高野秀行のレビュー一覧

  • イラク水滸伝
    探検作家(?)の高野氏による、ティグリス・ユーフラテス流域の湿地帯探検紀行。イラク領内のため、治安の悪い中、そしてコロナ禍の中、氏が湿地帯で見聞したこと、そして考察が記されている。氏のすごいところは、「やりたいこと」は一つ明確であっても、状況に応じて好奇心旺盛に柔軟に(そして行き当たりばったりに)対...続きを読む
  • イラク水滸伝
    2023/10/26
    なんの計画もせずに、とりあえずやろうと思ったことはやってみるか...
    私もそのタイプではあるけど、それでいいのだ。
  • イラク水滸伝
    素晴らしいノンフィクション。是非多くの人に読んでもらいたい。こんな秘境がある事も知らなかったし、イラク自体全く知らないので、本当に現地に行ったような経験ができる。素晴らしい本。右から左まで知らない事ばかりの湿地帯に行って現地の人たちと本当に一体化している著者はすごい。感動した!
  • イラク水滸伝
    イラクの湿地帯の歴史・文化・生活が言語化されていて素晴らしかったです。シュメール人の頃から続く伝統が失われませんように。私もティグリス川とユーフラテス川のデルタに行ってみたい。
  • ワセダ三畳青春記
    '語学の天才まで1億光年'を読んで、すっかり、この著者の作風や破天荒な内容に魅了された。
    本作は、この著者の原点とも言うべき、早稲田で過ごした11年間の驚きの生活や、そこに下宿している奇妙な人々の記録である。探検部の後輩からの紹介で、実家からこの下宿に転がり込む。
    三畳一間で鍵はない。誰でも自由に出...続きを読む
  • イラク水滸伝
    ヤバイ国イラクという印象が変わり、この国の歴史に思いを馳せる。アフワールという湿地帯、水の民の生活に触れ、マンダ教徒やイラク料理、タラーデ(舟)作り、マーシュアラブ布のルーツ探しなど人脈に頼りながらの旅の記録。
    梁山泊に例えながらの描写が的確で分かりやすくユニークな人々だらけで面白かった
  • 西南シルクロードは密林に消える
    こんなに夢中で本を読んだのは久しぶりでした。
    圧倒的スケールで描く、ノンフィクション体験記

    ビザ無しで中国、ミャンマー、インドを現地(地元ゲリラ)の方と巡る冒険は、本当に読み応えがあった

    自分の中では、高野秀行さんの最高傑作だと思う
  • 間違う力
    雨の日に数時間で一気読みしてしまった。高野さんの人生体験、人生観、モットーといったものが展開されている。

    最初から奇人変人だったのかと思いきや、高校まではどこにでもいる品行方正な優等生。早稲田に入って周りの高い才能に気付いてこれと伍していくために奇襲作戦を常にとるようになったとか。そして行き着いた...続きを読む
  • イラク水滸伝
    久しぶりの高野節。
    私達からしたら秘境や聞いたことが無い場所でも、そこには住んでいる人がいて、生活を営んでいる当たり前のことに気づく。
    ただ、高野さんは欧米でも研究がされていない場所や、紛争のため鎖国されていて外国人が入ることが出来なかった土地へ行くので、私達からすると未知の世界になるのだ。

    気候...続きを読む
  • イラク水滸伝
    メソポタミア以前からの時間軸、テイグリス=ユーフラテス川の流れ、湿地帯の規模、降るような星空‥言葉も習慣も、日本に生まれ育った私にとっての「当たり前」や「常識」がまったく通用しない世界。これまで世界史の教科書で暗記したワードがポンポン出てくるし、史実なのか伝説なのか謎は謎をよび、頭の中は?と!マーク...続きを読む
  • イラク水滸伝
    刊行前から読みたい、とわくわくしていた本書。
    (ある程度、危険のある地域ではあるけれど)危険で未知なところをぐいぐい冒険していくというよりも、長期にわたってその地域に滞在し、地域の人たちになじんでいく中で、さまざまなことを調査していくスタイルの本。
    湿地帯の人々の暮らしや、マーシュアラブ布など、興味...続きを読む
  • アジア新聞屋台村
    最高。なんか、泣ける。

    高野秀行氏と言えば、いつも無茶苦茶なことに自ら突っ込んだり時に巻き込まれたりして大変な思いをしつつ、それを面白さに変換しながら、やりたいことをやって、したたかに生きる人だ。
    簡単に言えば、自由で柔軟な人。読者は、そこに憧れるんだと思う。ほんとうは私だってこんなふうに生きてみ...続きを読む
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)
    高野さん9冊目。
    短いものは4ページほどで、サクッと読めるエッセイ集。
    ムベンベの探検の合間にはこんなことがあったのかというものや、高野さんには珍しい直球の下ネタまで、高野さん自ら「バカ最長不倒距離」というだけある面白話が集められており笑いながら読めた。
  • イラク水滸伝
    書店で平積みにされているのを見て、思わず手に取ってしまいました。一度見たら頭から離れない表紙のインパクト通り、内容も凄まじくインパクトのあるものでした。

    『イラク』と言われると治安が悪い、よくわからない場所と思っていましたが、高野さんの書き振りが読者にとって非常に分かりやすい表現であったり、山田隊...続きを読む
  • イラク水滸伝
    いやもう、めちゃくちゃ面白かった。

    イラクの、その中でも湿地帯(アフワール)という知られざるエリアに限った話にも関わらず、高野式ブリコラージュ的探検譚の勢いに乗っかってとても面白く読んだ。

    恥ずかしながら、水滸伝を読んだこと無いので、登場人物たちの水滸伝例えがイメージ湧かないという残念さ…今度読...続きを読む
  • 西南シルクロードは密林に消える
    めちゃくちゃ面白い。
    自身の高野さんの著書4冊目だが、一番苦難を乗り越えて探検している感じがした。
    実際に生で交流しなければ書けない現地の人々の描写がいい。これが日本でくつろぎながら読むことができるなんてありがたいことだ。
    それにしても、今作でも『アヘン』でも思ったが、上梓されてしばらくたってから書...続きを読む
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    2023年39冊目。
    読書って、おもしろい。
    今悩んでいる事の答えに導くような言葉に出会える。

    「実るほど頭を垂れる稲穂かな」のことわざ。実るから謙虚にするのではなく、謙虚にするから実るのである。このことわざの本当の意味を知ることができた。

    「気づきをありがとう」…世の中というところは気づきに満...続きを読む
  • 語学の天才まで1億光年(集英社インターナショナル)
    奇抜なタイトル。この本を読んだ人から面白い、お勧めというコメントを受け、読み始めるが、本当に面白く、超絶人生そのものを感じた。
    著者のポリシーは「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」とあるが、まさにそれを実践している。そもそも語学に取り組み始めた目的が、辺境地帯で未...続きを読む
  • 幻獣ムベンベを追え
    一昨日に読み終わった『アヘン王国潜入記』が面白かったので、高野さんの著作を順に読んでいこうと手に取ったが、これも大当たりだった。
    未開の地ともいえるような場所で生活しよく病気にかからないな、かかってもよく生き延びられるなとCDPメンバーの生命力に感心してしまった笑
  • 西南シルクロードは密林に消える
    高野秀行さんの本は本当にすごい。
    ミャンマー北部、インドのナガランド州の少数民族ゲリラについての解像度が上がった。