、デニスの花嫁が殺されたと告げた。…だが、その死体を見たデニスは「これはぼくの妻じゃない!」と叫んだ。ユーモアとペーソスあふれる異色の本格ミステリ。

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  • 闇からの声
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    引退した名刑事リングローズは、彼に恩義を感じている知り合いのホテルの主人に招かれて、イギリスの田舎のホテルに滞在することになった。その第一夜のことである。闇をつんざく幼児の恐怖にかられた悲鳴が聞えたのは。だが、同宿の老婦人によれば、その子は以前に亡くなって、いまはいないはずだという……その背後には、恐るべき罠が忍びよっていた。悪の天才との息詰まる闘争を中心のすえたフィルポッツの代表作。
  • ヒューマノイド
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    多くの惑星へ人類が進出していた時代、すでに地球は、死に絶えた無人の惑星にすぎなかった。スターモント天文台を擁するこの惑星は宇宙空間に散在する国家の一つであり、三惑星同盟の脅威に立ち向うべく、万全を期していた。そこに新たな事件がもちあがる。植民空域の果てにある惑星ウィング4から、無数の機械人間――ヒューマノイド――を満載した宇宙船がやってくる!

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  • 幸福について(上)
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    アランの「幸福論」は、幸福でありたいと意欲する人々のための書物です。つまり、現在不幸である人々のための本です。幸福とは何であろうか、などとくわえタバコでのんびりと考えるレジャーを楽しんでいる人々のためのムード的幸福論ではありません。歯が痛い人々にとって一番大切なことは、歯が健康であるとはどんなことかを説いてもらうことではなくて、治療の方法を教えてもらうことであり、そして痛む歯を治療することであるからです(訳者)。「行動の人」アランのフランス的エスプリにあふれた名著。

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  • 漂泊の人(クヌルプ)
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    生まれながらの漂泊者クヌルプを主人公にした3つの物語(「早春」「クヌルプへの私の思い出」「終焉」)からなる散文詩的な作品。美と歓喜とをもとめて放浪するクヌルプは、世間的には変人であり、敗残者かもしれない。しかし、だれの心にもそうした念願は埋もれていて、ときにクヌルプはよき道づれにもなる存在でもある。

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  • ランボーの手紙
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    「地獄の季節」破棄説の真相、アラビアヘの逃亡、ブリュッセル事件の前夜など、その時々に書かれた手紙は、ランボーの文学思想と人となりを垣間見るまたとない資料を提供している。

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  • ランボー詩集
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    描きようのないものを描き、刹那に永遠の輝きをあたえた早熟な天才少年の詩の全貌を示す訳詩集。「第一詩集」「イリュミナシオン 」「拾遺」「解説」「年譜」からなり、ランボーの韻文詩のほとんどを収めている。長年、これらに親しんだ詩人金子光晴の苦心の訳でおくる。

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  • 愛の砂漠
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    高名な医師クーレージュは、町の有力者の愛人になっているマリア・クロスという未亡人に惹かれる。だが、こともあろうに18歳の自分の息子のレイモンが同じ女の虜になるとは! 地方都市ボルドーを舞台に、孤立した人間の心の暗部を描いたモーリアックの代表作。モーリアックに傾倒した遠藤周作の翻訳で。

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  • ジブラルタルの水夫
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    第二次大戦後、アンチロマンの旗手とみなされて登場したフランスの女流作家デュラスの中期の代表作。「ジブラルタルの水夫」をどこまでも追いかけることが唯一の生きる目的となった不思議な女と、それに惹かれて付いていく一人の男…はたして「ジブラルタルの水夫」は見つかるのか?

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  • シャルルマーニュ伝説
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    大帝シャルルマーニュのスペイン遠征にまつわる勇壮な騎士物語「ロランの歌」(フランス中世文学の傑作)をはじめ、シャルルマーニュの十二勇士の活躍を縦横にえがく壮大な冒険物語。 ヨーロッパ中世の文学遺産をてぎわよくまとめた好著。

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  • 検察官
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    1巻440円 (税込)
    ロシアの田舎町にとつぜん、検察官が行政視察に乗り込んでくるというニュースが飛びこんだ。町長、判事、慈恵院主事、学校監督、郵便局長ら、日ごろ賄賂(わいろ)、横領など脛(すね)に傷もつ面々はその対策におおわらわ。さて、その検察官の正体は? ゴーゴリが当時のロシア社会に一大衝撃を与えた演劇史上の傑作。

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  • 外套・肖像画
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    1巻440円 (税込)
    下級官吏アカーキエヴィチにある日、大きな生き甲斐がうまれた。外套を新調するという夢の実現である。生活を極度に切りつめ、ようやく念願かなった暁に、一大不幸が……。ドストエフスキーに「われわれはみなゴーゴリの『外套』から出た」といわせたロシア文学の金字塔。芸術と人間生活の調和という普遍的なテーマを追求して、鬼才ゴーゴリの知られざる一面を伝える「肖像画」を新訳であわせ収録。

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  • 女房学校
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    アリスト、スガナレルの二兄弟は、それぞれみなし児の姉妹をもらい受け、いずれは妻にするつもりで育てている。アリストは、ものわかりのいい人物で、相手を信頼して、自由気ままな生活をさせているが、弟のほうは頑固者で、女性の良識を認めようとせず、きびしい態度で相手の意志を押さえつけようとする。結局、アリストは、幸福な結婚にゴール・インするが、スガナレルは振られ男となる。モリエールが女性教育はいかにすべきかという問題をとりあげた最初の作品であり、興行的にも大成功を収めた。

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  • ドン・ジュアン
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    女たらしの不信心者が、さんざん悪いことをしたあげく、最後には神の怒りにふれて、雷に打たれて死ぬ……このドン・ジュアン伝説を下敷きにして、徹底した快楽の追求者、無神論者、偽善者としての新しい性格を盛り込んで作り上げられ、大当たりをとったモリエールの快作。

