中野京子のレビュー一覧

  • 異形のものたち 絵画のなかの「怪」を読む
    はじめに「「それまで気づかなかった新たな美」「怪の中に人間の本質を見出し」と著者は書いている。観る方としてはそうだが、画家たちは、どうかなあ。ほとんどの画家は、そんなことは考えずに、心から楽しんで描いているような気がする。ボスやブリューゲル、アルチンボルドなんて、特にそうだよ、絶対に。
    ①人獣ー人魚...続きを読む
  • 怖い絵
    絵画入門書とかとは違った視点で斬新、かつ分かりやすい文章と量でサクサク読んで知識が蓄積されていく感じ・・・・・・・これが最高にたまらない! 単純に絵を眺めるだけでもいいだろうけれど、その絵の背景に隠れた「怖さ」に気がついたときの衝撃と感動はなかなか忘れがたい快感だ。殊に自分は本書の中にも出てきた所謂...続きを読む
  • 名画の謎 対決篇
    「名画の謎」シリーズで1番好きな巻。何回も読み直しているけど、何回読んでも面白い。
    個人的にルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」が好きな絵なので、ピカソの室内&夜版があること、時代によって雰囲気がまるで変わった場所だったことが分かったのが、特に興味深かった。
  • 欲望の名画
    人間を人間たらしめるコアの一つが欲望・・切り取る視点がそれなので面白くないわけがない。一つ一つが短いが私には決して軽い内容とは思えず、齧り応えがある。
    知っている画家の知らない絵が有る、知らない画家のが有る・・てなわけのせいか中野さんの本を結構読んでいるけれど、全くだれた感じが無く「あ~~、面白い」...続きを読む
  • 名画の謎 ギリシャ神話篇
    ものすごく知的好奇心が掻き立てられる。
    「人生の踊り」や「イカロス墜落のある風景」など、絵が読み解かれていくのは、推理小説にも似た愉しみがある。しかも文章を追うだけで想像力が刺激される名文。
    隠喩に満ちた絵画や神話を勉強したくなった。
  • 名画で読み解く ハプスブルク家 12の物語
    中野京子さんの「怖い絵」を先に読んで面白かったのでこちらも見てみました。

    「怖い絵」で取り上げられていた「ヘンリー八世」や「メデュース号の筏」の話題もあり、こちらも怖い要素があるのでぐいぐい引き込まれました。

    世界史に明るくないので家系図や年代の表記を行ったり来たりしましたが、絵画の力で断片的な...続きを読む
  • 名画の謎 陰謀の歴史篇
    絵画は知識を持った眼で鑑賞すると
    こんなにも面白く
    そして心に響くものだと
    中野京子さんが教えてくれるので
    私の絵画好きは加速していきます。
  • ヴァレンヌ逃亡 マリー・アントワネット 運命の24時間
    ドキドキしながら読みました。追うものは殺気立ち、追われるものはのんびりというギャップも。歴史というのは紙一重の時間差で決まってしまうこともあるんだなと痛切に感じました。
  • 怖い絵 死と乙女篇
    2021.4.17
    今作もめちゃくちゃ面白かったー!
    お気に入りは皇女ソフィア、ジン横丁、かわいそうな先生。

    絵だけでなく、描かれた時代の背景や歴史を、一般人にも分かりやすく、だけど少し皮肉を込めた口調で説明してくれるのが読んでいて楽しい。
  • 欲望の名画
    絵画解説本
    面白かった。やはり、時代背景とか、知識があると見え方が全然違う!
    一つ一つの分量が多くないから、ちょこちょこ読んでいくのにちょうどよかった。
  • 名画で読み解く イギリス王家12の物語
    クイーン&プリンス展でイギリス王家に興味を持ったので、監修されていた著者の本を読みました。
    歴史を知って絵を見るとかなり深みが出ます。世界史めちゃくちゃ嫌いだったけど、こんなストーリーを教えてくれてたらすごく興味持てたのにな…

