中野京子のレビュー一覧

  • 怖い絵 死と乙女篇
    なんの問題も感じない絵が、細部に言及された途端恐ろしさを増すのも、元から恐ろしさしかないものも、どちらも良い。
    女性、子供、殺される平民。まだまだ抑圧は続くものの、命なぞボロ布よりひどい時代だったと実感する。西洋史をもっと勉強したくなった。
    好きなのは「ベアートリーチェ・チェンチ」と「王女メディア」...続きを読む
  • 怖い絵 泣く女篇
    「怖い絵」を紹介した中野京子さんの人気シリーズ。今年は美術展も予定されているので楽しみ。副題が関係していない作品も多いように思いますが、内容は安定の面白さです。印象的なものだけ抜粋。

    ベラスケス『ラス・メニーナス』
    一枚の絵画に詰まった情報量。俯瞰して眺めたような構図が以前から好き。あどけない表情...続きを読む
  • 残酷な王と悲しみの王妃
    怖い絵で気になっていた中野京子さんという事、題名と表紙のラス・メニーナスに惹かれて。
    中野京子独特の語り口が心地よく面白い。
  • 怖い絵 死と乙女篇
    血で血を洗う権力争いをくぐりぬけてきた皇女の威厳を感じる「皇女ソフィア」。
    色っぽい表情の中に無垢な愛らしさと陰々滅々とした表情を両立させる美女「ヴィーナスの誕生(ボッティチェリ)」。
    理想的な農民の祝祭の姿と現実の姿とのギャップに支配層側のエゴを感じる「豆の王様」。
    幻想的な風景の中に呪縛されてい...続きを読む
  • 怖い絵 泣く女篇
    周りを警戒しなかったがために処刑されたイングランド最初の女王「レディ・ジェーン・クレイの処刑」。
    描いているのは労働の崇高さと夫婦愛の美しさ、それとも亡き子に祈り悲しむ姿か。どちらにしても寂しげな印象を受ける「晩鐘」。
    崇高なる血を濃くし続けた一族の咎を引き受けざる得なかった少年王「カルロス二世」。...続きを読む
  • 危険な世界史 血族結婚篇
    中野京子さんのファンです。
    なのでこの本を見つけた時には大喜びでしたが、以前読んだことがあるような気がしました(笑)
    でもやっぱりおもしろかった!
    構成も読みやすい。
    シリーズの他の本もしっかり読みたいと思います。
  • 美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯
    10/25から開催されるマリーアントワネット展の予習として。
    とはいえ、ツヴァイク始め、中野京子さんのマリーアントワネット関連本は全て読破しているためおさらいという感じでもあり。
    でも、マリーアントワネット、フランス革命、ハプスブルク家好きとしては中野京子さんの作品は何度読んでも面白いし、好きだなぁ...続きを読む
  • 名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語
    「兄弟かつ華麗な絶対王政の成立と破綻」
    フランスの歴史はとてもドラマチックで世界史でも
    ひときわ注目されるもの

    掲載されている絵画はすべて有名な名画ですが
    ひとつひとつを詳しく解説されると新しい発見があります

    歴史って人の顔を確認しながら読むと頭に
    入りやすいものなんだなと思いました
    世界史の授...続きを読む
  • はじめてのルーヴル
    この方の本は初めて読みましたが、他の著作も全部読みたくなる面白さでした。