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  • 黄金のロバ
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    原題は「変身譚」で、魔法によってロバにされてしまった若者ルキウスの遍歴を描く。ロバのルキウスはつぎつぎと競売にかけられて飼い主の変わるなか、あちこちと連れまわされ、何度も命を脅かされながら当時の世態を目の当たりにする。バラの花を食べて、ぶじに人間の姿にもどれるのは、はたしていつの日か? ルネサンス時代に再発見されて以来、愛読されてきた、風刺のきいたファンタジー。

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  • 若き詩人への手紙
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    職業と文学への志の食いちがいに悩む青年にむけて書かれた「若き詩人への手紙」は、たんなる芸術論ではなく、孤独について、職業について、家庭についてなど、幅のひろい人生論として、さまざまな刺激と励ましに満ちた書。第二部「愛する人たちへ」はリルケのさまざまな面を明らかにする書簡集である。

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  • お菓子とビール
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    時流に乗ることに憂き身をやつす知り合いの作家に、近年亡くなったある大家の伝記を書きたいので協力してくれと頼まれる作家の「わたし」。破天荒なその大家のことは、「わたし」は私事にいたるまで知悉していた……作家の世界、ジャーナリズムの世界、社交の世界を皮肉たっぷりにえぐってみせるモームの快作。きれいごとのお菓子と、苦味があるが飾り気のないビール……ここには小説を読む醍醐味が。

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  • 銭形平次捕物控 巻一
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    1~20巻330~440円 (税込)
    「親分、た、たいへん」と鉄砲玉のように飛び込んでくるお馴染みガラッ八、悠然とかまえる平次……岡本綺堂の「半七捕物帳」、横溝正史の「人形佐七捕物帳」とならぶ三大捕物帳のひとつ、野村胡堂作の「銭形平次捕物控」登場! 平次とガラッ八との絶妙なコンビが織りなす江戸の風物詩。本巻には「赤い紐」「傀儡《かいらい》名臣」「お藤は解く」「玉の輿《こし》の呪」「金の鯉」の5編を収録。

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  • 私の個人主義―漱石講演集
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    1巻330円 (税込)
    漱石は、座談や講演の名手として定評があった。身近なことがらを糸口に、深い識見や主張を盛り込み、やがて独創的な思想を展開する。その語り口は機知と諧謔に富み、聴く者を決してあきさせない。本書に収めた五つの講演も、そのような魅力にあふれたものばかりである。漱石の根本思想である近代個人主義の考え方を論じた「私の個人主義」、先見に富む優れた文明批評「現代日本の開化」、他に「道楽と職業」「中味と形式」「文芸と道徳」を収録した。

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  • 李陵―中島敦名作集
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    1巻440円 (税込)
    漢学者を祖父にもち、漢学の教養と広い読書に支えられた知性と感性を身に付けた中島敦は、前人未到の高い芸術性をもった作品群を残して夭折した。ここには「李陵」「弟子」「名人伝」「山月記」「文字禍」「悟浄出世」「悟浄歎異」「牛人」「光と風と夢」の代表作9編をおさめた。

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  • 大はずれ殺人事件
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    ジェークにとって、それはこよなく愉しい夢見心地の宵だった。以前から恋こがれていたヘレンとやっと結婚できたのだから。ところが、そのパーティの席上、シカゴ社交界のナンバー・ワン、モーナ・マクレーンが`「絶対つかまらない方法で人を殺してみせる」と公言したのである。よせばいいのにジェークはその賭けにのった。なにしろ、彼女が失敗したらナイト・クラブがそっくり手に入るのだ! その翌日、群衆の中で一人の男が殺された……。そもそもはたして、これはモーナ・マクレーンの仕組んだ犯罪なのか? 弁護士マローンとジェーク、ヘレンのトリオが織りなす第一級のユーモア本格ミステリ。

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  • 列車の死
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    第二次大戦中、ドイツ軍の猛攻にさらされていた英国政府は、急遽、極秘の物資輸送を決定した。だが、その輸送列車のちょっとした故障のために、先行した旅客列車が轟音と共に転覆した! 破壊工作の跡が発見され、計画の漏洩に気づいた政府は、ロンドン警視庁に捜査を命じ、フレンチ警部はスパイ組織壊滅の密命を受けた。突破口を開くべくフレンチは一計を案じた…

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  • 険しい道―モンゴメリ自伝
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    『赤毛のアン』が好評をもって迎えられてから10年、その作者が幼いときと若い時代を振り返り、「わたしと同じように、うんざりするような人生という道程(みちのり)を苦しみながら、いまもなお歩きつづけている人びとを励ますために」とはっきり言い切って書いた自伝。これは単なる作家修業の回顧録にとどまらず、小説に登場する人物や背景となったプリンス・エドワード島の山河が豊かによみがえる読み物となった。「険しい道」というタイトルは、「壮麗なる高みに至る道、それはあくまでもきびしく、あくまでも険しい道」という自作の詩から採られている。

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  • 旅の日のモーツァルト
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    1巻330円 (税込)
    1787年の秋、ウィーンに滞在していたモーツァルトはようやく完成した「ドン・ジョバンニ」の初演のために、妻コンスタンツェとともにプラハへと旅した。同年5月には父の死に見舞われ、経済的にはきわめて逼迫した状況にもあったから、プラハにかける夢は大きかった。メーリケのこの作品は、このときの旅を描いた心のこもった佳品である。

