「シグルイ」とは、武士道を体現した「葉隠」に記された一節“武士道は死狂ひなり。一人の殺害を数十人して仕かぬるもの”に由来している。
同作品を単なる時代劇マンガと思って読んだら、思わぬショックを受けてしまうほど衝撃的でエキセントリックな作品。「虎眼流」という流派を中心に、二人の主人公「藤木源之助」と「伊良子清玄」の戦いと生きざまを描いている。
登場人物は皆、個性的で剣の道を一心不に追求する姿は非常にストイック。ページをめくるたびに何とも言えない狂気が漂い、セリフの独特な言い回しや画面構成は、板垣恵介の『バキ』を想起させる。そして、命をかけた真剣勝負のシーンは圧巻の迫力!
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ついに完結。
「生きることを決意した者の美しさは ただ生きる者たちを圧倒する」
からあの結末までの流れは素敵極まりない。
藤木にとっての武士、伊良子にとっての武士、三重にとっての武士。
「失うことから全ては始まる」
物語の最後、全てを失った藤木は……。
匿名
面白かった。
すさまじい物語だった。藤木と伊良子の関係が言葉では言い表せないものだった。
物語の結末に思うところはあるけど、素晴らしい漫画だったと思う。
全身が震える読後感
一般的な歴史の表舞台の江戸とはまた遠い、駿河における小さき二人の武士に焦点を当てた物語。
何も知らぬ者からみたらただの無名な小さき者共のとらぬ鍔迫り合いだが、当人の間にあるドラマは壮絶なもの。
最終話で象徴される「ドラマ」の見え方に身震いしてしまった。
全てが美しい作品。
長い苦行の末、悟りの境地に達した藤木源之助が最後に全てを失うのは圧巻!
シグルイ15巻の長期連載の結末がこれとは驚き。原作があるのだから結末が決まってるのでしょうが、最後に藤木と三重が一緒に桜道を歩く姿に、作者も別の結末を見たかったのではと思う。
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15巻にてとうとう完結。本を読んでいる最中に「歯を食いしばってる自分」に気付かされるほど、集中して読むことができました。けど、ラストの藤木さんはもう少し幸せにしてあげたかったかも…。
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ついに手に入ったが、想像以上に素晴らしかった。空気、ストーリーの閉じ方、全て。一体この物語はどこへ行くのだろうと虚ろに思っていたことが阿呆らしい。完璧で御座いました。感服。
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画力の向上が著しく、見所のあるストーリー、セリフ、一枚絵が多く点在している。15巻で収めたことで自信を持って稀代の名作といえる。個人的に、長々と巻数を重ねたものは名作とは認めたくないという考えがある。
『ドラえもん』や『ブラック・ジャック』といった一話完結や④コママンガは別物として。
何度も、何度も読み返すことになる作品だと思う。それだけエキスのあるマンガだった。
無明逆流れ編完結、とあるが、続編があるとあまり期待しすぎない方がいいかもしれない。あの『プラネテス』だって、帯のアオリでは第一部完結としていたが、あれから音沙汰がない。
藤木源之助と伊良子清玄という主人公たちはそれぞれが一つのマンガで頂点を極められるキャラだった。素晴らしいの一言。
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シリーズ全体を思い返すに藤木の見せた武士の情けは合計三度
ちゅぱちゅぱの件と、笹原邸の畳の件と
ラストで自分にかけたアレ
いずれも恥だが、武士が生きていくためには仕方ないことなんだなあ
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再読
原作を読んだことだし14と最終15巻だけ再読
虎眼先生のキャラクタを初めとして部分的には間違いなく面白いのだが
全体としては失敗作
『覚悟のススメ』は上手くまとめていたのに比べて残念
主人公2人とその因縁に焦点絞って5巻くらいでまとめて欲しかった
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凛然といま閃く虐げ 隻腕の剣士 饗宴に招かれし あた能わず 裃かみしも 尾張なり紀州なり 自己の存在など刹那に散り行く儚きもの 死桜 春日局 乳母うば 落胤らくいん 灯ともしび 野心を満たす為に昇ってきたのではない…人間に優劣をつける階級社会を否定する為に昇ってきたのだ 斬りたいから斬りに行くそれだけだ 生きることを決意した者の美しさはただ生きる者達を圧倒する 神聖な約束 竜門に挑む鯉の如く 戦う為に生まれたのではない…戦って結ばれる為に生まれたのだ 伊良子清玄は他者に命じられて殺めるという行為に吐き気を催したのだ 何事も皆偽りの世の中に死ぬばかりぞ誠なりける 誘引力 鍔迫り 伊良子清玄は源之助の''誇り''そのものだ 自己の細胞が次々に死滅してゆくかのような嘔吐感 全て奪われた 三重さま 生々しい臨場感が鮮烈 血が通っている 事実性の裏打ちにある 支配者の立場から書かれた歴史 弾圧によって完封したもの 不遜に違いない 慧眼 巨匠にもてなされた炭酸飲料 南條範夫の思想
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一応コミックスの完結までは全て読む。
いやー。バキとか無理!と思ってちょっと抵抗あったけど、これは大丈夫だった。
(まったく別物!と勧められたのですが。マッチョな画がどうもね。)
描かれていない人々のことなど、真偽は別として、やっぱり面白いなぁ。
しかもコレ、主軸になる登場人物になるほどフリークスなのね。
でも、むしろそういうところから、真実の史実がわかるんじゃないかなぁ。とも思ったり。そこまで深い意味は込めてないのだろうけれども。
あえて描かれない部分から迫る部分にこそ、そこにあったリアルが描かれるんじゃないかなぁ。
まあ、これはこれでデフォルメしすぎなんでしょうが。確実に。
Posted by ブクログ
若先生とりあえず完結おめでとうございます
とりあえず、と書いたのは無明逆流れ編完となってたから
い…いつの間に
前からなってたっけ…?
とりあえずのもうひとつの理由は出てきたのに未消化なキャラがいるから
屈木とかどうなったのって言う…
これ完結してから原作(というか元ネタと言うか)を読もうと思ってたのに
焦らしプレイか…
それ以外の内容は急展開ではあったもののいい終わりだった
最初読んだ時はなんともいえない感じだったのは否めないけど
だんだんなじんできた…
そうだったこれは残酷時代劇だったんだと
若先生の裸好き(特に男)は今に始まった話じゃないが
今回はまたかなりなんとも言えない………
Posted by ブクログ
こうして読んだ後振り返ってみると、いったい何だったんだろう的な感想。どちらかというと悪い意味で。読んでいる最中はワクワクしたんだけど…?
最後になんで三重が死んだのかわからん…、なんだかんだで惚れてたってことか…?