感情タグBEST3
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いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。
結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸幕府260年の平和な時代を築けたのか、おぼろげながら理解できた気がした。
また、著者の目を通して描かれた「家康の思考法」に強く感銘を受け、自己統制の本としても傍に置きたいと思った。
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家康が征夷大将軍を秀忠に譲り、その直前に秀頼を右大臣に推挙する。武家を徳川将軍家が治め、公家を豊家がまとめる構図で両家を並び立つように考えた。
それを諸侯に示すために京の二条城で秀頼と秀忠を並べて披露するつもりが、淀の方が秀頼の上洛に反対する。
この淀の方の描き方が相当に神経を逆撫でする。築山殿に匹敵するいやらしい人物に感じる。
それとは別に大久保長安もけっこう登場。ちょっときな臭い動き。
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戦国時代も小休止。この巻に至るまでずっと思っていたのですが、こと巻では、家康の亡き太閤に対する尊敬の念や、大坂への気の遣い方がすごい。実際の家康ってどうだったんだろう?と、改めて考えさせられました。一方、この後の歴史を知っている者からすれば、大坂方の反応や対応は、滑稽に映ります。そして何より滑稽なのが、終盤の淀の方。幼少期、あれだけ賢かったのに、もう終わってます。あと6巻。
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泰平の世も、まだ過渡期。
戦国の世が、まだ抜け切れていない。
何とか、泰平の世の基礎を固めようと知恵を絞る家康。
その中での淀君との対立。
淀君の愚ばかりが目立った。
家康は、将軍を辞任して、安定した泰平をどう固めていくのか。
家康の手腕が試されるとき。
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登場人物間のやり取りが、知恵比べやネゴシエーションを見ているようで興味深い。
本巻では、淀殿が先を読むことができない愚の人物として描かれているが、現代の企業経営者や政治家にも当てはまる話だろう。
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泰平の世の礎を築こうとする家康と、自分の我儘しか通さない淀君との対比。
すでに淀君は壊れている。
この巻より、伊達政宗が登場。
これから話の一方の中心となっていくのであろう。
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大権現様が泰平を乱す対立を堪え忍ぶ20巻。
既に大権現様の目的であった天下泰平は達成され、
それを維持するための構想も優秀な人材の起用により軌道に乗り、
自分が秀吉の亡くなった歳になった事を意識し始めて、
死後の事を考えて秀忠に将軍職を譲ろうとする大権現様。
堪忍堪忍で乱世を生き延びてきた今までとは別の小説のようだ。
ついに断片的に出てきていた遺訓が完成して、
これまでの辛苦が振り返られて、思わず電車の中で涙ぐんだ。
だが、海外の旧教徒と新教徒との対立、
そして大阪の豊臣や功名を上げようとする武将の存在等、
せっかく築き上げた天下泰平を乱す要因も存在する。
秀頼という人間を信じて豊臣を救おうとするが、
そこに大権現様の甘さを感じ取る天海と高台院。
今まで大権下様を神だ!神だ!と持て囃してきたが、
やはり大権現様も人間らしく未来は見通せないのだなあ。
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大久保長安大活躍の巻。
武辺者たちがだんだんと姿を消し、泰平向きの連中がたくさん登場する。
家康の人格はほぼ完成し、天海は人間的な悟りではなく政治向きの話をする。
大阪勢の崩壊ぶりは手が着けられないことになっている。
家康の名文句もここで登場する。
最初から読まないと分からない感動がある。
あの苦労人の家康がついに天下を盤石のものにする。
秀吉在世中の天下争いに敗れた家康だが、秀吉の寿命内に将軍職を退き、男比べには勝利した格好となった。
淀君の人格破綻がハンパない。瀬名御前もひどかったけどそれ以上だ。
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太平の世の礎を作り上げようとする家康。しかし、まだまだ戦国の思想から抜け出せな人々多数。
出てくる登場人物も戦の人は出てこなくなった。政治、経済、外交。太平の世を作り上げるのはなかなか難しい。
しかし、豊臣家。実際はどうなのかはわからないが、どんどん破滅へ向かって行っている。家康の腐心も届かないか。