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  • モーツァルトの手紙
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    モーツァルトの音楽は、パリやウィーンやイタリアの孤独な宿舎で書かれた。彼はその合間合間に膨大な量にのぼる几帳面な手紙を書きつづった。その大部分は父親に、また愛する姉や妻に送られたものであるが、どれ一つとして、彼の愛情の深さ、信仰の深さを示していないものはない。時として、そこには彼の音楽に感じられるのと同じく、躍動するような陽気さと、明るい諧謔が爆発し、読む者は思わずほほえみに誘われる。
  • 孤独な散歩者の夢想
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    「黙想なさい。孤独を求めなさい……哲理を考えるにはなによりも自省することが必要です……一人でいても退屈しないことを学びなさい。人は孤独に生きると、ますます人間がすきになるものです」と書いたルソー晩年の自我探求の書。
  • 鼻・幌馬車
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    1巻550円 (税込)
    ゴーゴリの中編小説集。プーシキンが絶賛した「ネフスキー大通り」、鋭い諷刺作品「鼻」、チェーホフが高い評価をくだした「幌馬車」ほか、異色作「狂人日記」、ローマ讃美の詩編ともいえる「ローマ」の5編を収めた。
  • エリア随筆
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    英国のサラリーマン、チャールズ・ラムが、在職中から「ロンドン・マガジン」に書き継いだ自伝的なエッセイ。「エリア」はこのエッセイの語り手の名である。「エリア随筆」は、1823年と33年に2分冊として刊行され、大人の味をもつエッセイの至宝として今日でも綿々と読み継がれている。本書は長年この書の親しんできた訳者が10編を選んで訳したもので、その真髄がわかる。

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  • 家庭のクローディーヌ
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    1巻550円 (税込)
    「クローディーヌ」もの第3作。この作品の中のクローディーヌは、もはやこれまでのような、挑戦的で快活な、あの自由奔放なクローディーヌではない。内面生活が豊かになり、瞑想的になり、そして、夫から愛されながらも、時に孤独でさえある。クローディーヌは、この作品の最後において、自分の反抗する心をじっとおさえて、夫のルノーにすがりつこうと必死に愛の腕をさしのべている。しかし、その熱烈な求愛の言葉の中には、すでに絶望のひびきがどこかにある。

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  • ドウエル教授の首
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    女医マリー・ローランは、決して秘密を漏らさないという条件で、ケルン教授の助手として雇われた。教授の実験室内部で彼女が見たものは、まばたきしながらじっと彼女を見つめている、胴体から切り離された生首であった! それは最近死んだばかりの高名な外科医ドウエル教授の首だった。その「首」の生命維持の仕事を命じられた彼女は、やがてケルン教授の研究の真相を知ることになる……「ロシアSF界のジュール・ヴェルヌ」ベリャーエフの高名なSFスリラー古典!
  • 夜明け前(巻一)
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    1~4巻550円 (税込)
    「夜明け前」は何度読んでもぼくを感動させる。陶酔はますます深まり、ぼくの月並みな思念は千々にみだれ、目前の言葉と言葉の合間に、意味しえぬ意味がひろやかに、しかも幾重にも層をなして透けてくるように思える。陶酔から醒めたときに、ぼくははるかなる彼方をかえりみるように、あるいは遠い昔のことを思いだすようにして、この小説がぼくに経験させてくれたものの意味を考えようとする。ぼくが想いみたものは、あるときは、ありとあらゆるものを食い尽してゆく時間についての作者の毅然たる形而上学であり、あるときは主人公青山半蔵の悲槍な劇的生涯であり、またあるときは、ぼくたちの祖国が、黒船の到来とともにヨーロッパから押し寄せてきた近代の巨大な波濤に、身をさらしながら切り拓いてきたぼくたち自身の近代の困難さであった。……篠田一士。

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  • 岡本かの子名作集
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    1巻550円 (税込)
    「このように大きく豊かで深い女人は、今後いつまた文学の世界に生まれてくれるであろうか」(川端康成)。「渾沌未分」「過去世(かこぜ)」「夏の夜の夢」「金魚撩乱」「東海道五十三次」「老妓抄」「家霊(かれい)」「河明り」の代表作8編を収録。新字現代仮名遣い。

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  • 宮沢賢治珠玉童話集
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    1巻990円 (税込)
    言葉の魔術師宮沢賢治の珠玉の創作童話選集。「注文の多い料理店」「セロ弾きのゴーシュ」「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」など賢治ワールドの代表作を網羅して、全36編を1冊にまとめた愛蔵版。新字現代仮名づかい。

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  • 金色夜叉
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    1巻660円 (税込)
    鴫沢宮(しぎさわみや)はカルタ会で銀行家の息子富山に見染められ、その求婚になびく。宮のいいなづけ間貫一(はざまかんいち)は、熱海の海岸でそれを知る。「おのれ姦婦、やい! 貴様のな、心変りをしたばかりに間貫一の男一匹(いっぴき)はな、失望の極発狂して、大事の一生を誤って了(しま)うのだ。学問も何ももう廃(やめ)だ。この恨みの為に貫一は生きながら悪魔になって、貴様のような畜生の肉を啖(くら)ってやる覚悟だ……」貫一は高利貸しの手代となって復讐を誓う。明治文学を代表する一大ロマン。

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  • 江戸の芸術
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    浮世絵に関するものを中心に1920年にまとめて刊行された「江戸芸術論」に、別のところで発表された「浮世絵」「鋳掛松」「為永春水」を加えて新たに編成した荷風の江戸芸術論。「浮世絵」「浮世絵の鑑賞」「鈴木春信の錦絵」「浮世絵の山水画と江戸名所」「泰西人の見たる葛飾北斎」「ゴンクウルの歌麿及北斎伝」「欧米人の浮世絵研究」「浮世絵と江戸演劇」「衰頽期の浮世絵」「鋳掛松」「狂歌を論ず」「為永春水」「江戸演劇の特徴」の13編を収めた。

