三田誠広のレビュー一覧

  • いちご同盟
    進路や恋愛の悩みで一杯一杯になる学生時代の辛さを軽やかに書いている本。中学生から高校生に読むことを強く勧める一冊
  • いちご同盟
    中学3年生の北沢良一は、幼い頃からピアノを習っていたが、自分の進路を決めかね、もやもやとした毎日を過ごしていた。そして、自殺した小学校5年生の少年のニュースについて、彼は度々考えるようになり、少年の自殺した現場を訪れる。
    そんなある日、良一は、同級生の野球少年、徹也の頼みで、重い病気を患った同い年の...続きを読む
  • いちご同盟
    ちょうど鳥肌が立ったタイミングで終わり、終わり方いかついと思った。
    タイトルはあまり気に入らないけど、内容はほとんど主人公の胸の内の言葉で進むのに飽きなくて良かった。
  • 永遠の放課後
    流れるように読んだ。
    ドロドロ展開はなく、、
    3章の終わり、紗枝が不意にぼくの腕をつかんだシーン。
    全てがここに詰まっていたと思う。
    永遠の放課後の名の通り、青春時代を共にした人たちとは永遠にあの頃の気持ちのままでいられたらいいな、そういうもんなんだろうなと思った。
    でも2人が社会貢献で海外が〜って...続きを読む
  • いちご同盟
    思春期の心が、丁寧に優しく描かれている。まるで自分がそこにいるかの様に思えた。
    うまく言葉で言い表すことができないが、友情といえ単語一つにおさまる話ではなく、それぞれの気持ちがバランスをとって話が展開していく。
    主人公の北沢が、ベートーヴェンの田園を弾くシーンは、本当に音楽を理解し、殻を破ったんだな...続きを読む
  • いちご同盟
    中学生の息子に勧められて読んだ一冊。
    主人公の環境は、こんなにお互いに無関心すぎる家族があるんだろうかとさびしくなってしまった。自殺にどうしても目が向いてしまう感覚、いちご同盟の意味、直美との出会いでその後も生きていこうと強く思えたこと、良い読後感だった。
  • いちご同盟
     直美の病気が悪化し、死んでしまうと分かったのにその死を悲しむのではなく、直美のおかげで互いに繋がれたという考え方が美しいと思った。
  • 夫婦って何? 「おふたり様」の老後
    実際にこの年代になって、常々感じていることが言語化されていて、「そうそう!それそれ!」と思いながら読んだ。
    あまりにも自分の気持ちを代弁してくれているので、不覚にも新書を読んで泣いてしまった。
    15年ほど前に書かれているので、少し古いな、と感じる部分もあったが、定年を迎えた夫婦が共に、心も身体も健や...続きを読む
  • いちご同盟
    勧められて読みました。15歳の頃に読むべきだと思いました。

    野球やピアノや相撲などの描写が私の頭では単語を収集することだけで精一杯であまりイメージがわかなかった。
    直美の死に方はあまりにも残酷で、ただただ可哀想、と思った。こういう病気の作品で、自分は真っ先に"生き物の死は必ず起こることだから仕方な...続きを読む
  • いちご同盟
    3/13
    私と年齢が近い登場人物達だったが、かなり大人な作品だったように思う。恋愛や生死について、派手な言葉を使わない表現が印象的。おそらく、もっと大人になって読むとより気持ちがわかるのかもしれない。
  • 僕って何
    この時代も今も、若者は思うのだ、僕って何。
    あれから30年、オジサンも思う、俺って何。
    でも女性は若者も中年も、今も昔も、精神的に大人な強さを感じます。
  • 僕って何
    2020/07/26
    いちご同盟とかがよく読書キャンペーンで取り扱われていることが多い三田さんの本です。初版が発行されたのが、確認したら1980年で、自分が生まれてすらいないじゃん!という感じです。案の定、この小説の主人公の生活の中心になっていったのは学生運動。歴史の授業とかニュースの特集とかでしか...続きを読む
  • 阿修羅の西行
    西行の生涯を、歴史的事実にとらわれず、ファンタジーとして描き切っている。西行、後白河院、平清盛、源頼朝ら時代や宗教観を交えて、見事に表現している。
    宗教的、時代背景が、今様や和歌として、ぞくぞくするくらいに、心に響く。
  • 道鏡 悪業は仏道の精華なり
    以前に読んだ、三田誠広の本が面白かったので、こちらも読んでみました。
    題材としては実在の人物を扱っていますが、フィクションの部分も多分にあるのだろうな、と思いながら、読み進めました。

    とはいえ、ポイントとなるところは、史実を押さえているはずなので、これはこれで、歴史の一つの解釈として成り立って...続きを読む
  • 春のソナタ
    2019/8/10
    いちご同盟とか永遠の放課後の内容をあまり深く思い出せないので、今度もう一度読んでみようかなと思いますが、春のソナタはサブタイトルに純愛編とあるけど、結構主人公の直樹は重い一面に直面しているような気がします。
    もしかしたら色々と葛藤して自分について考えることが青春であり、純愛なのか...続きを読む
  • 十七歳で考えたこと
    この本を購入したのは、大学1年生の時
    年は、著者が描いた世代と同じくらいだったのではないかと思う。

    著者の自伝的エッセイ

    高校生時代に、1年、東京拒否をした経験を持つ著者、
    当時を振り返りながら、その時の、想い、感情、状況、孤独とやりきれなさを書き下ろした1冊

    自分の高校生時代を思い出しながら...続きを読む
  • 謎の空海 誰もがわかる空海入門
    名前はよく知っているのに、実はあんまり良く知らない人物って多いですよね。そんなわけで、今度は空海について書かれた本を読んでみました。

    空海という人が、いかに飛び抜けた人であったのかが分かる本でした。空海の足跡だけではなく、当時の政治や宗教や、そして日本における仏教についてもざっと知ることができて、...続きを読む
  • 一冊でわかる! 「仏教」って何?
    なんかよくわからないというか、
    仏教が魅力的に思えなかった。
    力作であることは間違いないんだけど・・・

    単行本で出してほしかった。
    というのも、分量を増やせば、
    もっとわかりやすかったように思うので。
  • 春のソナタ
    裏表紙にあった「青春小説」の文字に期待して手に取ったけど、フタを開けてみたらいろいろと達観した17歳の高校生がいずれ自分も踏み込まなければならない大人の世界をかいま見るという、なかなかに壮絶なんだけどもどこかスッキリという、不思議な作品だった。
    文章は淡々としているようで情景や心の機微が濃厚に伝わっ...続きを読む
  • 実存と構造
    20世紀文学を実存と構造という概念で読み取いている。選ばれたのが大江健三郎と中上健次だ。大江健三郎は実存主義文学の旗手である。その彼が万延元年のフットボールでは構造主義を取り入れているという解説はなるほどと思えるほど鮮やかな解説だ。同時に中上健次の文学作品を解析して実はこういう構造となっているのだと...続きを読む