【感想・ネタバレ】徳川家康(26) 立命往生の巻のレビュー

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準備2年、執筆18年という大作もとうとう終わり。
国松処刑の高台院の心理描写、性的なオルガズムは少しグロテスクだが凄い。
忠輝の永対面禁止と伊達政宗への処置。そして家康の大往生。
先輩に勧められて読んだのだが、読んでよかったと心から思う。人間をよく知っている山岡荘八の他の本も読んでみたい。

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2021年11月13日

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二百数十年続く、泰平の礎を築いた徳川家康が七十五年の人生に幕を下ろす。
晩年は、天下泰平のために人生を捧げてきた家康。
この家康があってこそ、後の徳川幕府があった。
正に、神仏にも劣らぬ人物であったのだろう。
足掛け十八年。
二十六巻にも及ぶ、大作を描き上げた山岡荘八に脱帽である。

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2019年12月29日

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大権現様の重き荷を負いた遠き道が終わる26巻。

仕事で苦しい立場に立たされていた時期に、
家康公の堪忍を学ぶために読もうと決意し、
三年半かけて読んできたが、ついに終わってしまった。
家康公のように我慢強くなれたとは思えないが、
じっくりと味わいながら楽しんで読めたと思う。

最晩年で年老いてもなお、
天下泰平のために働き続ける大権現様。
伊達政宗の叛心を抑えこみ、
配下を騒乱を防げるように封建し、
後継者の長幼の列を明確にし、
宗教と学問で民心の安定を計り、
周囲の人々には遺言を残す。

鯛の天ぷらを食べようとする場面では、
思わず本に向かってお止めしたくなったが、
これまでになく楽しそうに食べて飲んで笑う
大権現様を見ているとこれで良いのかなと思った。

この小説が完結してからもうすぐ半世紀。
当時起きていた東西冷戦は終結して久しいが、
残念ながらまだ戦争の無い世界は実現しておらず、
「所有欲」が戦乱を起こしているのは変わっていない。
しかし全ては預かり物ということを皆が忘れなければ、
大権現様に託された特攻隊員の願いは実現するだろう。

この小説は事実を元にしたフィクションであり、
実際の徳川家康公と大権現様はだいぶ違うのだろうし、
私のような凡愚が真似をするのも烏滸がましいが、
大権現様の遺言を忘れないように生きていきたい。

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2014年04月12日

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1年半かけて全巻読み終えた。家康の泰平への思い、偉業に感服した。そして、18年かけて書き連ねた著者の偉業に感服した。13.1.27

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2013年01月27日

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いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。
結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸幕府260年の平和な時代を築けたのか、おぼろげながら理解できた気がした。
また、著者の目を通して描かれた「家康の思考法」に強く感銘を受け、自己統制の本としても傍に置きたいと思った。
また、著者の鋭い人間観察眼が冴えわたり、家康とその家臣たちとの会話がそのまま日常社会も役に立つ示唆をふんだんに含んでいる。

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2011年05月09日

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読み終わったのはいいが、しばらく立ち上がれなかった。


万物すべてが預かりもの、公私一如、命は全て一本の木なのだ。


読み終えて本当に感じるのは生きとし生けるものへの愛だ。

人間は時を駆けることは出来ない。同じ時代に生きるだけで、その縁はどこまでも深い。




ついに家康は生命の大樹へと帰った。


彼の目指した泰平は伊達政宗を感化することで盤石となった。


山岡荘八の平和への二十年にわたる祈りがここに完結した。

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2010年05月23日

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全26巻。
人の心は時に浅く、しかし深いもの。
人にはそれぞれに事情があり、
なにを大事として生きるのかもさまざま。
人の話も、善意を持って聞くのと、
悪意を持って聞くのでは
受け取り方も違うのだなと思いました。
この全26巻はそんな事を教えてくれました。
すっきりとした文章はとてもわかりやすく、
おもわず泣いてしまうところも多かったです。
長きにわたり続いた戦国の世を泰平にしようと勤めた家康。
あの時代の日本の人々が何を考え、どう生きていたのか。
今の日本の基盤がどのようにしてできていったのか。
そういった歴史の勉強にもなるし、
「人」とは、「友」とは、「平和」とは、
そして「生きる」とはどういう事かを教えてくれる本です。
悪く言われがちな家康ですが、
この作品は山岡さんの、先人達への供養なのだと感じました。
本当の悪人はいない。それを基本に書かれていると思います。
たくさんの事実が、時に悪にも見えようし、善にも見える。
歴史小説でありながら、人の道について語られている、
素晴しい本です。

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2009年10月04日

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かなりの長編小説だが、読めば読むほどのめり込んで苦にならない。

家康嫌いの方にはかなり偏った書き方をしていると感じられるかもしれない。
しかし厭離穢土欣求浄土を掲げて戦った家康は本当はこの作品のように生きたかもしれない。

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2009年10月04日

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最終巻は、家康が倒れてからしぶとい。こんな、しぶといんだったら、もうちょっと倒れる場面を後にしたらいいのにと思わず思ってしまいました。それとあれだけ忠輝の処分を引っ張って結局、最後まで決着つかず。これはだいぶ不満。全巻を通して思ったのは、途中でも書きましたが、さすがにちょっと家康をいい人にしすぎかなあということ。1月から読み始めて、あっという間のシリーズでした。

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2022年10月13日

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読み始めてから十年で完了。何かを成し遂げるのは大義だと感じる。
小説なので盛っている部分も多分にあるが、
トータルで見て読み応えあり。
ただし、家康と戦った者はほぼ全員クズ扱いなので、好みは別れるかも

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2019年12月26日

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徳川家康最終巻。
家康臨終に向けての平和の礎を据えるための最後の戦いの姿描かれる。
筆者あとがきに「とにかく「平和ーーー」に一つの祈りを込めて書き継いできた」とあるように、振り返ってみると全編を通して筆者の平和への希求が強く示されてきた小説だったと思う。昭和25年から書き始めたということで、戦後すぐの特に戦争を反省する機運の中で書かれた小説だと実感する。
今、改めて読んでも、新たな価値を持つ作品だと思う。

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2019年11月26日

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ようやく全巻読破。

大坂の役後の話であるため、戦のシーンはない。家康の余生が中心。策謀と哲学が入り混じった感がある。

全巻を通じて感じたことは、主人公は言うまでもなく家康であるが、家康が登場しない場面も多く、主人公である家康がタイトルにはなっているが、群像劇の一面もある。それだけに、冗長と思われる箇所も少なからずある。

ただ、それは家康という人物が多くの人に影響を与え、世の中にも歴史にも影響を与えたからであり、やはり徳川家康という人物が稀代の傑物であることを物語っているからだと言えるであろう。

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2018年02月23日

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全26巻、よく読んだ。大変というわけではないが、これだけの長編は始めてだなぁ。
家康のすごさばかりが目立ち、時にはほんとかよ、とも思いながら読んだが、江戸太平の世の礎を築いたという点においては日本史上唯一無二の人物であることは間違いない。
忍耐強く、頑張っていこう。

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2015年04月07日

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