橋本治のレビュー一覧

  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか
    読んでいて自分は理解できているのか、わかって読んでいるのか、文字の羅列を追っているだけじゃないかと不安になった。途中で(芸能知識的に)わからない例が出てきてわかならいと思う部分があるなら他はわかってるのか、よかった。と思った。要するに、「知っているか知らないか」「知らないと判断できない」と言うところ...続きを読む
  • 源氏供養(下) 新版
    上巻に続いて読む。すでに満腹なんだけど、上巻にあった話が更に深く掘り進められて個所もあり、やっぱり橋本さん凄いわ。
    盛り沢山なんだけど、上巻と同じく自分の忘備録として箇条書きにする。

    ・夕霧に対する光について「自分のことは棚に上げて」と花散里に云わせておいて、「実は意外なほど何もおしゃらなかった」...続きを読む
  • 源氏供養(上) 新版
    大河ドラマ「光る君へ」の関連本としてなのか、本屋に目立つように置いてあった。
    橋本さんのファンだけど、正直シンドイだろうなと覚悟する。橋本さんのネチネチしたモノローグにつき合うのは結構疲れる。勿論、ムチャクチャ面白いことも分かっている。

    以下、自分の忘備録として箇条書きにする。
    ・雨夜の品定め。紫...続きを読む
  • そして、みんなバカになった
    知識と言う物は繋がっている。教養もまた然り。様々な教養の柱があり、それがいつしか混ざり合い、大きな柱となっていく。
    どんな事でも自分が興味を持ったら徹底的に学んでいこう。それが強靭な自己になる。
  • これで古典がよくわかる
     古典というのは、なぜこんなに複雑で分かりづらいのか。
    著者は、そもそも『「日本人がそのはじめに自分で文字というものを作らなかった」ということにあるんだ』という。
     外国から借りた文字である漢字で、無理やり表した。
     「カタカナ」「ひらがな」はどちらも漢字をもとにしたかな文字だが、それぞれ役割が異な...続きを読む
  • 国家を考えてみよう
    憲法は歴史的には君主を制約するものであったが、国民主権となり権利を投票を通じて行使するとき選挙民は賢明な上に憲法精神遵守せねばならないと指摘。後半に、「首長と議会との対立」で「民意=投票行動は辞職して再選を目指す首長に傾きがち」とは橋下大阪知事→市長と府議会→市議会との対立を念頭に置いているのか(2...続きを読む
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか
    美しいとは何か、を言語化しようと読書。自分の思う答えはみつけられなかったが、美しいとは合理的、機能美、主観、整っている、落ち着かせる、幸福、これらキーワードかなと思う。
  • 知性のテン覆 日本人がバカになってしまう構造
    本書をレビューするのは非常に難しい。読んでみてどうだった?と聞かれて、何かよく分からないが読み終わった後に清々しくもあり頭も痛くなる、というよく分からない状態に今私はなっている、思考は迷路だ。考えれば頭が痛くなるし顔面に熱を持っているのが解る。
    本書は知性の顛覆というタイトルではあるが、知性とはそも...続きを読む
  • ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件
     こういう饒舌な文体というのは、サリンジャーや庄司薫を思い出すが、もはや今の時代だと馴染みないものに感じられるのだろう。
     たくさんの自注のようなノリ突っ込み。その時代には当たり前であった時事ネタや文学的なお約束。
     文体は楽しめる。さて、ストーリーについては、もう一回読み直す必要があろうか?
  • マンガ哲学辞典
    以下の言葉、少しボーッと考えたい
    ・意味というものは枠組によって成立する、だから枠組がなくなると意味がなくなる
    ・自分の言葉を持って自分の枠を壊さなけりゃどうにもならない
    ・人間は外部の要請に身を委ねる しかしその実 人間は自分という思想のありように縛られている
  • 恋愛論 完全版
    もともと古い本というのもあって、ちょっと読みにくかったけど、恋愛で惹かれるのは似たところと似てないところがあって〜という話は分かりやすかったし腹落ちした。あと男性の方がピュアなんだなというのも感じる。実体験と重なり納得するところもあった。
  • 蝶のゆくえ
    初めて橋本治さんの小説を読んだけれど結構好きだった。個性豊かな女性たちの内面への洞察力や理解力がすごい。内面の描写が巧みで日常風景を切り取った話なのに飽きずに読める。
  • 精読 学問のすゝめ
    さくさく読めて分かりやすかった。
    自力で読み解ける気がしない…
    とりあえず、福沢諭吉はバカが死ぬほど嫌い、というのは鮮烈に頭に残った。
  • 橋本治のかけこみ人生相談
    正論すぎてぐうの音も出ない!鮮やかな文章プロファイル芸に舌を巻く。たいていの悩み相談ごとはその内容に相談者の人物像が顕れてしまう怖さよ。弱ってるときに読んだものだから沁みる沁みる。はい、残りの人生はちゃんとした「バカ」を目指そうと決意するなど。
  • 黄金夜界
    ずっと読みたかった
    きっと未読でも楽しめるんだろうけどやっぱり先に金色夜叉読んでよかったと思った
    橋本治はこう捉えたのかって知れてよかった
    読んでると本当に苦しくなる
    貫一の立場がつらすぎて全く共感できる隙がない(金色〜の貫一より更につらい感じがする)
    つらすぎて読んでるこっちの心が登場人物たちの心...続きを読む
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)
    「塔に幽閉された王子」のパラドックス    -2006.10.18記

    -「三島由紀夫」とはなにものだったのか-
    文庫にして470頁余とこの長大な三島由紀夫論は、三島の殆どの作品を視野に入れて、堂々めぐりのごとく同心円上を螺旋様に展開して、作家三島由紀夫と私人.平岡公威の二重像を描ききろうとする、な...続きを読む
  • 虹のヲルゴオル
    オードリー・ヘップバーン、マリリンモンロー、ブリジット・バルドーなど、13人の映画女優について、著者の考察が展開されている本です。

    著者の議論は、昔の映画スターが美しかった理由から、美しい映画スターとして存在している彼女たちの人生そのものにまでおよんでいきます。「あとがき」で著者は、単行本化される...続きを読む
  • 国家を考えてみよう
    国家についてここまで考えたことはなかった。
    世界的に見ても日本はかなり特殊な国なのだと再確認させられた。天皇の名の下になんでもできた憲法。それを悪用した当時の軍事政権。そして第二次世界大戦でアメリカにボコボコにされて制定された日本国憲法。この日本国憲法において日本の国民国家が華開いた。民主主義に基づ...続きを読む
  • 上司は思いつきでものを言う
    橋本治(1948~2019年)氏は、東大文学部国文科卒、イラストレーターを経て、小説家・評論家・随筆家となる。小林秀雄賞、柴田錬三郎賞、毎日出版文化賞、野間文芸賞等を受賞。
    私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で...続きを読む
  • いま私たちが考えるべきこと(新潮文庫)
    いつも以上にまわりくどい書き方で、早々にお手上げ状態になり、読まなくても良いよなと思って積読していたが、少しずつ気持ちを入れ替えて読み進めたが、やはりまわりくどくてわかりにくい書き方だ。それだけ単純ではない事柄だという事だ。
    読書評などを見ると、「私」と「社会」との関係性云々と話が広がっていくものが...続きを読む