池内紀のレビュー一覧
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1940年生まれ、独文学者、エッセイスト。タイトルが少しダサいですが、池内さんが、70歳の時、「こういうことはこれまでなかった」「これぞ年寄りの特徴」とか、日々、気がついたことを記録するための、「自分の観察手帳」をつくりそのタイトルがこれだっんだそうです。何歳まで生きるか想定しにくいので、とりあえず...続きを読むPosted by ブクログ
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カフカというと奇妙な作品の「あらすじ」や「要約」は知っている。
何か後ろ向きの人生という印象が強い。だがその人生の内容は、逃げ・回避・躊躇・取り消しと、後ろ向きというよりも単なる逃避なのかも。Posted by ブクログ -
ドイツ文学者である著者が、ご自身の事を絡めて老いについてお書きになっています
誰にでもやって来る老いを心構えとともに考えを述べてらっしゃいます
確かに著者の様にお金にも心にも余裕を持ってトシヨリライフを楽しめるなら老いも楽しみに思える一冊ですPosted by ブクログ -
東京以外の著者の旅行エッセイも読んでいるが、この作品は東京の居住者が一泊して東京を散策するというユニークなもので興味深く読了した。著者は東京大学のドイツ文学の教授という経歴のためか、文章が論理的であり、しかも簡潔な文体で、私自身、氏の文章を参考にさせて頂いている。近年はこれらの新作が発表されておらず...続きを読む
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人生の先輩方たちの生き方を学ばせてもらうのも好きですね。「あ。。そういう感じになるのか?」的な学びがあった時は、嬉しい。
最近、日増しに時間の流れが速くなってきているので、どんどん学んでいき、「あの時、あれをしておくんだった・・」というような思いは少なくしていきたい。
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幼い人生の始まり。最初の一歩が行く末をそれとなく暗示している。(はじめに―こどもといういきもの)より抜粋。
手塚治虫、向田邦子、幸田文、野坂昭如、他それぞれの幼少期を資料や回想などを交えて語られた短篇集。
手塚治虫のペンネームに纏わるエピソード、向田邦子の『父の詫び状』など興味深い。Posted by ブクログ -
年寄りになるというより誰もがなってしまうのだが。自分はまだまだ若いと思い込みたいが、年を取れば年寄りになるのだ。認めることが大事なのだ。Posted by ブクログ
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世紀末から戦間期にかけてヴィーンで活躍した批評家、カール・クラウスの生涯をたどる一冊。雑誌『炬火』を軸として、何者にもとらわれない自由な言論活動を広げたクラウスの生涯が、彼の印象的な言葉とともに、分かりやすく叙述されている。Posted by ブクログ
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『蜘蛛の巣』
1923年に書かれた本作は、既にナチの脅威を的確に予知しています。ロートは予言者であり、シャーマン。アル中ゆえでしょうか。もしくは時代を感じとる神経過敏さがアル中へと繋がったのでしょうか。またこれがウィーンで新聞連載だったというのが凄い。
ヨーゼフ・ロートの何が凄いかまとめると、
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