一部ご紹介します。
・「自分で解決する。全てを説明して、遺族の誤解を解くだけだ」
「医者と患者だけならそれでいいんだがな。相手が弁護士雇ってんなら、話は変わるぜ?
弁護士は武器だ。相手が持つなら、あんたも持たなきゃ戦えねえよ」
・「自己都合で手を引くとは言えない。そんな事務所だって他の客に知
...続きを読むれたら損だからな。
それでも相手に落ち度があるなら、それを理由にできる。
なんでもいいんだ。暴言とか、非協力的な態度だとかな。
な?常套手段なんだよ。怒らせて、欲しい言葉を引き出させる。
岸先生は利用されたのさ。まんまと口車に乗って、藤紫は勝ち逃げだ。弁護士のやり方は、弁護士にしかわからねえ」
・「弁護士の本心と狙いは、口にしないところにある。そして嘘はテクニックだ。
これは医者の経験じゃ絶対に解けない文法なんだよ」
・「勝つとか負けるとかじゃねえ。怒りや悲しみみたいなくだらねえ感情から決別させるのが、本当の弁護士だ。俺の仕事だ」
・「千石さん、月5万だっけ?」
「後悔はさせねえ。遺族納得させてやるよ。…くっくっく。これでスーツのローンが払える」
・「作戦を立てるためには、情報が必要だ。演出も論理も組み立てるんだぞ」
・「弁護士は演出家でね。例えばこの六法全書、今どきこれで法律調べる弁護士なんざいねえ。
困ったら即ネット検索だわ。じゃあなんでココにある?これは知識量を演出するための小道具の一つ。
あると客が安心するんだ。この弁護士は信用できるってな」
・「弁護士の態度や言葉を真に受けるな。
小道具、舞台、服装、誠実な対応、優しい雰囲気、目の前に現れた時から始まってる。
全てだ。有利に立つための演出と幻。ボケっとしてたら引きずり込まれる」
・「何か質問されたら、最小限の言葉で穏やかに。興奮した奴と話すコツだ」
・「まず理屈で奴の逃げ道を全部潰した。こっちの提案を受け入れる道を一本だけ残してな。
そんであとは感情を押して、気持ちよく歩かせる。欲しいものを満たしてやりゃ、ケンカは収まるんだ。
究極な、人は自分で選んだ道しか歩かねえ」