折原一のレビュー一覧

  • 双生児
    自分と全く同じ顔をした女性。さらに、手元に届いた自分と同じ顔が載った探し人のチラシ。この舞台設定だけで、絶対に面白いと確信できる小説。
    っていうか、実際に面白かった。
    二人の主人公+過去を行きつ戻りつしている複雑な物語なのに、一気読みしてしまった。
  • 倒錯のロンド 完成版
    ビックリした!なんで主人公の話もっと聞いてあげないのって思いながら読んでた。そういうことだったのね!
    正直エピローグ(つづき)はなくても十分楽しめたけど、ここでは折原さんが自分で本作品の評価を書いているということになる?まさにそこに書いてある評価の内容で本作の賛否が分かれているんだろうなぁ。客観的に...続きを読む
  • 異人たちの館
    これはまたすごい作品を読んでしまいました。
    ストーリーは単純で、1年前に富士の樹海で行方不明になった作家志望の青年の伝記を、彼の母親の依頼で書くことになったゴーストライターが取材をしていくにつれ、徐々に明らかになる青年の周囲にある過去の闇と、ライター自身が巻き込まれていく現在が混じり合い…。
    あれ?...続きを読む
  • 倒錯のロンド 完成版
    どんでん返しの名作の1つといわれる作品。
    読んでいるときは、山本視点が「手記」となっていたためこっちに何かしらのトリックが隠されているのかと思っていたら、まさかの白鳥翔に仕掛けが施されていたとは思わなかった。まず最初に山本安雄が白鳥翔が既にデビューしている作家を新人作家と勘違いし、その小説の写しを作...続きを読む
  • 灰色の仮面
     昭和の香りがぷんぷんするレトロなミステリ。真犯人は誰なのか気になって一気に読んでしまった。昭和って適当すぎないか?と笑えてしまうほど、個人情報の管理や主人公が自ら暴行魔を捕らえようと思う心理、終わり方など、現代の感覚では考えられない(しかしそこが面白い)。暴行魔は誰なんだろう、とワクワクしていたの...続きを読む
  • 水の殺人者
     著者初読み。〇〇者シリーズをちまちま集めて積読を充実させている最中だが、お試しでシリーズ外を読んでみた。携帯は普及しておらず、個人情報もバンバン入手できる平成初期が舞台だが、現代でも楽しんで読めた。あり得ない展開の連続だが、殺人者は誰なのか、殺人リストの人物たちのつながりなど謎が気になり一気読み。...続きを読む
  • 双生児
    継母と二人で暮らすのが嫌で、家出をしようと思っていた高城有美は、合コンで男性と知り合い、恋仲になります。
    有美は何者かに誘拐されて監禁されます。
    有美は、妊娠していて二人の娘を産みます。

    産んだ一人目の娘は中西家の養女になり、中西安奈として育てられます。
    もう一人はひまわり園にもらわれ、羽生さつき...続きを読む
  • 倒錯のロンド 完成版
    叙述トリックミステリーとして何度か紹介されていてずっと気になっていた作品。
    面白かったけど再読はないかな。。
    叙述トリックの作品として、オチが「精神疾患持ち」「夢落ち」などはちょっとがっかりしてしまうためあまり好みではなく。。
    完成版ならでは?の現実ともリンクしている構造は面白かった。

    -----...続きを読む
  • 冤罪者
    信用と信頼の折原一長編はやはり面白い。保証制度濃厚なので、この600Pを超えるぶ厚い作品でも躊躇せず手に取ることが出来るし、やはりあっという間に読み終えてしまった。

    連続婦女暴行殺人事件。被害者は真夜中開けっ放しの窓から侵入され陵辱された後、顔と足にガソリンを撒かれ火を放たれる。その容疑者として捕...続きを読む
  • 倒錯のロンド 完成版
    衝撃の事実を突きつけられて終わるかと思ったら、そこから2回ほどの「まさか」が折り重なった。
    自分自身、今読んでるものは何なのかわからなくなっていき、まさに登場人物の倒錯のロンドに自分も巻き込まれていくような不思議な感覚があった。