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  • 墨東綺譚
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    1巻330円 (税込)
    隅田川の川向こう(墨東の地)向島の私娼屈「玉の井」を舞台に、小説家大江とお雪との出会いと別れを描き、荷風の代表作となった作品。それは梅雨明けから秋の彼岸までのわずか半年間の出来事だった。新聞連載当時の木村荘八の挿画をいれてある。

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  • 蒙古来たる(上)
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    朝鮮海峡のはるか彼方に不気味な牙をむくフビライの蒙古。フビライは何度も使者をよこし、「友好」と称した臣従を日本に求めてきた。鎌倉幕府はおののき、国論は分裂した。幕府の執権北条時宗は悩みつつも強硬派に組していた。一方、幕府の御家人で伊予の豪族・河野通有はこの指針を危ぶみ、時宗に諫言しようと鎌倉をめざす。その途上の京都で、通有は公卿の中納言実兼に遭い、実兼が和平論者と知るが、疑念もいだく。事実、実兼には蒙古などどうでもよく、幕府の支持する現天皇をしりぞけて、上皇をかつぎだす思惑で動いていたのである。その手足が幕府の六波羅探題(京都)の長官赤橋義宗であり、鎌倉にいる義宗の弟義直であった。実兼はすでに肥後天草の武士・獅子島小一郎を籠絡し、天皇暗殺さえ企てていたが、これは小一郎に見抜かれて失敗していた。これらの人物たちに、日本に逃げてきているペルシャの王女と家来たち、それを援助するクグツの一団が絡む。さらにはおどり念仏を主唱する智真房、声高に救国を説く日蓮などの時代の動きをもまじえて、物語はアジアにまで広がる舞台と複雑な経緯を描きながら、ついに蒙古の襲来というクライマックスへ。

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  • 三国志(一)竜戦虎争の巻
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    1~6巻550円 (税込)
    漢が滅びてのち中国は、魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)が覇を争う激動の時代を迎えた。本書は、この三国の抗争に材をとった、波乱万丈の伝奇物語『三国志演義』の完訳である。従来日本では 『三国志』といえば、この『三国志演義』のことを指している。時は後漢王朝も崩壊直前の末期。暗雲全土をおおい、群雄が諸方に起(た)ち、戦機まさに野に満ちる。そのおり、劉備(りゅうび)・関羽(かんう)・張飛(ちょうひ)が世に現われ、三英雄は桃園(とうえん)に会し、兄弟のちぎりを結ぶ。

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  • 江戸小咄春夏秋冬 冬の二
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    1巻220円 (税込)
    江戸小咄を「新年」「春」「夏」「秋」「冬」の、五つの季節にふさわしい129の話題にそって分類。小咄、川柳を中心にすえ、季節の風物・事物・場所・言葉にまつわる来歴をまじえて、親しみやすく書き下ろした歳時記ふうの好読み物。艶笑ばなしあり、軽口あり。

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  • 江戸小咄春夏秋冬 冬の一
    -
    1巻220円 (税込)
    江戸小咄を「新年」「春」「夏」「秋」「冬」の、五つの季節にふさわしい129の話題にそって分類。小咄、川柳を中心にすえ、季節の風物・事物・場所・言葉にまつわる来歴をまじえて、親しみやすく書き下ろした歳時記ふうの好読み物。艶笑ばなしあり、軽口あり。

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  • 江戸小咄春夏秋冬 春
    -
    1巻242円 (税込)
    江戸小咄を「新年」「春」「夏」「秋」「冬」の、五つの季節にふさわしい129の話題にそって分類。小咄、川柳を中心にすえ、季節の風物・事物・場所・言葉にまつわる来歴をまじえて、親しみやすく書き下ろした歳時記ふうの好読み物。艶笑ばなしあり、軽口あり。

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  • 江戸小咄春夏秋冬 新年
    -
    江戸小咄を「新年」「春」「夏」「秋」「冬」の、五つの季節にふさわしい129の話題にそって分類。小咄、川柳を中心にすえ、季節の風物・事物・場所・言葉にまつわる来歴をまじえて、親しみやすく書き下ろした歳時記ふうの好読み物。艶笑ばなしあり、軽口あり。

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  • オランダ靴の秘密
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    病院の階段から転落して重態のドーン夫人は、急いで手術室に運ばれた。たまたま友人の医師をたずねて病院に来ていたエラリーは、その手術を見学することになった。だが白布をめくると、そこにあったのは夫人の絞殺死体だった! そして外科医が第二の犠牲者に…

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  • ローマ劇場毒殺事件
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    本格ものミステリーの雄、エラリー・クイーンのデビュー作であり、以後10巻に及んだ有名な「国名シリーズ」の最初の作品。ブロードウェイの新顔「ローマ劇場」には暗黒街ものの新作「拳銃稼業」に多くの観客がつめかけた。ナイトクラブの殴りこみ、ギャング出入りの派手さで受けている芝居だった。第二幕の山場で観客席の後部座席のほうから大きな悲鳴が聞こえた。客たちはこれも芝居の新手だと思い、その方角に首をのばした……だが、それは芝居ではなく真実の殺人だった。被害者は悪徳弁護士! クイーン父子の捜査がはじまる。どうしたわけか被害者の持っていたはずのシルクハットが消えていた…

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  • メグレと賭博師の死
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    深夜、パルドン医師を訪れ、名も告げずに立ち去った男女(女は軽傷ながら背中にピストルの弾を受けていた)は、オルリー空港からアムステルダム行きの飛行機に乗ったことがわかった。翌朝、職業的賭博師ナウールの射殺死体が自宅で発見された。家にあった写真から、昨夜の女はナウールの妻エフェリーナと判明した。
  • メグレ激怒する
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    田舎の別荘で引退暮らしを楽しんでいたメグレは、孫娘の不慮の死に疑念をいだいたアモレル老婦人に調査をたのまれる。大富豪のアモレル家を訪れたメグレは、そこで意外な人物に出会う。老婦人の娘むことして紹介された人物は、メグレの中学時代の同級生、しがない税務署員の息子のマリクだった! マリクは一家の内情をメグレに知られることを異常なまでに恐れていた…

