河合隼雄のレビュー一覧

  • こころの処方箋
    河合隼雄氏の名著。今更ながら手に取る。
    本には読み時というものがあると思っている。身体が不足した栄養素を補うように、その時自分が欲した本、読みたい本というものにははずれがない。
    その出会いも、偶然性に満ち溢れた必然的なもので、いつも運命を感じてロマンティシズムに浸りたい気持ちになる。

    脱線。

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  • こころの処方箋
    金言がたくさんあって、メモするのが大変だった。
    臨床心理学者としてたくさんの人と向き合ってきた筆者だからかける、人の心を深く見るための心構え。などなど。

    今一番響いたのは 「物事は努力によって解決しない」という言葉。ついつい、努力してこの課題を解決せねばと考えがちだが、せっかく生きていくなら、努力...続きを読む
  • こころの処方箋
    <ふたつよいこと、さてないものよ>、である。人間の心の有り得べき姿というものを、みな知っている筈なのに、何かあると頭から吹っ飛んでしまう。そういう時は、しっかり常識的な考え方の著者による、常識的なことを書いた本を読むのがよろしい。
  • こころの処方箋
    河合さんの一つ一つの言葉から、人柄がはっきりと見えて、自分の心に安らぎをもたらしてくれた。
    とっても良い作品。これから、何かに悩んだ時に、ふと手に取りたくなる。
  • コンプレックス
    1971年発刊の名著。ユング派に属する心理療法者・河合隼雄さんによるコンプレックスに対する解説。

    はじめにはっきり申しますが、すごい本です。中身が濃く、圧倒されもするのですが、なかなかこれだけの本には巡り合うことはありません。読みだしこそ、「怖い」と思いました。「こうなったら異常!」というトラップ...続きを読む
  • 無意識の構造 改版
    ユング派心理学の入門書。
    ・無意識と自我、自己
    ・夢分析の様々な実例
    ・アニマとアニムス
    ・自己の象徴としての曼荼羅

    ★母性を否定する女性はしばしばエロスに圧倒されてしまい次々と異なる男性と関係を持つ傾向にある
    ★孤独は人格変化の糸口になることが多い
    ★その女性のアニムス像を夫に投影出来ぬ時、
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  • こころの処方箋
    この本も私にとって必要な本でした
    この本は再読して、もっと理解したいと思います

    二つ良いこと さてないものよ

    初めて聞くフレーズで、なかなか覚えられなかった言葉でしたが、最初の方に出てきて、何度もそこを読みました
    これは良い言葉を教えてもらった!と思いました

    当たり前のことや、毎日の生活で気づ...続きを読む
  • 子どもの宇宙
    かつて子どもだった時の、あの、言葉では言い表すことができなかった様々な思いとこの本の中で再会することができた。あの時はとてつもなく重要なことだったのに、いつの頃からか段々と考えることをやめてしまったなぁ…

    子どもには子どもなりの道理がある…そのことを忘れずに子どもの話に耳を傾けることができる大人で...続きを読む
  • コンプレックス
    ユング派の心理学者、河合隼雄による、コンプレックスに関して現代人に対して強烈な示唆を与えてくれる一冊である。

    コンプレックスと劣等感は同義でないことから始まり、自己実現に至る道筋を与え、締め括られる。

    一般女性の体験から、神話まで、充実した事例を取り上げてあり、心理学初心者にも大変わかりやすい内...続きを読む
  • 絵本の力
    5年間ではあるが、図書にかかわる仕事をして、絵本もたくさん読んだつもり。
    それでも、読むタイミング、自分の人生の位置、その時の気持ちで、絵本から受ける影響は都度違っていて、毎回違う感情になる。
    子どもにはたくさん読んであげたいし、自分も気になる絵本は手に取りたい。
    まさしく「絵本の力」
    短く、優しく...続きを読む
  • 無意識の構造 改版
    ごく短い本だが、ユング心理学という今まで考えたこともなかった世界へと思考を飛ばしてくれる。

    一般に大学などで教えられる心理学は認知心理学や社会心理学といった、データや実験に基づいた文理融合型の学問、というイメージがあるが、この本で扱われるユング心理学は全く異なる。
    そもそも深層心理や集合的無意識と...続きを読む
  • 子どもの宇宙
    子を持つ親として大変勉強になった。
    約35年前に書かれた本だが、今の子供にも変わらず宇宙はあるはず。
    児童文学の深さにも驚き。大人こそ読むべきなのかもしれない。

    子供の秘密や自立などの「時」が来たときに、親の言動が子供の魂を殺していないか、また思い出して読みたい本。
  • こころの処方箋
    日本におけるユング心理学の研究を確立したあまりにも有名な筆者が、1988年から4年ほど連載したものに書き下ろしを加えた55の心の「処方箋」。著書もあとがきで述べられていますが、多くは「常識」的なことが書かれています。ただ、何となく分かっていたことを、的確な筆致で一章ごとに各4ページにまとめてくださっ...続きを読む
  • こころの処方箋
    心理学、楽しい
    後書きにも常識を言葉にした文章とあったけれど、既に自分にとって理解していることと、新たな視点を得たものとどちらもあった。
    自分の中としっかり向き直って、まさに「言葉から出て言葉に出る」経験をして得たこと、友達や親に影響されて気づいたこと、
    そして最近自分の中で考えていても、なかなか終...続きを読む
  • モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた 進化心理学が教える最強の恋愛戦略
    ・女性は基本男を危険なものとして見る、しかし魅力も感じるというダブルバインド
    ・現代では倫理的で相互利益的なモテを目指すのが適応的
    ・良い父親になるか(女の子の遺伝子が有効に遺っていくか)が大事
  • 仏教が好き!
    瞑想とドラッグの違いを登山で例えるの面白かった。ドラッグはロープウェイで山頂に着くけど、高山病になる危険性もあるし自分に基づいた体験ではない。
  • こころの処方箋
    1988年から1991年に書かれた物なので、感覚的に古いかなと思って読み始めたが、出来事は古いけど、心の処理の仕方は人間は普遍のようで、古さ新しさは関係なかった。自分の芯がブレそうな時に、書名通り「処方箋」として手元に置いておきたい本だ。1章が4ページなので、ちょっとした時間に、読めるのも良かった。...続きを読む
  • こころの処方箋
    一つ一つが短い章なので読みやすい。精神科医だけど小難しい事を言わないでわかりやすく書いてくれているところも好きなポイントです。
  • 子どもの宇宙
    教育や心理学で、これまでの中で一番いい本に出会えたと思った。

    やさしい時代があった。親が子を変えるのではなく、子が親を整える。現代では身体性を見失って、妄想がコレクトネス化して来ているように感じる。子供を教育するのは一定の人間と考えるようになってしまっている。自分達は、自然や環境から影響を受けると...続きを読む
  • 絵本の力
    今では当たり前の様々な絵本がどのように日本や世界で発展していったのかや、絵本の持つ力、可能性を知れてとても素敵な本でした。
    私が感銘を受けた絵本でも、子どもはただ読んだだけで何も感じていないことをずっと残念に思っていましたが、「言葉を詩のような響きとしてぱっと感じるだけでいい。一度子供の心の中に伝え...続きを読む