河合隼雄のレビュー一覧

  • 仏教が好き!
    おもしろい!なんにも知らないところから読み始めたけれど、とても面白く読めた。
    野生の思考、律蔵や戒律の意味と狩猟文化との共通点、否定の技術について。
    全てを包括して、現代の仏教とは何かについて考える一冊となっている。

    仏教だけではなく、現代を考える上でベースになる一つの思考として汎用性もあり、大変...続きを読む
  • 子どもの宇宙
    さまざまな外国文学などを取り上げながら、そこで生まれる親子、兄弟間の心理を精細に読み取っている。思わず、この本も改めて読んでみたいと想うし、自分の子ども時代を振り返って、心当たりがある箇所がたくさんあった

    それにしても、河合さんの子どもに対するまなざしはあたたかい^^
  • こころの最終講義
    1985年から1993年にわたって行われた講義・講座の記録。
    京都大学の最終講義、『落窪物語』『とりかえばや物語』『日本霊異記』をとりあげた話、隠れキリシタンの話、最後の「アイデンティティの深化」の話、どれもみな読み応えあり。
    河合隼雄さんがいて、こういう話(西洋思想と東洋思想の違いなど)をきくこと...続きを読む
  • 人の心はどこまでわかるか
    人間の心がいかにわからないかを骨身にしみてわかっている者が、「心の専門家」である、と私は思っている。
    要は、本気でやっているかどうか
    人間が生きていく場合、ある程度、モノがないほうが生きやすいのではないか
    私たちの言語表現能力には限界がありますから、実際の体験、実際に起こっていることのほんの一部しか...続きを読む
  • 河合隼雄のスクールカウンセリング講演録
    この本は大好きで、何度も何度も読み返しています。

    この書棚に未登録だったことに、ちょっと、驚きました。

    この本の中で紹介されている、
    谷川俊太郎さんの『みみをすます』
    がすべてを語っているように感じていて、時間がとれないときは、この詩だけ読み返したりしています。

    河合先生の言葉に触れていると、...続きを読む
  • 子どもの宇宙
    子どもの無限の可能性を示唆している本。実際の例を出したり、児童文学を読み解くことによってうまく子どもの中の宇宙の一端を読者に紹介していると思う。
    紹介されている児童文学も面白そうなものがいくつかあったのでまた読んでみたい。
  • 子どもの宇宙
    この本自体が宇宙ではないかと思われるくらい、広がりがある。子どもの宇宙を守れる大人になりたい。強くそう思う。大人が思っている以上に子どもはすごい。そう痛感した。
    この本には様々な児童文学が紹介されている。どれも面白そうで手に取ってみたいと思うものばかりだった。
  • 子どもの宇宙
    ・この宇宙のなかに子どもたちがいる。これは誰でも知っている。しかし、ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを誰もが知っているだろうか。それは、無限の広がりと深さをもって存在している。大人たちは、子どもの姿の小ささに惑わされてついその広大な宇宙の存在を忘れてしまう。大人たちは小さい子どもを早く大き...続きを読む
  • 猫だましい
    実際にお会いしたときの、河合隼雄氏のお優しい印象そのままの読みやすい文章。
    30数年、間が空いてしまったが、読んで良かった。
    紹介されている本も可能な限り読みたい。
  • 泣き虫ハァちゃん
    河合隼雄さんの自伝的お話。なんで六人兄弟の中で僕だけ泣き虫なの?って聞いたらお母さんの意外な答え…どんぐりコロコロの歌でも泣いちゃう優しい子。(考えた事もなかった…)。お母さんの珠玉の言葉の数々… なんとこの作品連載中に倒れられたのだとか。もっと色々読みたかった。谷川俊太郎さんのステキな詩が捧げられ...続きを読む
  • 影の現象学
    ユング分析心理学の中核である〈影〉概念について日本人はこの本で学べることをよろこばねばならない。
    いままでグダグダと考え続けてきたこと、ポスト・モダンの相対性の問題とか、組織を動かす個人を超えた力だとか、創造性にかかわる意識と無意識などなど、ユング&河合先生にはすべて説明されてしまう。
    それが面白く...続きを読む
  • カウンセリングを語る(上)
    以前「心の処方箋」で河合隼雄さんの本を初めて読んだ。ゆるやかな物腰で、はっとさせられることが時々ある。本書はさらっと書いてあるので、箇条書きしてまとめにくい。
    良いと言われることを全く断言することがないこと、要するに人や自分の見方・感じ方に絶対はないし、いいところもあれば悪いところもあるし、絶対的な...続きを読む
  • 仏教が好き!
    河合さんも中沢さんも仏教もファンです!
    ということで、読むほどに わくわくする ごきげんな1冊。
    いやぁ、河合さんも、中沢さんも、仏教も、すごいわぁ。
    (3者 同列にするか?)

    同じお二方による「ブッダの夢」も おすすめ。
  • 猫だましい
    読む速度が遅い私が、一気に読んでしまった本
    視点がおもしろいし
    言葉がスムーズに入ってくるので、とても読みやすいです
    またじっくり読みたい
    これよんで猫に惹かれるようになりました、そういえば。
  • 子どもの宇宙
     忘れていた子供のころの感覚をふと思い出して、いいなぁ、なつかしいなぁと思うことがある。多くの大人が、子ども時代に忘れてきてしまったものは、大人になって忘れてしまったものは何か。子供は「何となく感じて」いる。
  • 子どもの宇宙
    子供の持つ素晴らしい能力、そしてかつては自分もそうであった事、そしてそれを忘れてしまっている事を思い知らされる一冊。
    最近の子供のに関する悲しい事件が多い中、是非読んで頂きたい一冊でした。
  • コンプレックス
    コンプレックスとどう付き合っていくかを考えるヒントが得られたことと、コンプレックスは必ずしも悪いものではなく、成長のきっかけになるものだということが理解できたのが良かったです。

    話題は、そもそもコンプレックスとは何か?から始まり、コンプレックスが人の心(自我)にいかに影響を与えているのか?コンプレ...続きを読む
  • 影の現象学
    夢や文学、神話などから人間の心の中にある影を読み解いていく。
    読みやすいけどとてもスリリングで内容の詰まった一冊。
    この「影」という概念は、色々なことを考える指針になりそう。
  • 母性社会日本の病理
    「第一章 日本人の精神病理」が分かりやすく勉強になりました。

    第二章以降の「ユングと出会う」、「日本人の深層心理」、「物語は何を語りかけるのか」は、いずれも深層心理を扱ったもので面白いし言っていることはわかるのですが、私にとっては書いてあることをそのまま受け取るしかなくという状況でした。河合隼雄...続きを読む
  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして
    カウンセラーの入り口に立った人、一歩足を踏み入れた人にとって、大変に役に立つ本です。カウンセリングの原点を深く理解できると思います。聴くことの意義、カウンセリングの限界、なによりも相談援助におけるカウンセリングの占める位置や他職種との違いなど「実技指導」を通して丁寧にお話しされています。40年以上も...続きを読む