    しかし、トリックとしては少し強引な感じが否めず、『葉桜の季節に君を想...続きを読む
  • 漂流者
    期待してた「者」シリーズとちょっと違った印象だった。早々に叙述トリックが見えてしまったからそう感じたのかな。

    とはいえ水が怖くて閉所恐怖症の私には十分怖いお話でした。
  • 沈黙の教室
    燃え尽きた。。。
    どんどん増えていく謎の把握に神経を使い、叙述トリックか?と読み返し、先生、こんな名前だっけ?と読み返し、全てが明らかになるころには、疲れ切ってしまった。
    合掌。
  • 失踪者
    弓子が最初に少年Aの家に独りで行ってしまったときの、独りになる無理矢理さと偶然さにその状況にさせるには周辺のこのキャラが少年Aだからだなと思いついてしまうので、そこはなんとかしてほしかった。

    折原作品のラスト直前までの緊張感は好きだけど、ラストの種明かし部分のコメディ感はテンション低くなるんだよね...続きを読む
  • 倒錯のロンド 完成版

    迷路のような本

    読んでいるうちに何が何だかわからなくなって、迷路に迷い込んだような感覚に陥り、
    前のページに戻ったり、なんとかラストに辿り着いたという感じです。
    疲れた。
    面白いという感想に素直に辿り着けない。
    少し時間が経ってからもう一度読もうかなと思うけれど、
    今すぐはもう、ちょっと無理。
    この本自...続きを読む
  • 冤罪者
    結構異質な状況のキャラがいて、何年もやり取りが続いているというところで何かあるなと思わせてしまうのは良くなかった。

    で、一夜を共にした女性とくればその理由に思い当たるので、あーこのキャラの正体があれだねと思わせてしまうのはあまり良くなかったかな。

    それでもなかなか読ませてくれる。

    正直な話、実...続きを読む
  • ポストカプセル
    遅れて届く手紙が巻き起こすそれぞれの事件というか錯誤がそれぞれの手紙と共に描かれます。

    プロポーズの手紙から、ストーカー、遺書、礼状から脅迫状まで15年たってから届けられる。

    さて、それを受け取った主人公たちの人生にどのような変化が?

    もうそれぞれがそれぞれだし、このマンション悪いやつしか住ん...続きを読む
  • 倒錯のロンド 完成版
    折原一さん「異人の館」に続いて2作品目でした。

    やはりこの方は叙述トリックに非常に長けていますね(何様だ笑)
    読みながら違和感を感じつつ、終盤の解説を読んでスッキリしました。

    まさか主人公が最初から狂っていたとは思いませんよね笑
    道尾秀介さんの「向日葵の咲かない夏」を思い出しました笑

    そして最...続きを読む
  • 異人たちの館
    最初のページから叙述トリックが使われていたとは恐れ入りました。

    物語の序盤から伏線を忍ばせ、途中に何度か挟まるモノローグ。このモノローグにもやられました!

    終盤の怒涛の伏線回収、真実解明は気持ちの良いものでした。

    島崎が死んでしまったのが悲しい。
  • 異人たちの館
    期待していなかっただけに面白かった。かなり凝っていると思った(年譜、インタビュー、小説中小説、モノローグの組合せ)
    失踪した息子の伝記を作り、自費出版したいというスタート自体非現実的と思ったが、請け負ったゴーストライターの島崎とその息子の小松原淳、その二人の両母親(メインは小松原の方だが···)、小...続きを読む
  • 死仮面
    現実・幻想・虚像なのか、現在・過去なのか、入り乱れる感じが面白い。最後はどうなるのか、ハラハラしながら読んだ。不安、緊張感に包まれ一気読み。