橋本治のレビュー一覧
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「すごい」の一言。筆者の三島作品に対する思い入れと愛を感じたのは私だけでしょうか?ここまで深く作品を洞察して三島由紀夫の表現したかったことを詳細に読み取る(あくまで橋本氏の見解であり、真実かどうかはわかりませんが)ことができたのは橋本氏の中に、三島由紀夫に共感できる本質があったから、ではないかとまで...続きを読むPosted by ブクログ
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なにぶんここまで分厚い評論を読んだことがなかったのでだいぶ時間を掛けた。が、それ相応に得たものは大きい。自分はあまり賢くないので三島の言いたいことをすべて曖昧模糊にとっていたが、筆者のおかげで的確な言葉を与えられ、三島文学における理解がさらに深まった。Posted by ブクログ
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私もよくジャケ買いをしますが、この買い方って多いと思うんです。それを考えると、この著者がどれだけ捻くれているか、よくわかりました。宗教なんかこわくない!Posted by ブクログ
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「よかったら腰抜かしてね」の言葉どおり、腰抜かしましたよ。
感じたまんま話しているので読んでる側まで恥ずかしくなる。
このくらいでないとほんとじゃないよね、世の中の恋愛論なんて薄っぺらい。Posted by ブクログ -
読んでいて自分は理解できているのか、わかって読んでいるのか、文字の羅列を追っているだけじゃないかと不安になった。途中で(芸能知識的に)わからない例が出てきてわかならいと思う部分があるなら他はわかってるのか、よかった。と思った。要するに、「知っているか知らないか」「知らないと判断できない」と言うところ...続きを読むPosted by ブクログ
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上巻に続いて読む。すでに満腹なんだけど、上巻にあった話が更に深く掘り進められて個所もあり、やっぱり橋本さん凄いわ。
盛り沢山なんだけど、上巻と同じく自分の忘備録として箇条書きにする。
・夕霧に対する光について「自分のことは棚に上げて」と花散里に云わせておいて、「実は意外なほど何もおしゃらなかった」...続きを読むPosted by ブクログ -
大河ドラマ「光る君へ」の関連本としてなのか、本屋に目立つように置いてあった。
橋本さんのファンだけど、正直シンドイだろうなと覚悟する。橋本さんのネチネチしたモノローグにつき合うのは結構疲れる。勿論、ムチャクチャ面白いことも分かっている。
以下、自分の忘備録として箇条書きにする。
・雨夜の品定め。紫...続きを読むPosted by ブクログ -
知識と言う物は繋がっている。教養もまた然り。様々な教養の柱があり、それがいつしか混ざり合い、大きな柱となっていく。
どんな事でも自分が興味を持ったら徹底的に学んでいこう。それが強靭な自己になる。Posted by ブクログ -
古典というのは、なぜこんなに複雑で分かりづらいのか。
著者は、そもそも『「日本人がそのはじめに自分で文字というものを作らなかった」ということにあるんだ』という。
外国から借りた文字である漢字で、無理やり表した。
「カタカナ」「ひらがな」はどちらも漢字をもとにしたかな文字だが、それぞれ役割が異な...続きを読むPosted by ブクログ -
美しいとは何か、を言語化しようと読書。自分の思う答えはみつけられなかったが、美しいとは合理的、機能美、主観、整っている、落ち着かせる、幸福、これらキーワードかなと思う。Posted by ブクログ
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本書をレビューするのは非常に難しい。読んでみてどうだった?と聞かれて、何かよく分からないが読み終わった後に清々しくもあり頭も痛くなる、というよく分からない状態に今私はなっている、思考は迷路だ。考えれば頭が痛くなるし顔面に熱を持っているのが解る。
本書は知性の顛覆というタイトルではあるが、知性とはそも...続きを読むPosted by ブクログ -
こういう饒舌な文体というのは、サリンジャーや庄司薫を思い出すが、もはや今の時代だと馴染みないものに感じられるのだろう。
たくさんの自注のようなノリ突っ込み。その時代には当たり前であった時事ネタや文学的なお約束。
文体は楽しめる。さて、ストーリーについては、もう一回読み直す必要があろうか?Posted by ブクログ -
以下の言葉、少しボーッと考えたい
・意味というものは枠組によって成立する、だから枠組がなくなると意味がなくなる
・自分の言葉を持って自分の枠を壊さなけりゃどうにもならない
・人間は外部の要請に身を委ねる しかしその実 人間は自分という思想のありように縛られているPosted by ブクログ -
もともと古い本というのもあって、ちょっと読みにくかったけど、恋愛で惹かれるのは似たところと似てないところがあって〜という話は分かりやすかったし腹落ちした。あと男性の方がピュアなんだなというのも感じる。実体験と重なり納得するところもあった。Posted by ブクログ
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初めて橋本治さんの小説を読んだけれど結構好きだった。個性豊かな女性たちの内面への洞察力や理解力がすごい。内面の描写が巧みで日常風景を切り取った話なのに飽きずに読める。Posted by ブクログ
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正論すぎてぐうの音も出ない!鮮やかな文章プロファイル芸に舌を巻く。たいていの悩み相談ごとはその内容に相談者の人物像が顕れてしまう怖さよ。弱ってるときに読んだものだから沁みる沁みる。はい、残りの人生はちゃんとした「バカ」を目指そうと決意するなど。Posted by ブクログ
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「塔に幽閉された王子」のパラドックス -2006.10.18記
-「三島由紀夫」とはなにものだったのか-
文庫にして470頁余とこの長大な三島由紀夫論は、三島の殆どの作品を視野に入れて、堂々めぐりのごとく同心円上を螺旋様に展開して、作家三島由紀夫と私人.平岡公威の二重像を描ききろうとする、な...続きを読むPosted by ブクログ