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  • メグレと生死不明の男
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    プロ中のプロ、アメリカの殺し屋を向こうにまわして闘いをいどむメグレ! その捜査はメグレの長い警察官暮らしのなかでも、もっとも難しいものだった。メグレもふくめて警視庁所属のエリートたちを嫌う第二街警察署所属の「無愛想な刑事」ロニョンが活躍する長編でもある。

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  • メグレの退職旅行
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    メグレにも退官のときはある。2日後の退官をひかえて、ひとり身辺整理にあたる。電話が鳴る、自動的に受話器に手がのびる、ホテルで男が殺されたという、出かけずばなるまい(ホテル「北極星」)。メグレの定年前後を扱った他の2編「マドモワゼル・ベルトとその恋人」「メグレの退職旅行」のほか、「月曜日の男」「ピガール通り」「バイユーの老婦人」をふくむ6編からなる短編集。

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  • メグレと優雅な泥棒
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    冬の凍てつくようなブローニュの森で、頭部を鈍器で何回か殴られて死んだ男の惨殺死体がみつかった。メグレは男に見覚えがあった。はたして、男はキュアンデという名の「優雅な」泥棒であった。検事と判事はこの事件をやくざ同士の喧嘩とみなして重きをおかず、おりから多発していた一連のピストル強盗事件の捜査に全力を傾注するようメグレに言い渡す。だがメグレは不思議な親近感さえおぼえたこの怪盗の過去を洗っていく。

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  • メグレと政府高官
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    高地に建設された子供のためのサナトリウムが洪水に見舞われ、128人が犠牲に。この大惨事を予測し、警告を発していた学者、故カラム教授のレポートが盗まれていた。政府高官の首がかかった難事件に極秘調査を命じられたメグレは……

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  • ビーグル号航海記
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    22歳のダーウィンは約5年間にわたるビーグル号での世界一周航海に参加した。その間ダーウィンは時間の許すかぎり大陸や島の内部に足を踏み入れ、独自に地質ならびに動植物の観察・標本収集・調査に取り組んだ。なかでも赤道直下のガラパゴス諸島での奇妙な動植物との邂逅は、彼に「種の誕生」という「神秘」に対する大きなヒントを与えてくれ、その後の多年の思索ののち大著「種の起原」の完成に結実した。本書は、そのときの興味あふれる航海記の簡約版である。

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  • 九十三年
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    (一七)九三年はフランス革命の「恐怖の年」の幕開けであった。ルイ16世の処刑、マラ、ダントン、ロベスピエールらによる権力闘争の加熱。このとき西のヴァンデ地方には王党派による反革命の火の手があがる。共和国軍が討伐のために派遣される。革命と反革命の渦中に投げ入れられた3人の主要人物を通して、権利、正義、伝統、人間愛とはなにかをきびしく見つめたユゴー晩年の代表作。

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  • 友よ背を向けるな
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    1巻660円 (税込)
    元刑事の私立探偵志田司郎は、70過ぎと思われる婆さんからブラジルで行方不明の養子の探索を頼まれる。勇躍サンパウロに飛んだ志田はたちまち危地に……ブラジルのサンパウロを舞台にした生島ハードボイルドの雄編。
  • 男たちのブルース
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    1巻440円 (税込)
    横浜でナイトクラブを経営する泉一(いずみ はじめ)は、戦争中の重い贖罪を背負って生きる男。窮地に立たされたかつての部下のため、毅然として自らの血を流そうとする。男の生きざまを問う生島治郎のハードボイルド。
  • わが生活・谷間
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    「虫は草を食い、錆(さび)は鉄を食い、虚偽は魂を食う!」ペンキ屋レージカがくり返すこの言葉をはさんで営まれる小都市の暮らしの交響曲。このチェーホフ壮年期の力作「わが生活」と、ある谷間の裕福な農民一家の何年かの暮らしのなかに「時の大きな流れ」を活写した晩年の中編「谷間」を収めた。

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  • 大草原
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    一見なんの奇もない旅行記。九歳の男の子が遠い町の学校へはいるために、知合いの僧侶と伯父にともなわれて、はてしもない草原を何日も馬車に揺られて行く、ただそれきりの話……しかし渋い興味と清らかな詩情にあふれた1編。

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  • チェイン氏の秘密
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    買い物のついでにプリマス市のホテルに立ち寄ったチェインは、亡父の知人と名乗る男に食事をさそわれ、そこで飲んだ酒で意識を失った。眠りから覚めた彼は全身を探しまわられたことを知るが、盗まれたものは何もなかった。急いで自宅に戻ると、家じゅうが荒らされていた。同時に起きた二つの不審な出来事から、チェインは何者かが、自分に関わる「何か」を懸命に探し出そうとしていると直感、その謎を追って、目に見えぬ敵に敢然と立ち向かう。

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  • 氷海越冬譚
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    ダンケルク港に帰ってきた船に若き船長の姿はなかった。父と、許嫁のマリはすぐさま捜索におもむく決意を固める。航海日誌と航海士ヴァスランの言葉によれば、若き船長はメールストロム(大渦)に呑み込まれそうになった別の船を助けようと一人の水夫と舵手とともにボートで向かい、そのまま消息を断ってしまったという。

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  • 死体を探せ
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    海辺を散策していた推理作家ハリエット・ヴェーンは、遠望する岩礁のうえに動かない人物を発見した。それは喉を剃刀で切られた男の死体だった。だが、浜辺には男のものと見られるひとすじの足跡しかなかった。やがて死体は満ちてきた潮に流されて行方不明になる。……錯綜する謎また謎。ウィムジー卿はこの難事件を解けるのか? シリーズ屈指の重厚な長編。

