小杉健治のレビュー一覧

  • 心変わり 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    火盗改がやらしていた押し込み事件の数々。
    狐の面を被った盗みが一向におさまらず、事件の解明ができないことに、疑問を感じていた火盗改の頭が、青柳に依頼。

    頭である天野は用人の保身から、青柳の助けの手に最悪の結果が。
  • 父からの手紙
    最初は違う主人公の話が交互に進む感じで行きます。終盤ではきっと関わりがあるんだろうなぁと思いながら読んでいましたが、結構長かったです。話が1つにまとまってからは息を飲む展開で、途中で結末が予想できますが、何とも物悲しく、親子の愛情を感じる話でした。
  • もうひとつの評決
    裁判員裁判をテーマにした法廷ミステリー。
    裁判員になった主人公は、担当した裁判で、被告は無罪だろうと思いながら、多数決で死刑の判決が下されてしまう。
    冤罪を疑い、判決に疑問を感じる主人公は、独自に調査を始める。
    被告の弁護人を訪ね、被害者宅の近隣の人たちにも、事件について問い合わせる。事件の真相が見...続きを読む
  • 父からの手紙
    お父さんに会えると思って
    読んでいたから悲しかった。
    身代わりの焼身自殺とか
    しんどすぎるよ。
    でも50歳までの手紙を用意するなんて
    愛情は確かにあったんだろうな。
    でもその愛情があるのなら生活が苦しくても
    家族4人で一緒にいて欲しかったよ。
  • 父からの手紙
    人間関係が複雑であったけど、ノートに相関図を書いて理解しながら、読み進んだ。
    理解する事に神経を使って、なかなか最初から楽しめない。後半の真相暴露のところから、ようやく面白くなってくる。まぁそれまでが長い。

    反抗期の娘と家族を守るために命を懸けている父親の心情との対峙が後から滲み出てくる感じ。
    ...続きを読む
  • 父からの手紙
    父の手紙からにじみ出る愛情
    失踪、自殺、夫婦、兄弟
    「自殺の手段を用いたことが阿久津伸吉の最大の過ちだった」
    「幸福とは、いかなる困難や試練にも負けずに生きていくことにあるのだ」
  • 父の声
    麻薬取締官の話で、遠いと思っている覚醒剤が当然のようにかなり出てきたのが新鮮だった。不器用なお父さんの愛情が最終的に娘に伝わって報われた…と思ったと同時に、覚醒剤特有の幻覚とか夢とか上手に使ってると感じた。最後は覚醒剤の幻覚がないと解決できなかったし、ずっと放置され気味で可哀想だと思っていた犬も必須...続きを読む
  • 父の声
    田舎から東京にでて変な男に捕まり覚醒剤に手を染める娘。なんとか助けようとする父親。
    父娘の絆に心打たれる。対岸の火事ではない、誰でも有り得る話。色々と考えさせられる物語。

    麻取の話はおもしろいな。また他にも読んでみたい。
  • 父の声
    こういう家族ものにはとても弱い。
    自身が父や家族のことがとても好きなので、家族を悲しませるようなことはしたくないな、と考えさせられた。
  • 桜の下で 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    新刊が出るたびに読まずにはいられないこのシリーズ。
    江戸で濡れ衣を着せられ江戸払いとなった男が、帰ってきた。伝蔵という曰くのある岡っ引きに追われ、偶然入った櫓下で幸薄い女と出会う。

    剣一郎は剣の恩師の家で初めて会った男に興味を持つ。
    それは、押し込み強盗の行方不明になっていた手下の捜索に発展。

    ...続きを読む
  • 土俵を走る殺意 [新装版]
    久しぶりに小杉健治さんの作品を読みましたが、やっぱり優しい作品でした。私のこの作品のイメージは優しいアガサクリスティ、横溝正史って感じです。彼の作品全てが好きという訳では有りませんがこう言った残念は大好きです。
  • 遠山金四郎が咆える
    桜吹雪を背負っていない遠山の金さん。
    とにかく、内与力の駒之助がかわいくてたまらない。このシリーズの北町の衆はみんな金四郎様のこと大好きで従順で有能で、清々しい読み味なのが良い。
    人情に厚い名奉行っぷりは堪能できるけども、意外と、金四郎自身の原動力がわからないのも面白い
  • 遠山金四郎が斬る
    桜吹雪を背負っていない遠山の金さん。TVドラマなどのように街をぷらぷらせず、ちゃんと働く町奉行。裁く側と裁かれる側の葛藤が、どことなくドストエフスキーの「罪と罰」を感じる、お洒落な小説だった。
    読みやすい文体で面白かった!
  • 遠山金四郎が消える
    桜吹雪を背負っていない遠山の金さん。
    人は何度でもやり直せる。遠山様に関わったみんなが仕合せになっていく様がたまらなく良い。
    矢部殿の最後の願いは読者の願い。遠山様のご活躍をまだ読みたい。続刊希望です…
  • 償い 八丁堀赤鬼忠孝譚
    腕に般若の刺青をした浪人が二人惨殺された。金貸しの用心棒をした伊八朗は、襲われた依頼主を助けるがこの仕事に不信感を持つ。翌日、伊八朗は地回りに囲まれている紙くず拾いの梅吉と孫娘のおまち助ける。おまちを忠孝園で預かることに。その一方、忠孝園の後楯となっている米沢検校に奉行所から様々な疑いを掛けられる。...続きを読む
  • おとっつあん 八丁堀赤鬼忠孝譚
    父親を殺された高井伊八郎は、兄とともに江戸に仇討ちに出てきていた。兄は帰藩し嫁を娶ったが伊八郎は江戸に残り仇の竜崎又右衛門を探し続ける。体調を崩し行き倒れた伊八郎が助けられ意識を取り戻すと、そこは多くの恵まれない生い立ちの子どもを引き取って育てている、忠孝園という施設だった。そして、忠孝園を運営する...続きを読む
  • 面影 八丁堀赤鬼忠孝譚
    孤児を引き取り面倒を見ている八丁堀の『忠孝園』の手伝いをするようになった伊八朗が、剣術を教えていた13歳の亮吉が園を出た。そこには亡くなった盗賊の頭目だった亮吉の父親の跡目争いが関係していた。また伊八朗は、女房に逃げられ幼い娘と暮らす野菜の棒手振りが、娘が女房に引き取られ、酒に溺れていたのを立ち直ら...続きを読む
  • ひたむきに 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    静謐な佇まいを持って貧乏暮らしを続ける浪人。
    殺人事件との兼ね合いで剣一郎走ることになるが、
    ますますその人物に興味が湧く。

    ある勘定方吟味役の人物から、人探しを依頼されるが。
    剣一郎は、その真意に疑問を持つ。

    全てを受け入れてしまい、抵抗をやめてしまったような印象もあるある人物。
    しかしながら...続きを読む
  • 父からの手紙
    途中までは、あまりにもストーリーが錯綜して読み辛いと感じましたが、最後がよかったので星増やしました!
  • 袈裟斬り 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    酒癖が悪く女房に逃げられた男が強風の夜、蝋燭を持ち立て籠った。そこへ元妻が説得に現れたのだが、近所に住む旗本次男が屋根伝いに忍び袈裟懸けに切り捨てた。

    その男の恍惚とした表情に嫌悪を感じた剣一郎。
    事件の背景を探るのだが、隠されたような背景がなかった。

    剣一郎の苦悩が時間軸で変わっていくのが興味...続きを読む