河合隼雄のレビュー一覧

  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく
    日本におけるユング心理学の権威である河合隼雄さんと村上春樹さんの対談集。村上春樹さんの「約束された場所で (underground2)」の最後にも少し対談集があったのですが、それが面白かったのでセットで読みました。

    村上春樹さん自体はかなり僕と違った価値観を持つ人だと思うのですが、その自分とは大き...続きを読む
  • 働きざかりの心理学
    日本におけるユング心理学の権威である故・河合隼雄さんの本。耳障りの良い言葉では無いけどどこか優しさのある、ものすごく心に響く本でした♪

    いっぱい紹介したいところがあるけど、特にオススメなのはp19にあった「虫の好かぬ相手は自分があまり気づいていない影の部分を拡大して映してくれる鏡のようなもの」の辺...続きを読む
  • こころの読書教室
    心とはどういうものかということを、臨床心理学者であった河合隼雄さんのおすすめの文学作品をとりあげながら語られたもの。知識として、学問的に心を理解するのではなく、文学作品に触れながら、登場人物の心の働きについて一緒に感じてみようというねらいがある。

    この本を読んで、物語というのは知識や情報を並べるだ...続きを読む
  • 影の現象学
    人は誰しも影を持っている。光に照らされると壁に、或いは地面に描き出される物体としての影。それとは別に己の内界に存在する暗い領域、無意識としての影。「影」が古来より生命や魂と結びつけて考えられてきたことを繙きながら、ユングの「影」の概念や「影」が齎す心の病理を実例や神話、文学作品から引用して説きつつ、...続きを読む
  • 生きるとは、自分の物語をつくること
    私の人生の教科書がまたひとつ増えました。
    大切な、大切な本になると思います。
    あとがきで泣いてしまったのは初めてです。
  • 泣き虫ハァちゃん
    尊敬する河合隼雄さんの自伝的小説。
    あの素晴らしい人格はこんな子ども時代を過ごすことによって形成されたんだなあ、と腑に落ちました。舞台となる篠山(現在の丹波篠山市)の自然を思い浮かべると故郷に帰ったような懐かしい気持ちになりました。
  • 無意識の構造 改版
    "無意識" ってすごく不思議だと思いませんか。「気づいたらやってた」「そんなつもりじゃなかった」みたいなことって私はすごくあって。自分の意識が向かない未知の領域に、常々恐怖に似た感情を抱いてました。
    .
    オンライン社会の今、個人が「意識」できる領域は、ますます小さくなっていて。少しでも無意識領域への...続きを読む
  • 母性社会日本の病理
    全ての子どもを愛する絶対平等観の母性原理。
    切り離す、序列をつける父性原理。

    母性原理的な社会の代表例はインド。階級が始めから「与えられたもの」として存在する社会。たとえ、下層のカーストにある人でも「与えられた」ところに一生留まるものとして、競争に破れたという惨めさを味わうことはない。これに対して...続きを読む
  • こころの読書教室
    タイトルに惹かれて購入。著者が選んだ本を解説しつつ、人の心について解き明かした本。ここに紹介されるのはカフカ、ドストエフスキー、ユング、村上春樹、吉本ばなな、児童文学から絵本まで幅広い。私が読んだことがある作品も取り上げられていたけれど、全く読み方が違っていて、目からウロコが落ちました。色々な読み方...続きを読む
  • 河合隼雄と子どもの目 〈うさぎ穴〉からの発信
    児童文学と子どもたちがもつ豊かな世界について、臨床心理学者河合隼雄が現代を生きる私たちに向けて書いた文章を集めた著作。
    とても読みやすく、かつ、胸に刺さる本だった。
    読み始めてすぐ、ペーター・ヘルトリング作「ヒルベルという子がいた」について語られる文章を読みながら、涙が止まらなくなった。
    ヒルベルと...続きを読む
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく
    言語で分析する方法は、下手をすると、傷を深くするときがある、と河合隼雄が話していて、逆に言語化することで、意識してなかったらことに気付くことで傷が深くなるのか、と思った。
    伝えるのが苦手なのに辛いことがあると頑張って何を悩んでるのか言語化しようとしてたけど、無理に言いたくないことは言わなくていいって...続きを読む
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく
    いくつか興味深い点について振り返っていく

    <コミットメントとデタッチメントについて>

    コミットメント(献身、かかわり)とそのマイナス方向の性質としてのデタッチメントは、日常における全ての出来事(人間関係、仕事、趣味)についてかなり重要な意味がある。その関わりの深さで人生のシェイプが決まるよな、と...続きを読む
  • 生きるとは、自分の物語をつくること
    2019.9月。
    河合隼雄さんと小川洋子さんの対談。素晴らしい。河合隼雄さんの懐の大きさ。人間力。包容力。すごいなあ。こんな方がいるんだなあ。もっともっと生きて、今の時代にいて欲しかったなあ。大切なお話。手元に置いておく。

    人を助けに行く時はずっと相手と同じ強さになる必要がある。
    キャッチボール...続きを読む
  • 子どもの宇宙
    河合隼雄先生のまなざしを追体験できたような、そんな読後感をもった。いいかえれば、すこし優しくなれるかもしれない、と思った。児童文学への導きとしても参考になる。引用された作品はどれも知らないものだったが、その魅力をひきだす河合先生の語りに誘われ、いくつも興味をもった。以下引用。


    私は心理療法という...続きを読む
  • 河合隼雄と子どもの目 〈うさぎ穴〉からの発信
    心理療法家の河合隼雄さんが素晴らしい児童文学の数々を紹介してくださる。児童文学は子どものための読み物ではなく大人にとっても子どもにとっても大切なものであるというメッセージが繰り返される。創元社がつけた帯は、現代人のたましいの危機は、ファンタジーと切り離されたときから始まった、と。
    私は私のために児童...続きを読む
  • コンプレックス
    先日、長らく外見で悩んでいたコンプレックスの一つが解決に向かう出来事があった。その時、コンプレックスの解消がここまで心を軽くするものかと感動し、同時に、他のコンプレックスも解消していけば人生はもっと快適になるのではと考えた。
    そこで、そもそもコンプレックスって何だっけを知りたく手に取った一冊。
    コン...続きを読む
  • 生きるとは、自分の物語をつくること
    小川洋子さんも河合隼雄さんも、お話を聞くのが抜群にお上手なのだなと感じる。ひと文ひと文が心にしみて、癒される。
  • 生きるとは、自分の物語をつくること
    再読。
    クライアント自身のもつ力を信じて
    ただ、寄り添いアースとして存在する。
    そんな存在に近づいていきたいです。
  • 人の心はどこまでわかるか
    人の心に向き合う苦しみと喜びを痛感する一冊。自信がなくてもいい、悩んでもいい、そう思うことができ、なんだか救われた。
  • カウンセリングを語る(上)
    本書は、四天王寺人生相談所が開催していた年一度のカウンセリング研修講座に、著者が講師として招かれ、実施した講演の記録をもとに編集されたものである。その研修の受講者は、学校の先生などの教育者であったり、学校カウンセラーもいたかもしれないし、これからカウンセラーになろうとしていた人かもしれない。

    著者...続きを読む