さだまさしのレビュー一覧

  • アントキノイノチ
    さだまさしは言葉の魔術師だ。巧みに言葉を操り歌と同様に小説でも人の心を揺さぶる。
    この作品では命の重さと心の葛藤が描かれているが、実在する遺品整理業者の事を詳しく知ることが出来て良い。厳しくも重要な仕事なので、こういう作品で少しでも理解が深まるとよいと思う。
    唯一不満があるとすれば、悪い奴にいつかは...続きを読む
  • ラストレター
     『 勝手に「ラジオ」特集 #8(最終)』
     ーさだまさし さん『ラストレター』ー

     言わずと知れたシンガーソングライターのさださんですが、多くの著作、TV、伝説の深夜ラジオ「セイヤング」のパーソナリティ、コンサート等で軽妙なトークをされている印象です。
     本書も、まるで噺家がラジオ局を舞台にした...続きを読む
  • 解夏
    さだまさしさんと言えば、NHKの長時間番組でゆるゆるお話ししている面白いおじさんという印象しかなかったが、こんなに温かい文章を書く人だということを初めて知った。
    解夏
    視力を失いつつある主人公にとって、失明する恐怖は行(修行)であり、失明した瞬間に失明するという恐怖から解放される。その日が修行が終わ...続きを読む
  • 酒の渚
    これまで、さだまさしさんの曲も本もほとんど触れたことがありませんでしたが、機会があったので読んでみました。
    さださんと大切な人との関係性が、お酒の席でのエピソードを通して、色濃く、褪せることなく綴られています。お酒があることで思い出が残るのは、切なくも温かいなと思いました。
    この本を読み、さださんは...続きを読む
  • 永六輔 大遺言
    久し振りに永さん語録を再確認しました。黒柳さんや渥美清さんとのエピソードも読めて良かったです。永さんを忘れずにいたいです。孫の拓実さんの文章も優しさが溢れています。
  • アントキノイノチ
    タイトルとは裏腹に、題材は真面目で堅い内容だったけど、読みやすい。
    読んでいて苦しい描写もあったけど、私の普段の生活では触れることのない職業の物語で、知らない世界を知ることができた貴重な本だった。
    居酒屋のゆきちゃんとの会話が心に残った。
  • 酒の渚
    さだまさしの酒と人のエッセイ
    本人の人柄だろうか本当に一流の素晴らしい人に可愛がられていることが分かる
    紹介されるお酒がどれもおいしそう
    贈呈してくれた仲間さんに感謝!
  • 風に立つライオン
    さだまさしの文才に驚愕。さだまさしの同タイトルの曲から生まれた小説、そしてそれをリクエストした大沢たかおが主演で映画化まで。ストーリーが素晴らしい。学ぶことたくさんあり。
  • 眉山
    道ならぬ恋で産んだ子を、見知らぬ土地で一人育てていくと決意した「神田のお龍」
    一本気で気が強い、その気っ風の良さは男女問わず惹きつける魅力がある。そんな「神田のお龍」が臆面もなく、大好きであったと言い切る姿に、彼女は死ぬまで「女性」であったのだろう。
    どうして彼の郷里に移り住んだのか、何故父親の人柄...続きを読む
  • アントキノイノチ
    誹謗中傷、命の重さを知る
    世間では自分の責任を回避した形で、人の悪口を勝手に誇張し吹聴する輩がいる。特にSNS、Twitterで誹謗中傷的で言いたい放題の輩もいる。例えそれが誰かの売り言葉・表現でも現在では犯罪であり刑罰(3年以下の懲役又は50万円以下の罰金等)が徐々に厳しくなっている。その被害者が...続きを読む
  • ラストレター
    中学時代からラジオが大好き。

    そういえば、さだまさしさんのラジオ番組に投稿して、ハンドタオルをもらったのも中学時代。
    ラジオはその人柄が良くも悪くも出てしまう。
    それがいい。
    ハマってしまう。

    この小説はラジオの深夜放送を舞台にした、さださんらしい物語。
    作品に出てくる人たちが、とても素敵。

    ...続きを読む
  • 銀河食堂の夜
    一つ一つが落語の演目のような、噺家さんが話されているような、そんな感じで書かれている小説。

    頭の中に噺家さんがいて、噺家さんのリズムで物語を読んでしまうから、もの凄く読むのに時間がかかった。

    一つの話の最後に毎回涙が出た。セロ弾きの豪酒以外の。
  • 銀河食堂の夜
    葛飾にある小さな居酒屋、銀河食堂は本物のチェロが飾られ、謎めいたマスターが経営する。そこに集う常連たちが、順番にそれぞれの身近で起こったストーリーを語る形で、6つの話が共有される。

    個人的には、まじめに一生懸命生きているにも関わらず、不運続きの男がついに母親と心中しようとして、母を殺してしまう"不...続きを読む
  • 精霊流し
    さだまさしさんの自伝的小説で、主人公、雅彦の子供時代から、アーティストになった後までの家族や友人とのいろんなエピソードが描かれている。
    時代があちこち飛ぶので、初めはちょっとわかりにくかったが、ほとんどは別れに関するもので、人の縁のようなものを感じさせる話も多く、かなり泣けた。

    個人的には、雅彦が...続きを読む
  • 銀河食堂の夜
    最初は描写と内容がうーん。という感じであまり好みではないなと思いました。(恋愛系)
    ただし54ページ以降は
    心を動かされる内容ばかりで
    なんとなく日々を過ごしている方にオススメしたい1冊です。
    私は文字を読むのが得意ではないので
    2ヶ月ほどかかりましたが
    会話文が多めで起承転結もスッキリしているので...続きを読む
  • ラストレター
    土曜日の深夜枠に新番組を作ることに。そのパーソナリティーを流されるまま、引き受けることになったアナウンサーの寺島。メールやファックスではなく、リスナーから葉書のみで構成されていく。また、同時間帯では似たような新番組が登場し、競走することに。ラジオの大手4社の中では、いつも3位な会社が果たして追い上げ...続きを読む
  • 眉山
    凛とした素敵な女性とその娘の物語。
    登場する皆が優しく温かな人たちで安心して読めた。
    徳島の自然や阿波おどりの情景も目に浮かんだ。
    最後に載っている解剖実習感想文集の文がすばらしく、調べてみると実在するさださんの友人の医師の方だった。
  • かすてぃら
    お父様が破天荒だが憎めないキャラクターだったことがよくわかる。そしてエピソードにみなカステラが絡んでいることが面白い。
    “それがあなたの人柄でした”って最高の贈り言葉。
  • 銀河食堂の夜
    元が2018年刊行だからなあ、というのは置いといて。
    ずっと地元に住んで幼馴染みと飲み屋さんに集まれるのが羨ましい。そこでまた新しい人たちと知り合えるのが羨ましい。皆が語れるものを持っているのが羨ましい。
    酒が飲めなくて、人付き合いが苦手で、人見知りする奴が憧れるものがここに。
  • 銀河食堂の夜
    「さだまさしは天才である」と、誰かがユーチューブで唱えていたが、さもあらん。
    シンガーソングライターにして、映画監督、エッセイストに作家、そしてこの小説。
    落語のマクラのような軽妙な語り口の導入部から、たちまちその世界に取り込まれてしまう。
    葛飾区四ツ木の「銀河食堂」という名前の居酒屋が舞台。
    そこ...続きを読む