高野秀行のレビュー一覧

  • 世にも奇妙なマラソン大会
    -何か面白いことはないか
    夜中にネットサーフィンをしていてたどり着いてしまったのが、西サハラの難民キャンプで開催される“砂漠を走る”マラソン大会。
    直前の申し込みにもかかわらず、ゆる~くエントリーされ、詳しい案内もなく「夜9時マドリッド空港集合」だけ。しかも、マラソンなど経験のない著者。不安を残しな...続きを読む
  • 【カラー版】アヘン王国潜入記
    すごい話だな〜!麻薬を作ってる人は善良そのもので友情がちゃんと成立する。北朝鮮の人とかとも、当たり前だけど善良な人がほとんどなはずで、そういうことに気付かせてくれる。麻薬の何たるかも学べる良書!
  • ワセダ三畳青春記
    辺境作家、高野氏の青春記。ワセダのたった三畳の部屋に住んだ11年間で起こった日々を綴った一冊である。
    高野氏の著書は普段我々が行かないような辺境の地や未開の地などのテーマに気を引かれるが、文章にしたときの面白さが尋常ではない。今回のエッセイではそれ特に際立つ。場面の切り取り方やテンポ、言葉のチョイス...続きを読む
  • 幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―
    納豆追いかけてアフリカに行くのがこの人のすごいところ。ツルマメ納豆は感動。ひきわりなら野生でも納豆になる、そこから栽培化にいくというのはちょっと逆ぽい気もしないでもないが、この人の話の流れに乗って読むのがいいのだろう。今はなかなかどこにもいかれないから。
  • 将棋「初段になれるかな」会議
    『山口恵梨子(えりりん)の女流棋士の日々』で知ったさくらはな。さんたちが、高野秀行六段と行なった「将棋アマ初段になるためにはどうしたらよいか」の鼎談。まずは3マス×3マスを見る(いきなり大局観など身につかない)、藤井聡太の棋譜を読んでも難しすぎて勉強にならない(とはいえ、アマ級位者にも勉強になる棋譜...続きを読む
  • 幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―
    大好きな高野さんの辺境食シリーズ。
    現地語を覚えて現地の人と仲良くなり、そこの暮らしに入り込んでからの、タブー無しの体当たり取材という、高野さんの魅力は今回も変わらず。
    心なしか今回の登場人物の方々は、いつもの高野本よりマイルド?な印象。カートとかアヘンとかがあんまり出てこないからかなぁ?お酒は相変...続きを読む
  • 西南シルクロードは密林に消える
    めちゃくちゃ面白いだけでなく、ミャンマーやインドの少数民族問題について勉強にもなり、素晴らしい本です。
  • 幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―
    いや~面白かった~
    アフリカへの興味が尽きぬ。
    ナイジェリア、美食のセネガル、平和のブルキナファソ
    セネガルには「バイ・ファル」という「宗教的不良」がいて、定職をもたず様々な階級もこえて楽しくやっている、というのが大変興味深い。
  • ワセダ三畳青春記
    私も大学時代同環境で生活していたので、最初はタイトルに惹かれて何となく手にした本。でも、読んでみると単なる共感というレベルを超えて話が面白すぎる! 登場人物のキャラ設定と数々の事件を面白可笑しく表現する作者の才能に感服しました。
  • 【カラー版】アヘン王国潜入記
    すごい本だった。
    内容もさることながら、出版された後の社会的影響も高野さんの著作の中では群を抜いている。
    日本語で出版される前に英訳版が出版され、それが回り回ってビルマ語版が出版されるまでになる。しかも、政府要人たっての要請で。
    それだけ、本書の内容がディープで希少性があったということだ。
    前半はい...続きを読む
  • 幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―
    納豆って実はアジアやアフリカにもあるのか・・。原料の豆がそもそも大豆では無いということもあるのか。

    人類が豆類をどうやって加工し、食べてきたのかということも考えることができる。

    それにしても、納豆を探す旅が危険な探検の旅になる過程は文章を追うだけで緊迫感が伝わってくる。

    激変するアフリカの食文...続きを読む
  • ワセダ三畳青春記
    高野秀行の『ワセダ三畳半青春期』は何度も読み返したくなる。
    今回はプールに行く話が読みたくなって、再読した。
    日常を面白く書ける高野秀行は天才だと思う。
    探検しなくても面白い話を書けるのではないか?
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)
    人の見た事のない物や知らない事を求めて旅?冒険?いや、無謀な挑戦?に突き進んでいく著者のその大きな挑戦の合間に起こった細々した事件を書いたエッセイ。初デートに洞窟に行った話や、フランスで命の危機にあった話など、どれをとっても馬鹿馬鹿しくもスゴくもある抱腹絶倒のエッセイでした。
  • またやぶけの夕焼け
    表紙の先頭にいる少年の名は"カッチャン"、これはカッチャン軍団の冒険(遊び)の記録。幼少期をカッチャンと呼ばれて過ごした私はどうしたって自分の当時を重ねてしまう。贔屓目もあるだろうが面白い。少年時代は、宝物だ。
  • 西南シルクロードは密林に消える
    高野さんの紀行文は、信頼できる。
    現地の人たちとの交わり方が、素朴で率直で暖かいからだ。自分が実際に現地に足を運んで、その土地の人と話をしてみたい気持ちにさせられる。
    今回の旅で私の印象に残ったのはゾウ・リップとエピキュリ大尉の2人。
    今、ミャンマーは本当に大変な事態を迎えている。この本に書かれた旅...続きを読む
  • 怪獣記
    トルコ東部のワン湖で目撃されているUMA、”ジャナワール”の真偽を確認するため、現地に飛び、目撃者に取材を試み、湖周囲の村々を全て周り目撃情報を探し求め、その過程でイスラムやクルド人問題などにも遭遇しつつ、最終的には「いないんじゃね?」という結果に落ち着きそうになったその時! というノンフィクション...続きを読む
  • 幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―
    最高に面白い!
    え、アフリカにも納豆あるんだ!からの日本の納豆との共通点やら違いやら探していく過程がこれでもかというほど面白く書かれてます。
    読むともれなく納豆食べたくなる
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)
    納豆というと、よく、「なんで豆腐が“豆が腐った”で、納豆は“納豆”なんだろう?」と言われるが。
    それは、「納豆は、豆を藁苞に納めるから“納豆”」。
    「豆腐は“腐”が中国で四角く固めるという意味があるから“豆腐”」って聞いて、ずっとそれを信じてたんだけど……、
    そんな話、これっぽっちも出てこない。
    ...続きを読む
  • 腰痛探検家
    探検とは、未知なる秘境に行くことだけを指すのではなく、捉え方次第で何でも探検になるのだと認識させられる一冊。今回『腰痛』という地獄から生還するため、情報を集め、知り合いを頼り、色んな種類の病院や治療院に通い、完治を求め彷徨い歩くその姿はまさに探検。そして行く先々で全て違うことを言われさらに混迷を深め...続きを読む
  • ワセダ三畳青春記
    高野さんの文章は「粋」である。

    その時の情景や人の感情をメタで捉えてるから一人称でも客観的で分かりやすいし読者の心の声を先にツッコんでくれるのでクスってしてしまう。そして無駄な重複表現はなく端的でスマートである。

    なので野々村荘の中のトンチキな出来事をまるで天井から眺めているような気分になりワク...続きを読む