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  • 月曜物語
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    プロシア・フランス戦争(1870-71)の敗北によるアルザス・ロレーヌのドイツへの割譲、パリ・コミューン政府の樹立と、あっという間のその瓦解をへての第三共和政の成立(1871)、王党派と共和派のその後も長引いた確執……こうした激動の時代に傷つき疲弊した市井の人びとの苦労や悲しみの種々相を、あくまでも静かな共感をもって描いた小品集。第一部の巻頭におかれた「最後の授業」はなかでもいちばん有名な作品。

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  • コロンバ
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    コルシカ人のあいだに長く受け継がれてきたヴァンデッタ(仇討)の風習…それを一身に担うコルシカの旧家の娘が、父の仇をうつために予備役中尉の兄を強引に誘って目的にむかって果敢にいどむ。原始的な情熱を具現した女主人公のすがたが強い印象をのこすエンタテイメント。
  • スペイドという男
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    「マルタの鷹」で颯爽と登場したサム・スペイドを主人公にすえた短編「スペイドという男」と、コンティネンタル探偵社の名なしの探偵「私」(コンティネンタル・オプ)が活躍する「クッフィニャル島の夜襲」「つるつるの指」「誰でも彼でも」「暗闇の黒帽子」「フェアウェルの殺人」の6編を収めたハメット短編集。
  • チョールフォント荘の恐怖
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    法律事務所のやり手経営者リチャード・エルトンは、郊外に大邸宅チョールフォント荘を構え、再婚相手のジュリアとその連れ子のモリー、甥のジェフリィと暮らしていた。ダンス・パーティが催された夜、リチャードは何者かに後頭部を一撃され、死んでいるのを庭園で発見された。犯人は? 動機は? 莫大な遺産、怨恨、三角関係のもつれ…それぞれの動機に該当する容疑者は、フレンチ警部の捜査の結果、次々にシロとなっていく。
  • 守銭奴
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    徹底した守銭奴アルパゴンを主人公にしたモリエール晩年の喜劇。今日では「タルチュフ」についで最も上演回数が多い。「泥棒、泥棒!」で始まる第四幕の最終景は、金貨を盗まれて狂乱するアルパゴンの一人芝居の見せ場で、主人公は、観客に訴えかけ、観客の視線、観客の笑いに恐怖を抱く。モリエールはここで劇場全体を舞台空間にしてしまっている。

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  • タルチュフ
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    宗教を食い物にする偽善者タルチュフにすっかり篭絡され、イカレてしまったオルゴンは、極度の思い込みから自己中心主義のとりこになって、一家の全員を苦しめるが…コメディ・フランセーズですでに三千回以上の上演回数をほこるモリエール屈指の力作。

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  • 日本の民話(九州編)
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    1巻330円 (税込)
    九州と沖縄地方に伝わる代表的な昔ばなし23編を集めました。長崎2編、佐賀3編、福岡3編、熊本3編、大分3編、宮崎2編、鹿児島5編、沖縄2編の全部で23編の、地方色のよく出た昔ばなしばかりです。「彦一」や「吉四六(きっちょむ)」も、もちろん含まれています。

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  • 日本の民話(四国編)
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    1巻330円 (税込)
    四国地方に伝わる代表的な昔ばなしを集めました。徳島8編、香川4編、愛媛3編、高知5編の全部で20編の、バラエティ豊かな昔ばなしを収録しています。

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  • 日本の民話(全国編)
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    1巻330円 (税込)
    この全国編には、日本全国どこに住んでいる人でも知っているような「かぐや姫」「浦島太郎」「「瘤(こぶ)とりじいさん」「桃太郎」「金太郎」「はちかつぎ姫」「一寸法師」「花咲(はなさか)じじい」「舌きり雀」などの有名な昔ばなし12編を集めています。

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  • 日本の民話(神話編)
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    1巻330円 (税込)
    この「日本の民話」は「日本の神話と昔ばなし」のシリーズで、日本の伝説・童話の研究に一生を捧げた著者による「日本伝承民俗童話全集」の電子ブックです。神話編、全国編、四国編、九州編、近畿・中国地方編、中部編、関東編、東北・北海道編の8巻からなります。この神話編には、「天の岩戸」「八岐(やまた)のオロチ」「因幡(いなば)の白兎」など、「古事記」や「風土記」など古い書物のなかの神話を集めました。

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  • メグレ警視のクリスマス
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    ミステリであれ、純文学であれ、外国の作家たちは一生涯に一度はクリスマス・ストーリーを書く。エラリイ・クイーンによれば、クリスマス・ストーリーにはいくつかの約束事がある。「子供を登場させる」ことと、「奇蹟がなければならない」ことだ。『メグレ警視のクリスマス』にも子供が登場し、小さな奇蹟も起こる。『メグレのパイプ』では、メグレ夫人が十年前の誕生日祝いに贈ってくれたメグレのもっとも好きなパイプが盗まれる。毎日、メグレはオフィスのなかをさがす。帰宅しても、不機嫌で、ほとんど口をきかない。メグレがそのパイプを見つけるのは、捜査中の事件の犯人を逮捕したときであった。シムノン自身がもっとも愛している中編。

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  • ルコック探偵(上)
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    シュパン女将《おかみ》の居酒屋から、恐ろしい悲鳴とともに3発の銃声がひびき渡った。不思議な殺人事件の発端だった。パリ警視庁の若手刑事ルコックが捜査に乗り出す。そして浮かび上がったのは、ナポレオン時代にさかのぼる、貴族たちの血塗られた歴史だった……史上初めての長編ミステリーとされるガボリオの傑作。江戸川乱歩はこの作が大のお気に入りで、少年向きにした「ルコック探偵」を書いている。

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  • メリー・ディア号の遭難
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    荒波にもまれ、無気味に静まり返るメリー・ディア号。サルベージ業者サンズはこの瀕死の貨物船に遭遇し、救助のため船内に乗り込んだ。残留していたのは船長代理の男パッチ唯一人。彼の口からサンズは航海中の事件の数々を知る……船長の死、船主の失踪、火災、そしてその際の全乗組員による船の放棄。が、パッチ自身も謎に充ちていた。英仏海峡の魔の岩礁にあえて船を座礁させ、サンズと共に帰還した彼は、海難審判の場で船が沈没したと偽証、しかも直後に逃走してしまったのだ! 果たしてその真意は?

