河合隼雄のレビュー一覧
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なんていうか、子どもにしても中年にしても、その表面的な行動や言動なんかのベースにある、見えないところを考えていくことで、すごく人間理解が進むんですよね。河合隼雄さんは膨大なカウンセリングをしてこられた方ですから、それまでよく認識されてこなかった、人間の行動の背景や原理、仕組みなんていうものを、こうい...続きを読むPosted by ブクログ
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ユング心理学を実践的に学ぶことができる良書。昔話という身近な例題を用いて、ユング心理学の論理を当てはめ、読み解くことができる。
例題となる昔話を知っていることが大前提となるが、巻末に、本編で扱った昔話が掲載されているため、先に巻末から読んでも良いと思われる。
ユング心理学に興味がある人は必読。Posted by ブクログ -
箱庭療法が大好きで、できたら、勉強し、カウンセリングに使いたいと思っている。
箱庭の勉強の仕方がわからず、公認心理師で、実際に箱庭療法をやっている方に聞いたところ、「とにかく河合隼雄先生の本を読みなさい」と言われたので、手始めに読んだのがこの本。
今まで、自分が箱庭体験をし、それを周囲のカウンセラ...続きを読むPosted by ブクログ -
備忘録です。
臨床療法の過程で、相談者が見た夢とその分析をする具体的な話が載っていたけど、それが面白かった。何が面白いかって、人の無意識ってかなり勝手に物語をつくってるのが面白い。「勝手」というのは自我に対して遠慮なしにということと、自動生成的に作られているということがおもしろい。なんでわざわざ物...続きを読むPosted by ブクログ -
自己啓発本を読むならば昔話を読み直し他方がいいと思ったね。光が当たれば影ができるし救われないこともある。そういう当たり前のことを改めて認識すると「ほどほどで良しとする寛容さ」が大切なんだな、と思った。Posted by ブクログ
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河合隼雄さんと、松岡和子さんのシェイクスピアの戯曲を読み、その作品の解釈や、合わせ持つ意味などの解説などがあり、たいへん勉強になるお話でした。シェイクスピアに、興味のある方へ、オススメしたい一冊です。Posted by ブクログ
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著名心理学者と翻訳家の対談でシェイクスピアの名作の数々の登場人物の心を読み解いていく!「ロミオとジュリエット」のジュリエットが14歳、ハムレットが30歳とあるのが、珍しい年齢の表記だそうで、両作品とも元作の年齢をシェイクスピアが変更していることにどんな意味があるのか。心理学的な観点から読み解いていく...続きを読むPosted by ブクログ
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結構昔に書かれていても、今読んでも十分に通用する内容ばかりでした。
今の世の中を、河合隼雄先生はどのように捉えるんでしょうかなぁ。大多数のように希望が見いだせない状況を憂うのではないであろうことくらいしか、考えつかないのだけど。Posted by ブクログ -
善意というものほど怖いものはない、闇のなかにどれほどの光が入っているのかわからない
身近な人の力になりたいと考え、カウンセリング・マインドを身につけるために購入した。河合隼雄の本は『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』で対談を読んだだけだったが、そのときの話の内容にいたく感銘を受けたのを覚えている。
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世界を飛び回る著者の活動範囲の広さと、心理学、哲学、宗教、文学から芸術に至るまで、扱われている素材の広さに圧倒される。押し付けがましさが微塵もない、柔らかく時にユーモア溢れる語り口に、著者の懐の深さを感じる。Posted by ブクログ