小杉健治のレビュー一覧

  • 帰って来た刺客 栄次郎江戸暦24
    栄次郎の兄の同僚の御徒目付同心が暗殺された。
    偶然、犯人が通りかかったのに出くわし一閃を交えた。

    その犯人の殺し方は特徴のある首を一度で掻き切る腕。

    10年ほど前にも同じ殺し方が3年の間に9件あったことを探し出す。
    お秋の旦那、与力の崎田孫兵衛も知る事件だった。
    ところが詳しく調べ始めると、犯人...続きを読む
  • 最期(鶴見京介弁護士シリーズ)
    四日市と聞いてまず思い浮かぶのが「公害」。
    水俣市の水俣病、新潟の新潟水俣病、富山のイタイイタイ病、そして四日市の四日市ぜんそく。教科書に載ってあり、当時身近でなかったネットを使ってまで調べた記憶がある。この国にそんな時代があったのかと幼いながら衝撃を受けた。発生時期や原因物質、症状もバラバラだが、...続きを読む
  • 死の扉
    死を迎えるのは、本人だけではなく、その人を見守る人たちにも、訪れる。

    認知症で、意志疎通が出来なかった父の最後を決めたのは、私です。
    後悔はしていないけれど、この事実は、私が自分の墓場まで、背負っていきます。
    …被りましたね…
  • 白菊の声 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    このシリーズは、毎回、期待通りの秀悦な読後感をもたらす。
    今回は、指物師の与吉という男が濡れ衣を着せられる。
    許嫁、おくみの必死な願いに、青柳剣一郎は動く。
  • 向島・箱屋の新吉
    さすがは小杉健治の新シリーズ!
    芸者の雑用をするのが仕事の「箱屋」それが新吉の仕事だ。

    新吉は江戸を7年ほど離れて帰ってきた役者ばりの28歳。
    向島は江戸の中心地から離れていて、鄙びた食事と静かな夜を提供するために、芸事だけをする芸者ばかりを置いている。

    そんな中一際美しく若いお葉の箱屋を勤めて...続きを読む
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 12 奇病
  • 保身
    警察の糞さに気持ち悪くなるくらいでしたが
    読み終えました
    立派な刑事もいてよかったです
    その刑事と退職した元刑事が事件を追う展開でした
  • 二重裁判
    強盗殺人で逮捕され裁判に
    でも無実を訴えても通じず自殺
    その妹が兄が秘密にしていたことを調べはじめ・・・
    なんという展開か
    最終的に明かされる謎

    っていうか弁護士にはちゃんとすべてを
    言った方がいいのではと思わないではなかったけど
  • 悲恋歌 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    花嫁が鬼に喰われた?
    芥川の有名な話をもじった様な事件が起こる。
    密室の部屋から忽然と消えた花嫁。
    時を同じくして、22〜3才の職人風の男の遺体が

    船に横たわり、蓆をかけられて大川に迷い込む。

    なかなか事件が解決しない。

    そして、有能な藩主として名高い隠居した友人からも

    別口の謎の解明の依頼...続きを読む
  • 残り火
    帯には、「予想しえない驚愕の結末が待ち受ける」と有り気になって買いました。読んでる時はブックカバーを掛けてあるので帯の事はスッカリ忘れていました。
    まさかの結末でした。
    ストーリーの舞台が自宅の近所と言う事も有り、読みながら背景が想像し安く楽しく読めました。
  • 声なき叫び
    組織を護る為の警察の結束は凄いですね。
    その為に泣く市民が居ようとお構い無しという感じで。
    嘘をつくという事、一生自分に着いて来る。
    その重みに勝てる人は人としてどうなの?と
    いう人だと思います。
    勇作とゆかりは人として親として生きていく正しい道を
    選んだことにホッとしました。
    弁護士と言う仕事、す...続きを読む
  • 天文方・伊能忠敬 出奔
    伊能忠敬の本だと思って読み進めたけど、三治郎の物語。
    江戸時代の人の優しさや、人の世話、面倒見の良さ。
    こんな時代が有ったんだとしみじみ感じた。
    いつの時代にも、江戸・東京は憧れの街。
    さて、本題の天文方の展開を期待させる、待ちどうしい序章でした。
  • 其角(きかく)忠臣蔵
    「松浦の太鼓」などの演目で描かれる忠臣蔵の討ち入り前夜、両国橋での宝井其角と大高源吾のやりとりが好きなシーンで其角を知りたいと思ったきっかけでした。其角の魅力に惚れこむとともに思いがけず内匠頭と上野介との因縁の深さを新たに知ることになりました。
  • 咲かずの梅 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    前巻に続く、加賀藩と老中相模守の暗躍。
    事件は未だ解決ではなかった。
    鶴姫献上の反物のすり替え事件に続き、事件を捜査していた御庭番の行方不明が続く。

    捜査を依頼されていた青柳は何かが、まだ蠢いていると。
    大阪の廻船問屋の探索からその店は、実は実態はなく、若狭にあるとわかってくる。

    大きな金が動く...続きを読む
  • それぞれの断崖
     少年犯罪被害者遺族と加害者家族の苦しみを描いた作品。
     一人の家族を失うことで、家族がなぜ崩壊してしまうのかが丹念に描かれている。加害者を許せず「なぜ加害者だけ少年法をたてに守られるのか」と憤る気持ちとそれを世間に公表することでの反響、さらにそれに振り回される遺族の様子に衝撃を受ける。また、同時に...続きを読む
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 8 毒死
    蘭方医 宇津木新吾シリーズ第8弾。
    恩師の無料で医療を背術する資金の元が不明のまま、松江藩の藩医となった新吾だが、そこにはすでに藩主の跡目を狙って暗躍する一派が。
    次々と不審な死。
    蘭方医を排除しようとする一派。
    今回も新吾は、医療とは正義とは、悩みながら成長。
  • 虚ろ陽 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    やはり、前回の予感通り最強の敵に翻弄されながらもギリギリ企てを回避する方向の作品だった
    瓦版における青痣与力が現在のSNSの人気や炎上を思わせるが、今までの「長年の信頼がそんな簡単に崩れるか?」とか、「ラスボスがこんな姑息なまどろっこしい手段をとるか?」とか通勤の帰りに思いながら読みました
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 7 売笑
    蘭方医宇津木新吾シリーズ。
    松江藩のお抱え医となった新吾。
    その経緯も謎が残るが、藩主からの問いも謎だらけ。
    そうこうしてると、藩主の近辺警護の強者たちが次々と殺される事件が起こる。
    事件の真相を捕まえようと奔走する。

    小杉健治の幾つも重なる伏線を含む、ストーリー展開に酔いしれる。
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 5 魔障
    今回は、奇病の流行病が発生し、それを調べるうちに犯罪を発見してしまう新吾。
    今回は薬の存在にスポットが。幻宗が以前の山で薬草を探していたときに、同じ様に薬草を探していた一風斎という医者。新しい毒薬を作っていたのだった。お家騒動に絡む毒薬と解毒剤。思う様に死を操ろうとする修験者たち。
    かたや、知らぬ男...続きを読む
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 4 別離
    御番医の娘、香保はシーボルト事件の煽りを受け、お役御免となった父について町医者となり引っ越して行った。
    新吾は嫁になってほしいというが断られる。
    そんな折、漢方医に誤診されて、労咳と思い込んでいた大店の店主が道端で倒れ、担ぎ込まれる。
    ただの胃潰瘍であった。そこからなにやら事件に巻き込まれる。。。
    ...続きを読む