xfhさんのレビュー一覧
レビュアー
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可愛くて癒されます
他人の心の声が聞こえるという、設定としてはありきたりですが、絵が可愛いのと、話がほのぼのしているのとで、とても癒されます。
お互い好きあってるけどまだカップルじゃない、みたいな両片思いのようなシチュエーションが個人的に好きなので、男性(他人の心の声が聞こえる)にも女性(この男性をめっちゃ好き)にも「その思いを言葉にして伝えるんだ!がんばれ!」なんて応援してしまいます。
でも実際、心で思っていることを言葉にするのは難しいですよね。言えないことに悩む女性の気持ちはとても共感できます。
あと、女性は楽しいことや好きなことで心を一杯にしていて、そんな女性に男性が惹かれるのももっともだなと -
テンポが速くてサクサク読めます
笑える!
肉体だけが男子、他は女子、という世界観な模様。口調も男子。
自撮りを盛ったり、スカートを短くしたり、胸の大きさを気にしたり(胸はあくまで男子の鍛え上げられた肉体の胸です、女子のようなたゆんたゆんのお胸ではないです)。
思わず主人公を応援したくなりました。典型的な堅物の学級委員長さんです。
女子特有の(全員男子だけど)グループに加われず休み時間に一人であることを気にして、クラスの人気者と自分との違いは何だろうかと悩んだり、「人に好かれる人になる」みたいな本を愛読してたり(笑)。
でも頑張り屋さんで、一人でこそっとスカートを短くしてみたり、自分と同じくいつも一人でいるクラス -
時代に慣れれば面白く読めます
昭和後期~平成初期らへんの時代感覚です。
携帯電話がありません。ワープロ、ラジカセ、自作のカセットテープ、店探しはタウンページ、買い物はテレフォン・ショッピング。
オフィスの自席で喫煙、40代の登場人物の父親が第二次世界大戦に出兵経験あり、など。
また、作家アリスシリーズの最近の作品を先に読んだ人は、この本の火村先生に違和感を抱くかもしれません。女嫌い設定が前面に出て、煙草のマナーもちょっと…、あと警部や容疑者に横柄というか、それにセリフの語尾もちょくちょく変です。
でも長編本格推理小説としてとても面白いので、もろもろの違和感に目を瞑ってガッと読んでほしいです。
大きく分けて -
購入済み
時代は古いですが面白く読めます
この本(上下2巻組み)は、表紙絵、登場人物紹介絵、挿絵があるバージョンです。絵が無くても構わないなら、同じ角川でも角川文庫のバージョンの方が、1巻完結なので安いです。
ちなみに、挿絵は上巻が7枚、下巻が8枚です。
また、コミカライズされている「シュルレアリスムの午後」ですが、漫画家さんご自身もコメントされているとおり、小説版ではアリスと火村先生の組み合わせではないので、「あの漫画の原作小説を読みたい」と思って読むとビックリするかもしれません。
内容は、書かれた時代が携帯電話が無い平成初期(読んでいると、むしろ昭和な感じすらします)なので、その辺りの違和感を無視できるなら、本格推理 -
購入済み
この絵柄の方が好きです
この本以外の作家アリスシリーズのコミカライズは、表紙と中身で描いた時期がかなり異なります。
個人的には、この漫画家さんの昔の絵は結構クセが強いと感じるので、他のコミカライズも買おうと思っていて絵にこだわりがある方は、表紙買いせず試し読みで当時の絵柄を確認した方が良いかなと思います。
小説のコミカライズは大抵色んな描写を端折っていて、この本もそうなのですが、アリスの一人称での描写をがんばって漫画で再現してくださっています。
漫画で初めて作家アリスシリーズに触れた方は、ぜひ原作の小説も読んでみてください。倍以上楽しめると思います。
英国庭園の謎…
大阪府警なので森下刑事が登場 -
購入済み
色んなパターンの話が入ってます
5作掲載。本格推理あり、火村先生のとある一日的な話もあり、犯人視点で進む話もあり。「店」縛りですが事件の内容や展開はバラエティー豊かで飽きません。
「古物の魔」と「怪しい店」はいつもの(という表現も変ですが)推理小説です。どちらも森下君頑張ってます。
前者は、防犯カメラに映った被害者らしき姿が、被害者本人だとするには不自然で、しかし犯人によるアリバイ工作のための偽装だとすると、その偽装により得をする容疑者がおらず、この映像は一体何なのか、という疑問が面白かったです。
また、推理からは外れますが、古物商による「ゴミとは、古物とは」の議論が興味深かったです。
後者は、自分は犯人 -
ネタバレ 購入済み
先生とアリスのペアが光ってます
作家アリスシリーズは火村先生とアリスの両方がいて成り立つ世界なんだなぁと改めて感じられる話の集まりで、短編集では1、2を争うくらい好きです。
【鸚鵡返し】
新聞を読めとニヤニヤしながらアリスに指示され、面倒臭いと言いながらも素直に読む火村先生。こういう風に友人関係が描写されるのは珍しいと思うので、読んでいて楽しいです。
火村先生からアリスへの言葉だけで完結する、何だか凄い構成の短編。
【火村英生に捧げる犯罪】
個人的に大好きな話です。中編。
アリスには、盗作疑惑を指摘する電話。
大阪府警には、火村先生への恨みから事件を起こすと予告する手紙。
京都府警の管轄下では、殺人事 -
火村先生が変で再読できない…
推理小説としては楽しめました。
色んな人が色んな地域へ足を運んで事件に関わる何かを探して…とわくわくしました。
ただ火村先生が変です。
京極堂シリーズの榎木津さんや、メルカトル鮎みたいな、変人探偵が流行った(?)時期に書かれた作品なので、火村先生もそっち系にしようと有栖川先生か編集者さんが判断なさったのかなぁと勝手に想像しています。
もしくは〆切までに時間が無くて、火村先生を変人にすることで強引に話を進めたのかなぁと思ったり。
他の作品の火村先生とはあまりに別人でツライので、当事(発行された時)紙の本で一度読んだきり、再読できずにいます。 -
ネタバレ
テンプレ詰め合わせ的な…
キャラ設定がどこにでもある感じで、展開も「怪奇現象と見せ掛けて実は人間の犯行」なのでやはりどこにでもあり、目新しさは感じませんでした。
また登場人物の思考や言動が幼いので、単に「准教授と大学生」というコンビにしたかっただけで、その肩書きを活かす書き方ができるだけの腕が、この作者さんには無いかなと…。
准教授→心霊マニアの中学生、大学生→小学生、とそれぞれ肩書きを変えても同じ物語が作れるのでは。
推理小説だと思って読むとガッカリ度が大きいです。
短編が3作掲載されていますが、1作目が特につまらないです。大学生には「他人が嘘を吐いたら分かる」という超能力(?)があり、少ない登場人物 -
購入済み
原作に近い雰囲気
原作の続きが待つに待てず、薔薇十字叢書も読み始めました。レーベルによってはティーンズラブみたいな話で驚きました(笑)。
叢書の中では、こちらの作者さんの書かれた作品が一番好きです。
ご自身の本来の作風はまた違ったものなのではと思いますが、原作リスペクトで寄せてくださっているのかなと。
1作目も好きです。そしてこの2作目は一層好きです。
1作目の後書きで「関口くん大好き」とおっしゃっていただけあって、出番が多いので、関口くん大好きな私はとても楽しめました。
榎さんはもちろんのこと、京極堂や益田くんもたくさん出て来るので、「好きな登場人物が動いてるところを読みたい!」と渇望されて