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  • 港の酒場で
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    メグレのもとに、教師をしている旧友から一通の手紙が届く。教え子の電信技手が港町フェカンで起こったトロール船の船長殺害の容疑者として逮捕されたという。旧友の依頼で事件の解明に乗り出したメグレは、船員たちの複雑な心理状態から事件の謎をひもといていく…

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  • 入れ札
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    1巻440円 (税込)
    油の乗りきった時期に一気に書かれた「蘭学事始」「入れ札」「島原心中」「乱世」「仇討三態」「船医の立場」のほか、後年の2編を収録。「入れ札」は会心の作と評判をとった。

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  • 忠直卿行状記
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    1巻440円 (税込)
    処女作「身投げ救助業」から出世作「忠直卿行状記」を含め「恩を返す話」「無名作家の日記」「恩讐の彼方に」「出世」「勝負事」など、菊池寛の初期の小説の代表作を集めた。

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  • メグレの打明け話
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    製薬会社の経営者アドリアン・ジョセの妻が深夜、自宅で刺殺された。遊び好きの妻には多くの男友達が、夫には愛人アネットがいた。容疑者ジョセは本当に殺(や)ったのだろうか?
  • モンマルトルのメグレ
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    モンマルトルの怪しげなキャバレー《ピクラッツ》の踊り子アルレットは酔っぱらった勢いで警察に出頭し、殺しが行われるかもしれないとほのめかした。酔いが醒めるとそれを否定したが……ほどなく彼女は自室で絞殺死体となって発見され、予言のように口にした「伯爵夫人殺し」も現実となった。彼女が同時に口にした「オスカル」という人物は何者なのか? パリの場末のモンマルトルを舞台にタフなメグレは奔走する。メグレもの屈指の名編。

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  • 三十九階段
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    アフリカからロンドンに帰って来たリチャード・ハネーは退屈しきっていた。しかしふと知りあった男が殺されるにおよんでハネーはおそるべき国際スパイ団の大陰謀にまきこまれてしまう。世界大戦勃発の危機をはらむ陰謀! しかし単身それを阻止する手がかりは「39階段」という謎の言葉だけ。ハネーのゆくてには、つきつぎとスパイ団の魔手が…
  • バッハの想い出
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    バッハの二度目の夫人が、バッハの思い出を書いているものがあって、先日、それを服部龍太郎氏の訳で読み、非常に心を動かされたのである。これは比類のない名著である。出典につき、疑わしい点があるという説もあるそうだが、そんなことはどうでもいいように思われる。…バッハの音楽の不思議な魅力が、こんなに鮮やかに言葉に移されることはほとんど奇蹟だと言っては過言であろうか。…小林秀雄が絶賛したバッハ伝
  • テンペスト
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    ミラノ大公の地位を追われ、娘とともに無人島に流れ着いたプロスペローは、修得した魔術を用いてあらしを起こし、自分をおとしいれた敵たちの船を難破させ、島にたどりつかせる。……だが最後には改悛した敵たちを許し、ともにミラノへと帰る。再生と和解のテーマを謳いあげたシェイクスピア最晩年の名作。

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  • 死が二人をわかつまで
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    「きみの婚約者レスリーは過去に3人の男をつぎつぎと毒殺したのだ」劇作家マーカムにこの恐るべき話を詳しく打ち明けた有名な病理学者は、その翌朝、青酸を注射され、密室のなかで死んでいた。はたして、これも同様な方法による毒殺なのか? レスリーは疑われて当然だった。平和な村に渦まく黒いうわさ…複雑怪奇な謎にいどむフェル博士。密室の謎は解けるのか? カー中期を代表する傑作。

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  • 若草物語
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    アメリカの南北戦争時代を背景に、東部の町に住む決して裕福ではないマーチ一家の思春期の4人姉妹の日常を描いて、今もなお読みつがれる家族物語の名作。メグ、ジョオ、ベス、エイミーは、それぞれの道を求めて懸命に生きる。「私が自分の未来の姿を垣間見たと言える本が一冊ある。それはルイーザ・メイ・オールコットの『若草物語』だ。……なかでも、私は知的なジョオに夢中になって、彼女に自分の姿を重ねた」(シモーヌ・ド・ボーヴォワール)

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  • 福翁自伝
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    幕末から明治への激動期に生き、しかも徹頭徹尾、市井の人の姿勢を貫いた希有な指導者・思想家の福沢諭吉が、往時を回顧して語りつくしたおもしろさナンバーワンの自伝。

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  • テレーズ デスケルウ
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    テレーズの夫毒殺未遂事件は、家の体面をなによりも大事に考える家族の、いつわりの供述書によって免訴になるが……帰宅したテレーズはいわば幽閉状態を強いられて、絶望的な孤独をかみしめる。はたして私はほんとうに「殺し」を意図したのだろうか? 均整美をそなえたフランス20世紀文学の代表的古典。