    深い知識をベースにコミカルな文章で伝えてくれてすごく読みやすかった。
    ルーベンス、がんばって描いたんだね(笑)とか、カラバッジョとんだ荒くれものだな!と描いた人物に思いをはせつつ、聖なる絵に自分描いちゃったん!とか、あの有名...続きを読む
  • 芸術家たちの秘めた恋―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代
    合唱サークルでメンデルスゾーンを歌うことになり、その上大好きな中野京子さんということで興味を持ち購入。
    無知であり初めはメンデルスゾーンとアンデルセンに接点があったこと、ジェニーリンドという歌手が実在することもしらなかったのでフィクションかと思うくらい、おとぎ話のようだった。
    偉大な作曲家と作家が友...続きを読む
  • ヴァレンヌ逃亡 マリー・アントワネット 運命の24時間
    マリーアントワネット史やフランス革命史でも名高い「ヴァレンヌ逃亡事件」があった日の詳細。本を見つけた瞬間手に取っていた。ヴァレンヌ事件で何があったか、詳細がよく分かったと思う。
  • 名画で読み解く ロマノフ家 12の物語
    「ブーリン家の姉妹」が面白くて、それでその流れで読んでみました。
    とても面白かったです。「怖い絵」より、この本のシリーズのほうが怖いです。
  • はじめてのルーヴル
    [至宝、その楽しみ方]モナ・リザ、キリストの埋葬、ナポレオンの戴冠式......。贅を尽くした美術館中の美術館とも言えるルーヴルの代表作を、その成立背景や画家の歩みとともに解説してくれる作品です。絵そのものも収録されているため、美術に関して詳しくない人も手軽に手に取ることができるようになっています。...続きを読む
  • 残酷な王と悲しみの王妃
    学部時代に美術史をかじったときに先生が”絵というのは、その歴史と合わせて見ないと全然面白くないのよ”とおっしゃっていたのを思い出した。
    本当にその通りだと思う。
    いくつかの王家についてのドラマを、話ごとに特定の女性に焦点をあてて描き出している。
    当時の王政を世界史で習ったときにどうしてこんなことが起...続きを読む
  • 名画で読み解く ロマノフ家 12の物語
    ロマノフ王朝とラスプーチン
    王朝の最後が占い師に傾倒して終わるという歴史に
    高校生のときに驚いた記憶がある
    (実際は色々と複雑な事情が絡んでいるけれど)

    広大な土地を統治することは現代でも困難を伴っていることは明らか
    ロマノフ朝は統治の維持にさぞ苦労しただろうと思われる
    あちらこちらから王や女王に...続きを読む
  • 名画で読み解く ロマノフ家 12の物語
    「ロシア」「ロマノフ王朝」など聞いただけでも拒絶反応だったのに、NHKBSの番組をきっかけに少し興味を覚え、中野氏の本を思い出し、購入・読破。本当に面白く読みました。
    薄々感じていたロシアの恐怖がこういう歴史を抱えつつ進んでいるんだということをわかりやすく知ることができました。
    毛嫌いしそうな難しい...続きを読む
  • 「怖い絵」で人間を読む
    捉え方を変えるとただ「怖い」と思って見てきた絵にも物語がついて、ちゃんとその「怖い」と感じる所以を理解できた。美術を理解するのにもこうした歴史を知らないといけないと改めて思った。
  • 「怖い絵」で人間を読む
     ベラスケスの『王子』に散見される“死”の予兆とは?
     ヴィンターハルターの美しすぎる『皇后』の、その顔をよくよく見ると?
     グリューネヴァルトの『祭壇画』の、痛々しい描写がもたらす“救い”とは?

     肖像画に風景画に宗教画。絵画には色々な種類があります。画のタッチや使用した画材など、“美術の眼”で...続きを読む
  • はじめてのルーヴル
    パリのルーブル美術館に行くので読みました。おかげで一味違った鑑賞を楽しめました。
    特にルーベンスの一連の作品は大爆笑しながら鑑賞できました。
  • はじめてのルーヴル
    ルーブルと名がついているが、ルーブル美術館のガイドブックに非ず。中野さんの本らしく、1つの絵をじっくり紹介する形式(もちろん、ルーブルにある絵を取り上げてはいるが、説明の中ではそのほかの美術館蔵のものもたくさん)。
    ルーブルという名前で倦厭していたところがあるが(美術館にいくわけじゃないしー)、なん...続きを読む