渡辺淳一のレビュー一覧

  • 鈍感力
    さらりと読めるエッセイ。視点がユニーク。鈍感であることの効能をいろんなシチュエーションで語っている。
  • 流氷への旅
    古い小説ではあるけれど、真夏に流氷の話を読むのもなかなかおつなものだろうと思ったけれど、主人公の狂った恋に落ちた話はまさに熱かったw
    古臭い設定ではあるものの、古いからこそこうでないとって思いながら読める。今の若い人のはついてこれないだろうなぁと思いながら懐かしさ半分もあって面白く読んだ
    女こうあり...続きを読む
  • 女優

    なるほど

    この小説によって松井須磨子のことがよく分かりました。男女のことも渡辺淳一氏ならではの思いがよく表れていると思います。
  • 夫というもの
    渡辺淳一版の『話を聞かない男 地図が読めない女』のような?内容も、かなり男性目線からの記述なので、女性からすると面白く思われない内容が多いかもしれない。
    男性目線からの正直な語り口がなかなか面白いエッセイ集。
  • 桐に赤い花が咲く
    渡辺淳一が推理小説を書くなんて意外性があり。
    医者という視点がよく生きている。
    桑島という勘で事件を解決するという古典的な捜査手法。
    若手刑事の和泉がパートナー。
    この和泉は、あまり役割を果たしていると言えない。
    桑島が ゴルフの練習に行って、骨にひびが入る
    という導入部が おもしろい。

    局部をメ...続きを読む
  • エ・アロール それがどうしたの
    読み始めて半年以上(笑)やっと読み終えました

    実は作者の作品を何度かチャレンジしながらも挫折していたのですが、これは楽しめました

    高級高齢者施設で起こる様々な問題
    とりわけ高齢者の恋愛や性について

    まだ、その年齢に達していない私は
    やはり高齢になれば身体的にも精神的にも
    そういった事とは無縁だ...続きを読む
  • 仁術先生
    時代背景が古いが面白い。大学病院のDrが小さな町の開業医となった。いろいろな病気で悩んでいる人に、病気を看るだけでなく、その人の人間的な部分を基本に診療やアドバイスしているので、温かみがあって読んでいても心が温まる話が多かったです。短編なので、サクサク読めました。
  • 仁術先生
    大学病院を辞め東京下町に移ってきた円城寺先生と、下町の患者たちの人情味溢れる日々の往診の話。
    浅田次郎とか好きな人なら気にいるだろうな、な世界観を背景に、「エロ」と医学の知識を絶妙なバランスで絡めて話が展開するあたりがこの作者の技術力なんだろうなあ。男女の性がテーマの話ばかりなのに、変ないやらしさが...続きを読む
  • 流氷への旅
    美沙は少しワガママでなかなか積極的だ。紙谷は静かなに研究者であり、みんなからの信頼も厚く、そんなところに美沙は惚れたのか
    杏子がちょっとかわいそうかな
  • シャトウ ルージュ
    時系列は逆だけど、フィフティシェイズの男性目線版のような。
    性愛がテーマだと、描写の上手い下手や好き嫌いではなく、どちらの性目線で描かれているかで読んだ後の違和感が違う。
  • 愛の流刑地(下)
    新しい言葉を作ろうとしている印象が強く、作品そのものは面白いのに、なんとも堅苦しい感じのする作品です。
    ある意味背伸びをしすぎている感じがして、馴染み辛いものがあります。
    作品そのものを楽しむには作者が主張しすぎていて、あぁ、今私は小説を読んでいるんだなぁって。
    ある意味サイレント映画のような印象の...続きを読む
  • 失楽園(下)
    書き方によっては下品な官能小説だが、登場人物の品の良さも相俟って大人の色気を持つ、妖艶な芸術作品として昇華されている。阿部サダや有島武郎を引用しながら、物語りを終える。

    人の一生とは何か。生物としての快楽中枢に素直に従い、人生を飾る哲学や倫理観でもって、行為に観念的なストーリー性を持たせる。行為は...続きを読む
  • 失楽園(上)
    溺れるほど、自らの日常を破壊する程に堕ちていく二人。男女の恋愛における絶頂期には、このような状況が訪れる。しかし、それとは異なるのは、この恋愛が、世間一般からは許されぬ、不倫だからである。

    学生時代、講義を受けず、朝から晩まで恋人と情事に耽り、このままで大丈夫だろうかと不安になる感覚。堕ちるだけ堕...続きを読む
  • 仁術先生
    久しぶりに渡辺淳一さんの本を読みました。自分の知らない医学の世界に入っていけるこの種の題材は大好きです。
    地位や名声よりも目の前の患者さんにどれだけ素直に向き合うかをそのまま表現したような内容でした。
    自分の仕事に照らして、こうありたいと思える話に心が洗われました。また渡辺さんの本を読んでみたくなり...続きを読む
  • 鈍感力
    体調面でも鈍感になれたらいいが、まずは精神的に鈍感になる必要があるのかもしれない。鈍感になる必要性は感じたが、具体的にどうすればいいかまではちょっとつかめなかった。そこは自分で考えるべきところなのかも。
  • 鈍感力
    読みやすくて面白かった。
    鈍感力って、ストレスフリーに生きて行くには大事なことだなーとしみじみ実感。
    10代20代のころはナイーブすぎて、色んなことに【気付きすぎてしまい】生きづらかったけど、
    30代になって楽になった。
    鈍感力を身に付けたからかもしれない。
    まだまだ、些細なことに動揺してしまうイラ...続きを読む
  • 鈍感力
    気楽に読める1冊。自分では自覚が無かったが、結構鈍感力があることに気付いた。でもやっぱり病気で死ぬんだろうな…
  • 遠き落日 下
    後年の野口は黄熱病の発見を急ぐあまり、手痛いミスをしてしまった。当時の科学技術では見ることができないウイルスによるものが黄熱病の原因であったが、それをスピロヘーマと間違えてしまったのだ。その失敗が後を引き後悔が残ることとなったが、もし現在に彼が生きていたならばどのような業績を残していたのか非常に興味...続きを読む
  • 遠き落日 上
    良くも悪くも野口英世の人物像の印象を変えられた一冊だった。教えられてきた野口英世は美談ばかりだったが、この本を読んだ後では努力はものすごいが金遣いの荒く、偏屈屋であるイメージしかない。ただしそれでも野口が当時の日本人医者の業績としては目を見張るものがあり、葛藤に常に打ち勝っていた力強さを感じられた。
  • 失楽園(下)
    たまに出てくる渡辺淳一のうまい表現。

    主人公が仕事を辞めて、何も目的なく過ごしている時間の書き方。
    駅へと向かうサラリーマンの列を見て、とやかくいっても
    あの列につながって会社へ行く限り、一日の生活と家族の安泰が
    保障される、という表現。うまい。

    読めば読むほど、死に逃げる凛子はしょうもない女性...続きを読む