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  • 園遊会
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    母の主催する園遊会に心浮き立っていたローラは、晴れ上がった当日、張り切って準備の手助けに精を出す。そのときクリームパフを届けにきた店員から、すぐ近所に住む馬車屋が事故で死んだことを聞かされる…子ども5人と奥さんが残されたと。ローラの心は沈み、園遊会の中止を母に頼むが「ばかなことを」と一蹴される。園遊会がぶじにお開きになったあと、ローラは残った食べ物をバスケットに入れてその家を訪ねるが(「園遊会」)…抒情詩のような短編集。

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  • シェイクスピア四大悲劇
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    「ハムレット」「オセロー」「リア王」「マクベス」のシェイクスピア四大悲劇をまとめたお徳版。充実した解説・年譜つき。

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  • 死刑は一回でたくさん
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    ハードボイルド探偵小説の創始者ハメットの傑作短編集。コンチネンタル探偵社の名なしの探偵「私」(コンチネンタル・オプ)、私立探偵サム・スペードなどが活躍する諸編は、アクションとサスペンス、謎解きが一体となった胸のすくエンターテイメント世界である。背景をなすのは大都市サンフランシスコとその近辺、リヴォルヴァーと車と荒々しい人間と山野だ。

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  • 影なき男
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    探偵商売の足を洗い、妻のノラと愛犬アスタとともに地味な仕事についていたニックは、あるとき元の顧客で発明家のクライド・ワイナントの秘書が殺されるという事件に遭遇、いやおうなく探偵として乗り出さざるをえなくなる。……ユーモアも光るハードボイルド第一人者ハメットの秀作。
  • 良き兵士シュベイク(上)
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    1~2巻880円 (税込)
    プラハで怪しげな犬の売買をして暮らしていたシュベイクは、オーストリア軍に召集されて前線に送られる。以前に兵役に服したときは「愚鈍」とレッテルをはられて除隊になったのだが、シュベイクははたして「愚鈍」なのか、それとも「知恵者」なのか。だが、シュベイクは上官の命令を忠実に実行することで、軍に多大な損害をあたえる。軍律の盲点をつく天才だったのだ。この長編は、第一次世界大戦時に被支配状態にあったチェコ人の一下級兵士がおこなった珍無類の抵抗と冒険をコミカルにえがき、諷刺・ユーモア文学の世界的傑作として名高い。シュベイクが常連だったことになっているプラハのレストラン兼酒場「ウ・カリハ(さかずき屋)」は、今も観光名所として知られる。

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  • エプタメロン(上)
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    「七日物語」ともいう。邪欲に燃え狂う僧侶、愛欲に盲目となる王、わが子と奸淫を犯す貴婦人…いっさいの権威をはぎとられた赤裸々な人間像をえぐりだしたフランス版「デカメロン」の全72話からなる完訳版。ナヴァル女王マルグリットはフランソワ1世の姉で、その宮廷に多くの人文学者や芸術家をあつめ、16世紀フランス・ルネサンスの華がひらいた。彼女は詩人で、宗教改革者たちの保護者でもあった。

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  • 毒

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    急死した新鋭作家の体内からは多量の砒素が見つかった。彼と同棲していた女流ミステリ作家は、偽名で砒素を購入していた。彼女は当然のように疑われ、起訴されたが…

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  • ダーバビル家のテス
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    美しく豊満な体をもつ少女テスは無法な男のために私生児を生むが、その後、真実の愛をささげてくれると信じた青年と恋におち、結婚する。だが、過去の告白は処女性を重視する夫の激怒を生み、うち棄てられる。テスの一家が生きていくためには、最初の男の手にすがらざるをえなくなる……隷属的な境遇をおくるテスのまえに、異郷で病身となった前夫が戻ってきたとき、テスは……

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  • 貧しき人びと
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    大都会ペテルブルクに暮らす中年の書記ジェーヴシキンと田舎出の薄幸の少女ワルワーラとの不幸な恋を、笑いと涙、喜劇的要素と悲劇的要素を交えて活写したドストエフスキー24歳のときの作品。ロシア文壇への鮮烈なデビュー作。

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  • 地下生活者の手記
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    みずから地下生活者と名のる人物が雄弁に語る独白(モノローグ)……主人公は、理性や論理の支配する世界に安住することに反発を感じて、別の次元でおのれ自身の思想を探求しようとする。彼は地下室へもぐって、独自の自由な生き方を求めようし、その無駄なあがきに快楽さえも見いだす。人間の内的な世界をどこまでも掘り下げたドストエフスキーの、「罪と罰」へといたる道程の代表作。

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  • ヴェニスに死す
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    体力の衰えを感じ仕事に疲れた高名な作家アッシェンバッハは、静養のため地中海への旅を思い立つ。ヴェニスに近いリドで足止めを食った彼は、そこに避暑に来ていたポーランド人家族のなかのひときわ優美な美少年の虜となる。エロスと死をテーマにした佳品。ヴィスコンティの手になる映画も有名である。

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  • トーニオ・クレーガー
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    詩的世界に興味をいだく多感な少年トーニオは美少年ハンスにあこがれ、ブロンドのインゲに淡い恋心を抱くが報われない。トーニオは町を棄てて自立したあと、ふたたび二人の姿を目にするが……「芸術家気質」と「市民的気質」、「知性」と「感性」の対立と分裂をテーマにした本書は、マンの自伝的青春の書でもある。

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  • オリヴァ・トゥイスト(上)
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    オリヴァは貧民院で生まれた孤児だった。あるときオリヴァは、孤児仲間からクジで代表に選ばれ、薄い粥(かゆ)を「もう一杯ください」と哀願する。たちまちオリヴァは反逆児とみなされ、葬儀屋に払い下げられる。だがいじめにあって、ついに意を決して脱走、めざすは大都会のロンドンだ。しかし途中で知り合った若い男の案内でたどり着いたロンドンは……無垢な少年の、幸福を求める姿を描いたディケンズの名作。

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