    ヘンリー八世の女性遍歴が酷すぎて興味を持ったので、クイーン〜展で知った...続きを読む
  • 名画で読み解く ロマノフ家 12の物語
    宝塚でアナスタシアを見て、ロマノフ家の歴史に興味を持った。
    同著者のハプスブルク家の方を読んで、この方の本なら間違いないと思った笑

    まじでめちゃくちゃ面白かった!
    世間に相手されない田舎の国からヨーロッパの国々と肩を並べる大国になり、そして一家処刑されるまでの歴史。

    めちゃくちゃ面白いんだけど、...続きを読む
  • 怖い絵 死と乙女篇
    バックグラウンドを知ることで、絵の見方が変わる。怖い、というか、薄ら寒い感じがする。
    イギリスの「ガヴァネス」という立場の人について、初めて知ることができた。『シャーロック・ホームズ』シリーズは読んでたのに、ワトソンの妻メアリがガヴァネスだったことは記憶に無かった。
    イタリアの「カストラート」が非人...続きを読む
  • 新 怖い絵
    紹介される作品の年代が幅広く、新しい作者の絵画も増えて読み応えあり!さらに、各絵の怖いエピソードがより美術的かつ恐ろしいので、満足度高いです。
  • 怖いへんないきものの絵
    『へんないきもの』の早川いくをと『怖い絵』の中野京子のコラボ。
    絵画の中の妙に気になるへんないきものについて、
    早川氏が中野氏のレクチャーを受けるという内容。
    『ワトソンと鮫』コプリー
    『魚に説教する聖アントニウス』ベックリン
    『赤ずきんちゃん』ドレ  『ロムルスとレムス』ルーベンス
    見た目で印象派...続きを読む
  • 美貌のひと 歴史に名を刻んだ顔
     美貌のひとに選ばれたのは男女を問わず24名。
     『吸血鬼ドラキュラ』を読んだ直後なので、バイロンの肖像画に感銘を受けた。ポリドリ『吸血鬼』ルスヴン卿のモデルがバイロンというのは定説である。
     パルミジャニーノの自画像は澁澤龍彦のエッセイで先に知っていた。
     リストの肖像画も印象深い。ピアニストから...続きを読む
  • 新 怖い絵
    大大大好きな中野京子さんの怖い絵シリーズ、新章。
    待ってました!

    期待を裏切らない、次から次へと紹介される怖い絵たち。
    文章力があり博識な中野さん、エピソードを他作品から引用するそのタイミングも素晴らしく、ドラマチックで切なくて、最後にやっぱりゾッとして…と、その筆致にうっとり恍惚になりながら読ま...続きを読む
  • 芸術家たちの秘めた恋―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代
    192ページの、互いに何も語らないでいる間は続いた関係が、心の吐露がなされた瞬間、壊れてしまう。分かるな。ジェニーも苦しかったんだろう。

    ジェニーがメンデルスゾーンの約束を守ることについて、、
    約束した瞬間、義務になる。私のことまで義務と感じていたんだわ。
    こういう細かい描写も上手く表現されていた...続きを読む
  • 名画で読み解く イギリス王家12の物語
    イギリス王家の主要人物の生き様を絵画から読み解く。
    ・序章
    第1部 チューダー家
    第1章 ハンス・ホルバイン『大使たち』
    第2章 アントニス・モル『メアリ一世像』
    第3章 アイザック・オリヴァー『エリザベス一世の虹の肖像画』
    第2部 スチュアート家
    第4章 ジョン・ギルバート『ジェイムズ王の前のガイ...続きを読む
  • 名画で読み解く ハプスブルク家 12の物語
    ハプスブルグ家の主要人物の生き様を絵画から読み解く。
    ・序章
    第1章 アルブレヒト・デューラー『マクシミリアン一世』
    第2章 フランシスコ・プラディーリャ『狂女ファナ』
    第3章 ティツィアーノ・ヴィチェリオ『カール五世騎馬像』
    第4章 ティツィアーノ・ヴィチェリオ『軍服姿のフェリペ皇太子』
    第5章 ...続きを読む