【感想・ネタバレ】徳川家康(24) 戦争と平和の巻のレビュー

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Posted by ブクログ

大坂冬の陣から夏の陣の始まりまで。でも戦いぶりというよりもやはり家康や秀頼、真田信繁その他の人物の心理描写が中心。もののはずみの恐ろしさがよくわかるが、これは現代国際社会でもそうで、エスカレーションにはよくよく注意しなければならないのだろうな。そして大坂の意思決定は秀頼は淀の方よりも大野治長や牢人たちの思惑によって動かされていたこと、そして牢人たちの思惑も豊家云々より自己の立身出世や行く宛のないことなどがもとになっているということも今までになかった見方だった。
不惜身命、神韻縹渺など覚えておきたい日本語もいっぱい。

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2021年11月06日

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いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。
結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸幕府260年の平和な時代を築けたのか、おぼろげながら理解できた気がした。
また、著者の目を通して描かれた「家康の思考法」に強く感銘を受け、自己統制の本としても傍に置きたいと思った。

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2011年05月04日

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フロイト最後の著作「モーセと一神教」はエス論者フロイトとユダヤ人フロイトの内なる葛藤を描いたものだった。


家康最晩年の大阪冬の陣では家康は天下人であると同時に一私人としての骨肉の情を自覚する。かつて瀬名御前と信康を切ったときとはその感覚は違ってきている。


武の道は女子供を守るものとする家康が創設した江戸幕府の敵、秀頼と淀君はその女子供であった。

よく出来た小説だとしか言いようが無い。


最後の最後で家康はひとりの人間に立ち返り、そして自分の作り出した機構と対決する。面白い。


家康の思想上のライバル真田幸村も虚心に準備を進めている。



和議なった大阪冬の陣、決着の夏の陣へと時代は進む。



家康の敵は己の過去と戦を望む人々だ。

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2010年05月23日

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徳川家康、最晩年にも関わらず、難題が次から次へと襲いかかってくる。
家康の思いを理解せずに、戦へと傾いていく大阪方。
故太閤との約束を何としても果たしたい家康。
その中で、秀頼の愚かさだけが浮き彫りに。
家康の苦悩に胸を締め付けられる。

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2019年12月13日

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豊臣家滅亡へのカウントダウン。
本当に豊臣家には人材はいなかったのであろうか。出てくる人物ことごとく、無能としか言いようがない。
もっとも、実際、家康が本当に豊臣家を救おうとしていたのかはわからないが、救おうとしていたならば、どんな人物も流れには逆らえない、ということか。

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2014年12月26日

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前巻に続き徳川家康の大坂夏の陣に至る心の動きを丁寧に描いた巻。あくまで秀頼を生かそうとしての描写が、この作家の大坂の陣の解釈の特徴。人間模様としては、家康の思い、大坂方の思い、秀忠とその周囲を囲む家臣の思いと、それぞれの思いの絡む様子がこの巻の醍醐味。

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2019年10月13日

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大権現様が使命と情との間での葛藤を耐え忍ぶ24巻。

冬の陣が終わり、束の間の平和が訪れるが、
大権現様の平和への祈りと努力も空しく、
戦乱を望む牢人達により時勢は夏の陣へ向かう。
そして秀頼と淀殿も戦いを決意する。

何とかして秀頼と淀殿を助けたいと願う大権現様。
この辺は案外フィクションでは無いかも知れない。
秀頼に居なくなって欲しいと打算で考える一方、
感情では助けたいと願っていた…と、思いたい。

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2014年02月16日

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大阪冬の陣。大砲によって和議に至るも、大阪城の濠埋めが牢人たちの反逆心を煽る。有楽斎も城を出てしまった。もう誰も止められない。夏の陣へ突き進む。13.1.13

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2013年01月13日

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