水野和夫のレビュー一覧

  • 資本主義の終焉と歴史の危機
    文字通り、資本主義が勝利したわけではなく、今後崩壊していくことを描いた一冊。

    上位15%に富が集積し、先進国はその恩恵に授かってきたたが、発展途上国も同様に発達しつつある今後は厳しいということがよく分かった。
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く
    近現代の日本政治を語る上で非常に纏まった内容。
    伝えるべきメッセージが強くあると、ここまで分かりやすくなるものかと。
    今の安倍政治の何がオカシイのかが一気に理解できた。新自由主義の潮流は現代の特徴であると思うが、日本は日本独自の歩みで進んでいけばいいのに、、、と危惧をする。
    その結果が今回ウイルスの...続きを読む
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く
    「平成とは何だったのか」を二つの大いなる知性が語る本。平成を概観する事とは現在を理解することだと、本書を読み痛感した。
    小生はこの平成時代をリアルタイムで全て体験したが、本書が指摘しているような時代認識は持てなかった。なるほど時代は体験だけでは理解出来ないものだ。著者お二人の知性に感嘆する。
    山口先...続きを読む
  • 資本主義の終焉と歴史の危機
    ☆本書のメッセージ
    利子率が0に近いことは、資本主義システムの終焉を意味する。持続可能なkとを目的としたシステムの開発を目指すべきだ

    ●読んだきっかけ
    資本主義に限界を感じている先輩に説明されて

    ●本の概要
    資本主義という仕組みがいつから始まったのか、それを利子率を中心に紐解いていく。歴史の流れ...続きを読む
  • 資本主義の終焉と歴史の危機
    ゼロ成長すら難しくなったゼロ金利時代の処方箋案。マネタリストの金融緩和が世界経済の前に何の意味も無かったように、この案も世界経済にがんじがらめになった中で効果はあるのだろうか?
  • 資本主義の終焉と歴史の危機
    「資本主義」というシステムは終わりを迎えつつある。その一端の表れが、ゼロ金利という現象。「成長」、「自己増殖」を前提とする「資本主義」の時代はやがて終わる。次に来るのはどんなシステムなのか?それはまだ誰にも分からない。
    ジャック・アタリ、ミニマリズム、禅名などとも絡めて考えたい、鋭い考察。面白い。
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講
    さすが『物欲なき世界』を書いた菅付さんのキュレーション。VUCA時代を生き抜くための最新かつ普遍的な思想をもつ各界のイノベーターたちの言葉はすごくしっくりくる。

    テーマ偏らず、幅広い教養の基礎を身につけることかでき、ここから深掘りしていくことが、これからの時代を賢く楽しく生き抜く近道だと思う。
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか
    資本主義の定義、歴史、現代での位置付け
    ・長い16世紀
    利子、法人の概念の発展と宗教の役割(キリスト教の抵抗)
    法人の概念により複数世代に渡る永続的な投資が可能に→イギリスの海洋権益拡大
    スペインが陸を支配しようとしたのに対してイギリスは海(貿易)を支配→資本主義的支配
    中国の明も航海を行ったが資本...続きを読む
  • 超マクロ展望 世界経済の真実
    資本主義経済について、経済学者と国際関係学者との対談をまとめたもの。現在の資本主義体制は、マクロ的に転換点にあり、金融緩和(ゼロ金利政策)を継続してもデフレ脱却はできないことを中心に、説得力ある発言が多かった。わかりやすい。
    「新興国の台頭によって、エネルギーをタダ同然で手に入れることを前提になり...続きを読む
  • 超マクロ展望 世界経済の真実
    現在の日本の経済状況(主にデフレ)を考えるときに、今までのパターンのひとつと考える流れと、まったくあたらしいパターンと考える流れがあるが、この本は後者。資本主義の形がかなり変わってきていているので、この100年単位の考え方では通用しないというもの。
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    経済の専門家による、資本主義について述べたもの。資本主義は資本の増加により成り立っており、経済規模が膨張することによって万民に富が行き渡り、それによって民主主義も成り立つ。今後、フロンティアがなくなり資本が増えない状況では、資本主義は成り立たないため、閉じた社会へと変革が必要だと著者は述べている。ピ...続きを読む
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    資本主義は蒐集する。フロンティアが存在した時代は蒐集することで資本主義の拡大は担保されたが、フロンティアが存在しない現在においては勝手の帝国主義がひとつの生き方である。EUは陸の帝国を目指している。
    金利は自分の使える金を預ける事に対するプレミアムであるのでゼロ金利は投資にプレミアムがつかないと言う...続きを読む
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    「より遠く、より速く」周辺へ拡大を続けることで維持されてきた資本主義というシステム。だが、もはやすでに拡大の余地は残されておらず。経済的な成長は望めない。それに抗おうと金利を下げても、投資先がないのだから、効果は低く、せいぜいが短期間の延命策にすぎない。これからは、拡大ではなく閉じていくしかない。そ...続きを読む
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    近未来をさぐる最後は、エコノミスト水野和夫さんの最新刊。近代資本主義の終焉を見通し、そこからゼロ成長の「地域帝国」へと進んでいくという大胆に思える予測ですが、未来を定常型社会としてとらえるというのは広井良典さんにも見られる発想であり、これが経済学の分野からも提唱されるのは、一考に値します。
    ただし、...続きを読む
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか
    チャーチル『資本主義は最悪のシステムだが、これ以上のものはない』
    限界収益低減の法則、 数を重ねると満足度が下がる。→満足度のシェアをすれば、解決するのでは?パイをどんどん大きくすればよいのでは?

    サモア  最後通帳ゲームは3割を切ると拒否されやすい。 利子率革命 ウェストファリア条約 三十年戦争...続きを読む
  • 株式会社の終焉
    今日は水野和夫先生の「株式会社の終焉」。なかなかの力作ですが(お前が言うなよ~って怒られそう)、全部は紹介しきれませんので、最後の方をちょちょっと詳述します。

    まず1000兆円の国・地方の借金だが、ストックとしての800兆円にも及ぶ国債をこれ以上増やさないことだ。

    そのためには毎年のフローとして...続きを読む
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    閉じてゆく帝国、定常状態を目指す、そうしたコンセプトには強く共感する。
    そして、読みながら頭に浮かんだのは、梅棹忠夫の文明の生態史観に描かれた4つの帝国である。
    そして、日本はその帝国のいずれにも属さない。
    4つの帝国が陸の帝国であり、日本は海の国である。
    では、海の国日本は誰と手を組んで閉じた帝国...続きを読む
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    コンビニ 日本全国で5.5万 一店舗当たり962世帯
    7-11 一日平均客数 1057 (2016/2)
    これ以上増やすと既存店の顧客を食い合う

    最低金利国 オランダ、イギリス、アメリカ、日本

    利子率は、実物経済で利潤率と近似値を示すため、いくら追加の資本を投下しても、高い利潤を挙げることのでき...続きを読む
  • 株式会社の終焉
    ★★★2017年6月レビュー★★★


    我々は歴史の転換点に立っている、と筆者はいう。かつては「株価」と「利子率」は景気の体温計ではなくなっている。急速に力を持ちはじめた「資本帝国」。


    勤労からはお金を得られず、株などの資産からでなければ、お金を得られない時代。企業は人件費をカットし、利益を確保...続きを読む
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    次々に著書を著していく水野和夫の近著。「より遠く、より速く、より合理的に」という近代の理念と「より多く」という資本主義の時代は終わったという前著に続いて、「より近く、よりゆっくり、より寛容に」というスローガンを掲げてポスト近代を手探りでも俯瞰しようとする意欲作。