折原一のレビュー一覧

  • 漂流者
    アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』やニコラス・ブレイク『野獣死すべし』を思わせる展開。というか、明らかに2作品を意識しているかもしれない。
    こういう海洋復讐ミステリはいいですなあ。それにしても、太平洋を漂流する描写が迫真的でこわい。夏に読んだら最適かも。
  • 沈黙の教室
    折原の最高傑作ではないが、10本指には間違いなく入る傑作である。同窓会物や怖い学園ものが好きな人にはお勧め。「恐怖新聞」がこわい。気に入ったら、続編の『暗闇の教室』を読むことをお勧めしたい。
  • 黙の部屋
    石田黙の妖しい絵に魅せられた。これは謎の画家、石田黙を紹介するためのミステリーですね。美術界の裏側なども興味深く読めた。小説であり、美術書(石田黙作品集)でもある不思議な本。
  • 行方不明者
    世田谷一家殺人事件と岡山の一家失踪事件を使っているようだ。モデルになった事件を想像しながら読むのが「者」シリーズの楽しみ。なかなかよくできた話だった。結末の意外性もグッド。
  • 天井男の奇想 倒錯のオブジェ
    「倒錯」シリーズの姉妹編。東十条というところはたいへんなところですね。天井男という発想が秀逸。『螺旋館の奇想』も同じシリーズ。おもしろい。
  • 螺旋館の奇想
    「倒錯」シリーズの番外編。同じ登場人物が出てくるので、その意味でもおもしろい。どんでん返しの連続。満足である。
  • 水の殺人者
    も~またもやまんまと騙されました。こうかな?こうかな?と推理して騙されまいと頑張ったんですが。完敗です。
  • 沈黙者
    はやく犯人を知りたい一心で読み進めました。

    読み終わったあとには、あぁ〜そうだったのかぁと感嘆させられる仕掛けが満載です。

    結果を知ると、折原さんの頭の良さを垣間見れるというかなんというか、私なんかじゃ到底考えつかないトリックだなぁと思いました。

    この犯人がわかったら本当にすごいなぁと思います...続きを読む
  • 誘拐者
    産院から一人の女の赤ちゃんが誘拐された。ここから連鎖して起こる事件。この赤ちゃんの穴埋めというべき誘拐と殺人事件が起こり続ける。盗まれた赤ちゃんの穴埋めとして届けられた女の子は実は刑務所で出産されて養子に出された子供だった。この子が誘拐されて届けられていた。その子の狂気の母が子供を取り戻すべく殺人を...続きを読む
  • 失踪者
    15年前に起きた3人の女性失踪事件、そして浮かび上がった容疑者「少年A」。再び起きた3人の女性失踪事件、再び容疑者になったかつての「少年A」と新たな「少年A」。少年Aの正体は分かりやすいかな(笑)しかし15年前の事件の真相は良かった(笑)折原一は読者を騙そうとして罠が色々はってあるけど、たまにその罠...続きを読む
  • 黙の部屋
    黒と白の中に鮮やかな色が際立つ「石田黙」という画家の絵。
    見ていると心拍数が上がる。
    心の中の不安が浮き彫りになるようだ。
    それなのに、一度触れたら二度と離れられないような魅力がある。

    初めて聞く画家の名前に、実在するのかインターネットで検索してみた。

    どこまでが本当でどこが虚構なのか、真実を知...続きを読む
  • 沈黙者
    絶対に面白い。最後まで読んでも、あれ??ともう一度、復習するように、読み返して・・ああ。そうなんだ。あぁ、なるほどぉ。折原さんの作品は、そこが楽しい。最後の佐野洋さんの解説と、さらには、それに答える折原さんの手紙が載っているが。それも、興味深い。事実は小説より奇なり・・って、確かに。2007.6
  • 101号室の女
    ミステリー短編。全9話。


    いいよ、いいよ、折原一!!叙述トリック最高!!なんともおどろおどろしい話も好きだし、どんでん返しっぷりも圧巻。

  • 沈黙者
    同じ町で同じ人物が第一発見者となる殺人事件が起きる。
    片方の殺人事件で奇跡的に一人生き残った娘と、第一発見者が犯人探しを…
    それに絡んで、万引きした少年が名前を言わなかったせいで実刑を受けることに。
    二つの殺人事件につながりはあるのか。
    万引き犯の正体は…
    ラストに明かされる殺人事件の犯人と投獄され...続きを読む
  • 失踪者
    『冤罪者』→『失踪者』→『沈黙者』とお読みください!
    どんなに見破ろうとしても折原氏の叙述トリックは見破れない!
  • チェーンレター
    ホラーものにしては全体の流れもオチもキレイにまとまっていて面白かったデス
    (2004/3/30(火))
  • 異人たちの館
    総合評価は4としましたが、読みやすさ(読み進めやすさ)は3です。かと言って文章とかミステリ的に難解では決してなく、簡単な文章なのですがスラスラ読めず、集中力が切れがちになります。同じようにちょっと影のある日常がかかれている作品でも、例えば島田荘司氏などは何故かスラスラ読めて止まらなくなります。何が違...続きを読む
  • 傍聴者
    「結婚することになった。彼女と一緒に田舎に帰って母親に報告する」
    友人からの連絡の直後、その友人は練炭自殺をした。
    不信に思った池尻は、友人の母親からの依頼もあり、“彼女”を探し始める。
    その彼女「花音(かのん)」に騙され、自殺を装った殺人ではないか?との疑いが出てくる。

    花音の裁判を傍聴する4人...続きを読む
  • グランドマンション
    ☆3.8

    グランドマンション一番館には様々な人が住んでいる。
    そこではトラブルが起こることもままあって……

    流石、折原一。
    こういうことかなと考えながら読んでも、いつでも予想の上を軽々と行ってくれるので、こちらとしても気持ちよく騙される。
    登場人物たちは、ちょっとこの人近所にいたらイヤ〜!と...続きを読む
  • グッドナイト
    著者久々の2冊目。必然か偶然か眠りに支障をきたした人達が集うアパート、メゾン・ソレイユを舞台にした連作短編集。前回読んだのが「グランドマンション」、何だろう?著者のお部屋別オムニバスな作品に惹き付けられている感があるwww「デストラップ」が自分の中で一番面白く盛り上がった話であったが、「髑髏枕」や「...続きを読む